20 / 22
20
しおりを挟む
20
今日もこの街は大風が吹いているが、ユーディアはフードを被らずに講堂までやってきた。本当は風が吹くたび寒いと思っているが、隣を歩くエドゥアルドがしっかり顔を見たいというのだから仕方がない。
「今まで俺がフード被ってても何にも云わなかったのに」
「そりゃあ、今まではな。他の男にお前が目を付けられるのは極力避けたかった。でも今は俺のものだから」
「俺が目を付けられるわけないだろ」
「知らなかったのか? お前陰じゃリリールーより人気があったんだぞ」
「え?」
「見てる奴はみてる。お前は努力家で、謙虚で、はにかんだ笑顔が本当に可愛いって」
エドゥアルドは二人の交際を隠すつもりはないらしく、今もだんだん人が集まってきた講堂の中だというのに臆面なくユーディアの頬に額に口づけてきた。
きゃあっと周囲の女学生から悲鳴が上がったが、エドゥアルドが自分のものだと示したいユーディアは望むところだと恋人のやりたいようにやらせていた。
「なあ、男同士でもダンスの授業受けないと駄目なのか?」
「上花会に出るものはみな出席が義務だからな」
「だけど俺ダンスできないぞ? おい、腰に手を回すなって、ちゃんと立てるから」
「お前が朝、腰が抜けたから、これは配慮だろ」
「そういうこと、人前でいうなあ!」
そんな風に二人でふざけて押し合っていたら、入口の方にいたロイがシュファと一緒にホールを横切ってこちらにやってきた。
「あれ、珍しい二人組だな」
「へへ。僕らは隣国にパートナーがいる同士ってことでお互い練習相手になることにしたんだ。君らこそ、ついに仲直りできたんだね。」
背丈もそう変わらない二人が並ぶと、何だか姉と弟のようで可愛らしい雰囲気になる。
「まあ、ユーディア。今日はフードを被っていないのね。お姉さまに似て本当に麗しいお顔ね」
「似るのは顔だけにしておきたいよ」
するとロイ達のさらに背後から、金髪を高々と結い上げた姉のリリールーが二人を押しのけながら二人の前につかつかと足早に歩み出てきた。そしてあっという間に怒りが頂点に達したというような顔をして、ユーディアたちを交互に指さして睨みつけてきた。
「ちょっと、何なのよ。なんであんたたちが二人でここに来てるわけ?」
「リリールー、落ち着いて」
取りなしたロイの肩を押して無視すると、彼女は弟の前でこう啖呵を切った。
「ユーディア、この裏切り者! 許せない。お前なんかこうしてやる『我が名誉を傷つけたるもの、相応の報いを受けるがよい』」
魔法使いは無詠唱で相手に呪いの魔法をかけた場合は罰を受けるが、格下の魔法使いが前置きをしてから格上相手に挑めばそれは無罪とされる掟がある。
銀の鍵しか持たぬ姉が放った魔法にユーディアが鍵を握って身構える前に、彼を庇い一歩前に出たエドゥアルドの瞳に炎が宿るのが同時に起こった。
魔法同士が干渉した時に起きる目に見えぬ魔力の波紋が沸き起こり、周囲にいた人間たちを総毛立たせ、みな騒然として彼らの周りに集まってきた。
一瞬目を瞑ってしまったユーディアは恋人の広い背中に飛びついた。
「エド! 大丈夫? エド!」
エドゥアルドの瞳から赤い炎が収まって消え失せた。キャンキャンと恋人が鳴いたらどうしようとユーディアは申し訳なさでいっぱいになったが、「何ともない」と口を開いたエドゥアルドは普段通りの落ち着いた様子で振り返って恋人を腕の中に抱きしめた。
「キャ、キャキャイーン」
「え?」
甲高い鳴き声にびっくりしてわが目を疑った。見れば喉を抑えて目を白黒させた姉のリリールーが、真っ赤な顔をして鳴きわめいていた。
「キャン、キャン!」
「リリールー。これに懲りて弟を呪うなんて真似は二度とするな」
「キャン! キャンキャン!」
周りから爆笑の渦が沸き起こり、ユーディアですら「姉さん、犬の声になってもキャンキャン煩いんだ」と呆れながら憐れんだ。
リリールーは綺麗に紅をはいた唇を震わせて、大粒の涙をこぼしながらユーディアを指さし、またキャンキャン泣いていた。だがその前に笑顔のロイが「はいはい、ちょっと聞いてね」と躍り出て、彼女を取りなし始めた。
「リリールー。自業自得とはいえ卒業までキャンキャン言うだけじゃかわいそうだよね。さて、僕から提案がある。えーと。僕の兄さん竜医をしていてね。動物の言葉が分かるんだ。だからきっと君の力になってくれるんじゃない? 上花会は学生じゃなくても親族は付き添いとして出られる」
ロイが言わんとすることが分かって、感激したユーディアは思わず彼の両肩を後ろから抱いて揺さぶった。
「君、ロッド兄さんと一緒に上花会にでるといいよ。でもまあ、あの人多分、凄くダンス下手だと思うよ。自分の時は上花会さぼったんだもんな。リリールーは今から足を踏まれても痛くない靴を特注するいいよ」
「リリールー。『好きな人の傍に居たいって頑張る気持ちに勝る勇気はない』らしいぞ」
「きゃ、きゃんきゃんきゃん」
声だけでは判別ができないが、リリールーは両手をあわせて口元に当ててぽろぽろと涙をこぼして「くぅーん」と切なげに唸った。
「喜んでる、のかな?」
「そうだな。多分」
「まあ、貴方たち。何を騒いでいるのかしら? もう授業が始まりますよ」
ダンスの授業を担当する教授がぱんぱんぱんと合図の手を叩きながら入ってきた。いつもの黒いローブ姿ではなく、ど派手な薔薇色のドレス姿で現れたものだから、学生たちは大騒ぎしながらも講堂の中にパートナーの手を取って広がっていった。
「エド」
恋人のエドゥアルドに手を伸ばすと、彼はユーディアの白い手を取り、恭しく口づけた。
「さあ、姉さんも」
もう一方の手は姉に向かって差し出した。リリールーは口の形だけで「ごめんね」と弟に呟いたから、ユーディアは「いいよ」と口の形だけでそれに答えた。
外の大風は相変わらず冷たく強い。
窓をガタガタと不安げに揺らす。だけど大切な人の手の温みを両手に感じていたら、ユーディアは心の底からぽかぽかと温かい力が漲ってきた。
これからきっとどんなことにでも立ち向かっていけそうだ。
終
今日もこの街は大風が吹いているが、ユーディアはフードを被らずに講堂までやってきた。本当は風が吹くたび寒いと思っているが、隣を歩くエドゥアルドがしっかり顔を見たいというのだから仕方がない。
「今まで俺がフード被ってても何にも云わなかったのに」
「そりゃあ、今まではな。他の男にお前が目を付けられるのは極力避けたかった。でも今は俺のものだから」
「俺が目を付けられるわけないだろ」
「知らなかったのか? お前陰じゃリリールーより人気があったんだぞ」
「え?」
「見てる奴はみてる。お前は努力家で、謙虚で、はにかんだ笑顔が本当に可愛いって」
エドゥアルドは二人の交際を隠すつもりはないらしく、今もだんだん人が集まってきた講堂の中だというのに臆面なくユーディアの頬に額に口づけてきた。
きゃあっと周囲の女学生から悲鳴が上がったが、エドゥアルドが自分のものだと示したいユーディアは望むところだと恋人のやりたいようにやらせていた。
「なあ、男同士でもダンスの授業受けないと駄目なのか?」
「上花会に出るものはみな出席が義務だからな」
「だけど俺ダンスできないぞ? おい、腰に手を回すなって、ちゃんと立てるから」
「お前が朝、腰が抜けたから、これは配慮だろ」
「そういうこと、人前でいうなあ!」
そんな風に二人でふざけて押し合っていたら、入口の方にいたロイがシュファと一緒にホールを横切ってこちらにやってきた。
「あれ、珍しい二人組だな」
「へへ。僕らは隣国にパートナーがいる同士ってことでお互い練習相手になることにしたんだ。君らこそ、ついに仲直りできたんだね。」
背丈もそう変わらない二人が並ぶと、何だか姉と弟のようで可愛らしい雰囲気になる。
「まあ、ユーディア。今日はフードを被っていないのね。お姉さまに似て本当に麗しいお顔ね」
「似るのは顔だけにしておきたいよ」
するとロイ達のさらに背後から、金髪を高々と結い上げた姉のリリールーが二人を押しのけながら二人の前につかつかと足早に歩み出てきた。そしてあっという間に怒りが頂点に達したというような顔をして、ユーディアたちを交互に指さして睨みつけてきた。
「ちょっと、何なのよ。なんであんたたちが二人でここに来てるわけ?」
「リリールー、落ち着いて」
取りなしたロイの肩を押して無視すると、彼女は弟の前でこう啖呵を切った。
「ユーディア、この裏切り者! 許せない。お前なんかこうしてやる『我が名誉を傷つけたるもの、相応の報いを受けるがよい』」
魔法使いは無詠唱で相手に呪いの魔法をかけた場合は罰を受けるが、格下の魔法使いが前置きをしてから格上相手に挑めばそれは無罪とされる掟がある。
銀の鍵しか持たぬ姉が放った魔法にユーディアが鍵を握って身構える前に、彼を庇い一歩前に出たエドゥアルドの瞳に炎が宿るのが同時に起こった。
魔法同士が干渉した時に起きる目に見えぬ魔力の波紋が沸き起こり、周囲にいた人間たちを総毛立たせ、みな騒然として彼らの周りに集まってきた。
一瞬目を瞑ってしまったユーディアは恋人の広い背中に飛びついた。
「エド! 大丈夫? エド!」
エドゥアルドの瞳から赤い炎が収まって消え失せた。キャンキャンと恋人が鳴いたらどうしようとユーディアは申し訳なさでいっぱいになったが、「何ともない」と口を開いたエドゥアルドは普段通りの落ち着いた様子で振り返って恋人を腕の中に抱きしめた。
「キャ、キャキャイーン」
「え?」
甲高い鳴き声にびっくりしてわが目を疑った。見れば喉を抑えて目を白黒させた姉のリリールーが、真っ赤な顔をして鳴きわめいていた。
「キャン、キャン!」
「リリールー。これに懲りて弟を呪うなんて真似は二度とするな」
「キャン! キャンキャン!」
周りから爆笑の渦が沸き起こり、ユーディアですら「姉さん、犬の声になってもキャンキャン煩いんだ」と呆れながら憐れんだ。
リリールーは綺麗に紅をはいた唇を震わせて、大粒の涙をこぼしながらユーディアを指さし、またキャンキャン泣いていた。だがその前に笑顔のロイが「はいはい、ちょっと聞いてね」と躍り出て、彼女を取りなし始めた。
「リリールー。自業自得とはいえ卒業までキャンキャン言うだけじゃかわいそうだよね。さて、僕から提案がある。えーと。僕の兄さん竜医をしていてね。動物の言葉が分かるんだ。だからきっと君の力になってくれるんじゃない? 上花会は学生じゃなくても親族は付き添いとして出られる」
ロイが言わんとすることが分かって、感激したユーディアは思わず彼の両肩を後ろから抱いて揺さぶった。
「君、ロッド兄さんと一緒に上花会にでるといいよ。でもまあ、あの人多分、凄くダンス下手だと思うよ。自分の時は上花会さぼったんだもんな。リリールーは今から足を踏まれても痛くない靴を特注するいいよ」
「リリールー。『好きな人の傍に居たいって頑張る気持ちに勝る勇気はない』らしいぞ」
「きゃ、きゃんきゃんきゃん」
声だけでは判別ができないが、リリールーは両手をあわせて口元に当ててぽろぽろと涙をこぼして「くぅーん」と切なげに唸った。
「喜んでる、のかな?」
「そうだな。多分」
「まあ、貴方たち。何を騒いでいるのかしら? もう授業が始まりますよ」
ダンスの授業を担当する教授がぱんぱんぱんと合図の手を叩きながら入ってきた。いつもの黒いローブ姿ではなく、ど派手な薔薇色のドレス姿で現れたものだから、学生たちは大騒ぎしながらも講堂の中にパートナーの手を取って広がっていった。
「エド」
恋人のエドゥアルドに手を伸ばすと、彼はユーディアの白い手を取り、恭しく口づけた。
「さあ、姉さんも」
もう一方の手は姉に向かって差し出した。リリールーは口の形だけで「ごめんね」と弟に呟いたから、ユーディアは「いいよ」と口の形だけでそれに答えた。
外の大風は相変わらず冷たく強い。
窓をガタガタと不安げに揺らす。だけど大切な人の手の温みを両手に感じていたら、ユーディアは心の底からぽかぽかと温かい力が漲ってきた。
これからきっとどんなことにでも立ち向かっていけそうだ。
終
148
あなたにおすすめの小説
【完結】《BL》溺愛しないで下さい!僕はあなたの弟殿下ではありません!
白雨 音
BL
早くに両親を亡くし、孤児院で育ったテオは、勉強が好きだった為、修道院に入った。
現在二十歳、修道士となり、修道院で静かに暮らしていたが、
ある時、強制的に、第三王子クリストフの影武者にされてしまう。
クリストフは、テオに全てを丸投げし、「世界を見て来る!」と旅に出てしまった。
正体がバレたら、処刑されるかもしれない…必死でクリストフを演じるテオ。
そんなテオに、何かと構って来る、兄殿下の王太子ランベール。
どうやら、兄殿下と弟殿下は、密な関係の様で…??
BL異世界恋愛:短編(全24話) ※魔法要素ありません。※一部18禁(☆印です)
《完結しました》
記憶喪失になったら弟の恋人になった
天霧 ロウ
BL
ギウリは種違いの弟であるトラドのことが性的に好きだ。そして酔ったフリの勢いでトラドにキスをしてしまった。とっさにごまかしたものの気まずい雰囲気になり、それ以来、ギウリはトラドを避けるような生活をしていた。
そんなある日、酒を飲んだ帰りに路地裏で老婆から「忘れたい記憶を消せる薬を売るよ」と言われる。半信半疑で買ったギウリは家に帰るとその薬を飲み干し意識を失った。
そして目覚めたときには自分の名前以外なにも覚えていなかった。
見覚えのない場所に戸惑っていれば、トラドが訪れた末に「俺たちは兄弟だけど、恋人なの忘れたのか?」と寂しそうに告げてきたのだった。
※ムーンライトノベルズにも掲載しております。
トラド×ギウリ
(ファンタジー/弟×兄/魔物×半魔/ブラコン×鈍感/両片思い/溺愛/人外/記憶喪失/カントボーイ/ハッピーエンド/お人好し受/甘々/腹黒攻/美形×地味)
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
婚約破棄を提案したら優しかった婚約者に手篭めにされました
多崎リクト
BL
ケイは物心着く前からユキと婚約していたが、優しくて綺麗で人気者のユキと平凡な自分では釣り合わないのではないかとずっと考えていた。
ついに婚約破棄を申し出たところ、ユキに手篭めにされてしまう。
ケイはまだ、ユキがどれだけ自分に執着しているのか知らなかった。
攻め
ユキ(23)
会社員。綺麗で性格も良くて完璧だと崇められていた人。ファンクラブも存在するらしい。
受け
ケイ(18)
高校生。平凡でユキと自分は釣り合わないとずっと気にしていた。ユキのことが大好き。
pixiv、ムーンライトノベルズにも掲載中
嫌いなアイツと一緒に○○しないと出れない部屋に閉じ込められたのだが?!
海野(サブ)
BL
騎士の【ライアン】は指名手配されていた男が作り出した魔術にで作り出した○○しないと出れない部屋に自分が嫌っている【シリウス】と一緒に閉じ込められた。
平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法
あと
BL
「よし!別れよう!」
元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子
昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。
攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。
……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。
pixivでも投稿しています。
攻め:九條隼人
受け:田辺光希
友人:石川優希
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグ整理します。ご了承ください。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
幼馴染みのハイスペックαから離れようとしたら、Ωに転化するほどの愛を示されたβの話。
叶崎みお
BL
平凡なβに生まれた千秋には、顔も頭も運動神経もいいハイスペックなαの幼馴染みがいる。
幼馴染みというだけでその隣にいるのがいたたまれなくなり、距離をとろうとするのだが、完璧なαとして周りから期待を集める幼馴染みαは「失敗できないから練習に付き合って」と千秋を頼ってきた。
大事な幼馴染みの願いならと了承すれば、「まずキスの練習がしたい」と言い出して──。
幼馴染みαの執着により、βから転化し後天性Ωになる話です。両片想いのハピエンです。
他サイト様にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる