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想いは胸に秘めたまま……
4. 《弘和side》また私の独りよがりだったようだ。
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《弘和side》
明美から珍しく電話だ。
また、子供が無事生まれたら、こうしてほしいとかの要求か?
まぁー、好きにさせてやるさ。
子供の顔を見るのは楽しみだからな。
「もしもし……」
「あー、弘和さん?前から言ってました報告ですけど、
男の子 でしたわ。
これで、いいかしら」
やった!!
そうか、男の子か……。
待ちに待った報告だった。
女の子ももちろん自分の子はかわいいんだろう。
ただ、それだと、もう一人明美には孕んでもらわなくてはいけなくなる。
正直、子作りは苦痛でたまらなかった。
明美もほっとしたに違いない。
私は喜び勇んで手島を呼んだ。
きっと手島も喜んでくれる。弟のように大事に育ててくれるだろう。
私はどこかで、この子供を手島との間の子供のように錯覚したかった。
手島が逃げだし、見つけ連れ戻したあの日からさらに数日は明美の排卵期に当たり、監禁部屋での手島の様子も気になりながら流れ作業のように明美とのSEXをしなくてはいけなかった。
私は手島に対する愛おしい感情を押し殺してでも、手酷く抱くことしかしてやれなかった。
だが、それで手島の中に自分は私にとって必要なのだと教え込むことができた。
もう一度繋いだ絆、その時生まれた命に、私は手島への想いも注いだつもりでいた。
この子は、私と手島との子供だ……
跡継ぎとして、こんなに私に求められて生まれてくる命を共に喜びたかった。
手島が秘書になり、私の側に付き、そして、私の子供も教育していく。そうなれば、どんなにこの会社も安泰か。
そして、そのことがまた手島の存在意義となればと思っていたのだ。
だが、その考えはまた私の独りよがりだったようだ。
「……ん……どうした?」
手島の背中は震えていた。
感じてではない……。何かに気持ちを揺るがされて……。
「……そうでしたか。それは……よかったですね」
私は突き上げていたイチモツを手島からそっと抜く。
「……あ、あの………」
私は自分のものをズボンへとしまうと、手島は戸惑った様子でそう呟きこちらを見た。
あの時と同じだ。
私が結婚すると告げた時の、笑顔。
あの時は私も喜ばしい報告ではなかった。
半ば仕方なくといったところで、手島もあの笑顔が本心ではなかったことに安堵したが。
だが今回私の子供が生まれることは、手島にとって実は「嬉しいこと」ではなかったのかもしれない。
私はそっと手島のワイシャツのボタンを止めだした。
「すまない……。
お前にとっては、私の子供の性別など関係なかったな」
「……そっ、そんな……こと!
僕、嬉しいです。
社長の嬉しいことは、僕も嬉しい!!」
縋り付くようにそう言う手島の手がまだ震えている。
私はその手を握り締めた。
明美から珍しく電話だ。
また、子供が無事生まれたら、こうしてほしいとかの要求か?
まぁー、好きにさせてやるさ。
子供の顔を見るのは楽しみだからな。
「もしもし……」
「あー、弘和さん?前から言ってました報告ですけど、
男の子 でしたわ。
これで、いいかしら」
やった!!
そうか、男の子か……。
待ちに待った報告だった。
女の子ももちろん自分の子はかわいいんだろう。
ただ、それだと、もう一人明美には孕んでもらわなくてはいけなくなる。
正直、子作りは苦痛でたまらなかった。
明美もほっとしたに違いない。
私は喜び勇んで手島を呼んだ。
きっと手島も喜んでくれる。弟のように大事に育ててくれるだろう。
私はどこかで、この子供を手島との間の子供のように錯覚したかった。
手島が逃げだし、見つけ連れ戻したあの日からさらに数日は明美の排卵期に当たり、監禁部屋での手島の様子も気になりながら流れ作業のように明美とのSEXをしなくてはいけなかった。
私は手島に対する愛おしい感情を押し殺してでも、手酷く抱くことしかしてやれなかった。
だが、それで手島の中に自分は私にとって必要なのだと教え込むことができた。
もう一度繋いだ絆、その時生まれた命に、私は手島への想いも注いだつもりでいた。
この子は、私と手島との子供だ……
跡継ぎとして、こんなに私に求められて生まれてくる命を共に喜びたかった。
手島が秘書になり、私の側に付き、そして、私の子供も教育していく。そうなれば、どんなにこの会社も安泰か。
そして、そのことがまた手島の存在意義となればと思っていたのだ。
だが、その考えはまた私の独りよがりだったようだ。
「……ん……どうした?」
手島の背中は震えていた。
感じてではない……。何かに気持ちを揺るがされて……。
「……そうでしたか。それは……よかったですね」
私は突き上げていたイチモツを手島からそっと抜く。
「……あ、あの………」
私は自分のものをズボンへとしまうと、手島は戸惑った様子でそう呟きこちらを見た。
あの時と同じだ。
私が結婚すると告げた時の、笑顔。
あの時は私も喜ばしい報告ではなかった。
半ば仕方なくといったところで、手島もあの笑顔が本心ではなかったことに安堵したが。
だが今回私の子供が生まれることは、手島にとって実は「嬉しいこと」ではなかったのかもしれない。
私はそっと手島のワイシャツのボタンを止めだした。
「すまない……。
お前にとっては、私の子供の性別など関係なかったな」
「……そっ、そんな……こと!
僕、嬉しいです。
社長の嬉しいことは、僕も嬉しい!!」
縋り付くようにそう言う手島の手がまだ震えている。
私はその手を握り締めた。
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