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おまけ 始まりと終わりのざまぁ編
221.んんんんー、許るさーん!!(SIDE:慈愛の女神カプリス)
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今から約30年前、丁度カプリスが『破壊と殺戮の女神』に従属する形で長期間の遠征へと出てる最中、フーズ大陸の西の果ての地を治めるフランクフルト王国の王立学園での卒業式で起きた前代未聞ともいうべき事件。
王国の王太子が側近達とともに婚約者を断罪。その場で処刑しようと斬りつけたら、婚約者ではなく婚約者の兄。単独で世界を支配できるだけのポテンシャルを持つクールーラオロウ帝国の皇太子が妹をかばう形で斬りつけられ、そのまま死亡っという洒落にならない事件が起きた。
人間側からみたら王太子の凶行以外なんでもない事件だが、凶行の原因は慈愛の女神である母があるシステムを……
『RPGシステム』とか呼ばれる、人間達に定められた役目を与えて演じさせるシステムの一つ。『乙女ゲーム』のプログラムを最大出力で起動させたのが原因だった。
一応『RPGシステム』そのものは違法でない。
世界に仇成す魔王が勇者に倒される筋書も『RPGシステム』のプログラムによって生み出されているものだし、専用のプログラムを組めば『ダンジョン』の運営や世界に『ステータス』やら『スキル』といった目に見える形での恩恵を与える事もできる。
適切に扱う限りは、何も問題ない。
王太子が悪役令嬢とされる婚約者を断罪し、ヒロインである平民を『真実の愛』として娶るという『乙女ゲーム』の定番ともいうべき筋書を企てても問題ない。
『乙女ゲーム』の定番も元々は傲慢な王や貴族が平民を家畜のように扱う風潮に一石を投じるために組まれたプログラムなのだ。
適切に扱う限りは問題ない……が、母は適切に扱わなかった。
母がフランクフルト王国を舞台にして起動させた『乙女ゲーム』のプログラムは正常に作動し、大半の者がその影響下におかれたのだが一部……悪役令嬢の役目を与えられた婚約者とヒロインの役目を与えられた平民だけは影響下から外れていたのだ。
ある意味これは当然である。
二人はフランクフルト王国の籍がない他国の人間。
しかも、籍を残している国では双方ともにそれなりの立場となる人種だ。
そんな二人だからこそ、管轄外の地域で起動されている『RPGシステム』の影響下に入っても役割に殉じないよう予めプロテクトがかけられている。
役割を演じてほしいなら、二人の籍がある地域を管轄する神に申請を出してプロテクトを解いてもらう必要あるわけだが……
母はその申請を出さなかった。
っというより、二人にプロテクトがかかっている事すらわかってなかった節さえある。
そうした仕様を知らず、思い通りに動かない悪役令嬢とヒロインに憤り、システムの強制力を最大にまで引き上げて運用した結果……
王太子が卒業式という祝いの席で皇太子をずんばらりんっという……
到底シャレでは済まない凶行へと繋がったわけである。
あの一件は人間社会だけに留まらず天界や冥府ですらも激震が走って大混乱を生み出した。
特に冥府側は各大陸単位で独自の魂管理システムを運用しており、30年前時点は近い未来に起きるであろう世界大戦に向けてシステムの互換性を進めている真っ最中。
トライアンドエラー上等のテスト運用をしている段階で少数ならともかく多数、大陸を跨いだ戦争で万単位の死者が出てしまったら大規模なシステムエラーが起きてしまい、死者の魂を適切に処置できなくなる。
つまり、システムの互換性が取れてない状態で世界大戦を引き起こせばまずい事態へと陥るというのに……
一部の強硬派の神々は冥府の事情なぞ知らんっとばかりに世界大戦を引き起こそうとしたのだ。
これには冥府側が大反発。冥府の事情を良く知る神々も冥府側へ組したというのに、戦争支持派が武力行使も辞さない態度を取ったのだ。一時は『神々の黄昏』ともいうべき、世界の終焉を覚悟しなければならない一瞬即発のムードが天界に覆っていたのたが……
『神々の黄昏』は開戦主流派であった『戦乱の神』の一派が失墜した事で双方の和解が成立。『神々の黄昏』の危機はあっさりと回避できたのである。
だが、様々な所に大混乱を引き起こした元凶が何の音沙汰なく済むわけでなく……
ビーナスは今回一件の首謀者として母の罪を全てなすりつけられた上で裁判にかけられ、有罪判決の末に天界を追放。そのまま地獄へと堕とされた。
逆に両親は娘のやらかしを謝罪した上で穏便な処分を願った事で『さすが慈愛の女神』っと称される事態にまでなった。
なお、この胸糞悪い流れは両親が裁判官達を買収していたからだった。
とにかく、カプリスは長期の遠征から帰還後にこれら一連の流れを知り……
「んんんんー、許るさーん!!私は怒ったぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!あの糞ばばぁ共がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ある異世界での伝説として語られる超戦士。心優しい人格者が激しい怒りを覚えた時に目覚める『超野菜パワー』ともいうべき『力』を手にしたのだ。
全身から湧き出る『超野菜パワー』のオーラを纏ったカプリスはありとあらゆる理性のタガを引き千切り、怒りの感情をむき出しにしたまま両親を襲撃。
この日のために培ってきた『破壊の力』に目覚めたばかりの『超野菜パワー』を上乗せした拳で両親の顔面をぶん殴った。
王国の王太子が側近達とともに婚約者を断罪。その場で処刑しようと斬りつけたら、婚約者ではなく婚約者の兄。単独で世界を支配できるだけのポテンシャルを持つクールーラオロウ帝国の皇太子が妹をかばう形で斬りつけられ、そのまま死亡っという洒落にならない事件が起きた。
人間側からみたら王太子の凶行以外なんでもない事件だが、凶行の原因は慈愛の女神である母があるシステムを……
『RPGシステム』とか呼ばれる、人間達に定められた役目を与えて演じさせるシステムの一つ。『乙女ゲーム』のプログラムを最大出力で起動させたのが原因だった。
一応『RPGシステム』そのものは違法でない。
世界に仇成す魔王が勇者に倒される筋書も『RPGシステム』のプログラムによって生み出されているものだし、専用のプログラムを組めば『ダンジョン』の運営や世界に『ステータス』やら『スキル』といった目に見える形での恩恵を与える事もできる。
適切に扱う限りは、何も問題ない。
王太子が悪役令嬢とされる婚約者を断罪し、ヒロインである平民を『真実の愛』として娶るという『乙女ゲーム』の定番ともいうべき筋書を企てても問題ない。
『乙女ゲーム』の定番も元々は傲慢な王や貴族が平民を家畜のように扱う風潮に一石を投じるために組まれたプログラムなのだ。
適切に扱う限りは問題ない……が、母は適切に扱わなかった。
母がフランクフルト王国を舞台にして起動させた『乙女ゲーム』のプログラムは正常に作動し、大半の者がその影響下におかれたのだが一部……悪役令嬢の役目を与えられた婚約者とヒロインの役目を与えられた平民だけは影響下から外れていたのだ。
ある意味これは当然である。
二人はフランクフルト王国の籍がない他国の人間。
しかも、籍を残している国では双方ともにそれなりの立場となる人種だ。
そんな二人だからこそ、管轄外の地域で起動されている『RPGシステム』の影響下に入っても役割に殉じないよう予めプロテクトがかけられている。
役割を演じてほしいなら、二人の籍がある地域を管轄する神に申請を出してプロテクトを解いてもらう必要あるわけだが……
母はその申請を出さなかった。
っというより、二人にプロテクトがかかっている事すらわかってなかった節さえある。
そうした仕様を知らず、思い通りに動かない悪役令嬢とヒロインに憤り、システムの強制力を最大にまで引き上げて運用した結果……
王太子が卒業式という祝いの席で皇太子をずんばらりんっという……
到底シャレでは済まない凶行へと繋がったわけである。
あの一件は人間社会だけに留まらず天界や冥府ですらも激震が走って大混乱を生み出した。
特に冥府側は各大陸単位で独自の魂管理システムを運用しており、30年前時点は近い未来に起きるであろう世界大戦に向けてシステムの互換性を進めている真っ最中。
トライアンドエラー上等のテスト運用をしている段階で少数ならともかく多数、大陸を跨いだ戦争で万単位の死者が出てしまったら大規模なシステムエラーが起きてしまい、死者の魂を適切に処置できなくなる。
つまり、システムの互換性が取れてない状態で世界大戦を引き起こせばまずい事態へと陥るというのに……
一部の強硬派の神々は冥府の事情なぞ知らんっとばかりに世界大戦を引き起こそうとしたのだ。
これには冥府側が大反発。冥府の事情を良く知る神々も冥府側へ組したというのに、戦争支持派が武力行使も辞さない態度を取ったのだ。一時は『神々の黄昏』ともいうべき、世界の終焉を覚悟しなければならない一瞬即発のムードが天界に覆っていたのたが……
『神々の黄昏』は開戦主流派であった『戦乱の神』の一派が失墜した事で双方の和解が成立。『神々の黄昏』の危機はあっさりと回避できたのである。
だが、様々な所に大混乱を引き起こした元凶が何の音沙汰なく済むわけでなく……
ビーナスは今回一件の首謀者として母の罪を全てなすりつけられた上で裁判にかけられ、有罪判決の末に天界を追放。そのまま地獄へと堕とされた。
逆に両親は娘のやらかしを謝罪した上で穏便な処分を願った事で『さすが慈愛の女神』っと称される事態にまでなった。
なお、この胸糞悪い流れは両親が裁判官達を買収していたからだった。
とにかく、カプリスは長期の遠征から帰還後にこれら一連の流れを知り……
「んんんんー、許るさーん!!私は怒ったぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!あの糞ばばぁ共がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ある異世界での伝説として語られる超戦士。心優しい人格者が激しい怒りを覚えた時に目覚める『超野菜パワー』ともいうべき『力』を手にしたのだ。
全身から湧き出る『超野菜パワー』のオーラを纏ったカプリスはありとあらゆる理性のタガを引き千切り、怒りの感情をむき出しにしたまま両親を襲撃。
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