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「お坊ちゃま、お目覚め下さい……お坊ちゃま……風邪を引かれてしまいますので……」
は?何言ってんだこいつ。
ここは俺の家だっつーの。
風邪を引くわけないだろ……
「んぁ?ここぁ……俺の部屋……」
「いや、それは合っております。ですが、貴方様のような方がそのような場所で寝ておられるのは少しお見苦しゅう御座います故……」
「はぁ?」
体を起こされ、俺はぼやける視界に酔いつつ欠伸をする。
「んーー寝みぃ……もっかい寝る……」
むにゃむにゃと駄々をこね、俺はその場で二度寝をしようとした。
俺ん家のベッド、こんなにフサフサだったっけと疑いもしたが睡魔には勝てなかった。
だが、それはいけないとその男性に促される。
「では、自室にお連れ致しましょうか」
そう言われた途端、俺の意識が覚醒した。
ここは俺の自室のはず。
しかも俺は一人暮らし……1人として他人がいるわけが無いのだ。
そして、俺がいるのはどこかの庭。
純白のガゼボに、小さなバラ園……
西洋の両家が住むような白の庭を想像する。
芝生に手をつき、急いで立ち上がる。
間の前には薄いクリーム色の壁、所々にある窓からは広く長い廊下が伺える。
「待て待て……ここ、どこだ?」
俺の家では無いのは確かだ。
しかも今俺が着ている、どっかの王国の上の位の人の服装……。
何もかもに見覚えが……
「あぁーーーー!!」
俺は叫んだ直後に、赤面した。
ここは、俺が気に入っていたエロゲーの世界と瓜二つだったからだ。
は?何言ってんだこいつ。
ここは俺の家だっつーの。
風邪を引くわけないだろ……
「んぁ?ここぁ……俺の部屋……」
「いや、それは合っております。ですが、貴方様のような方がそのような場所で寝ておられるのは少しお見苦しゅう御座います故……」
「はぁ?」
体を起こされ、俺はぼやける視界に酔いつつ欠伸をする。
「んーー寝みぃ……もっかい寝る……」
むにゃむにゃと駄々をこね、俺はその場で二度寝をしようとした。
俺ん家のベッド、こんなにフサフサだったっけと疑いもしたが睡魔には勝てなかった。
だが、それはいけないとその男性に促される。
「では、自室にお連れ致しましょうか」
そう言われた途端、俺の意識が覚醒した。
ここは俺の自室のはず。
しかも俺は一人暮らし……1人として他人がいるわけが無いのだ。
そして、俺がいるのはどこかの庭。
純白のガゼボに、小さなバラ園……
西洋の両家が住むような白の庭を想像する。
芝生に手をつき、急いで立ち上がる。
間の前には薄いクリーム色の壁、所々にある窓からは広く長い廊下が伺える。
「待て待て……ここ、どこだ?」
俺の家では無いのは確かだ。
しかも今俺が着ている、どっかの王国の上の位の人の服装……。
何もかもに見覚えが……
「あぁーーーー!!」
俺は叫んだ直後に、赤面した。
ここは、俺が気に入っていたエロゲーの世界と瓜二つだったからだ。
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