【R18】異世界魔剣士のハーレム冒険譚~病弱青年は転生し、極上の冒険と性活を目指す~

泰雅

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第5章:傲慢貴族と白衣の聖女編

第1話:報復

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 ボニーと甘い夜を過ごした翌日、俺は支度をして宿の食堂へ向かう。
 中では、すでにリズたちが談笑していた。
「あっ、やっと来た! 今日は随分遅かったねー」
「ん……ご主人様遅刻……今日は『いざないの洞窟』踏破をギルドに報告する……!」
「あ、ああ。悪い、寝過ごしてしまってな」
 俺はリズたちに応えつつ、チラリとカウンターの方を見る。
 朝までイチャイチャしていたボニーが俺の視線に気づいて、あざとくウインクしてくる。
 俺は、そんな彼女に軽く手を上げて返す。
「ん? どうしたのだ、レオ? ん、ボニーか」
「ああ、ただの挨拶だよ」
 キアラの突っ込みを軽くかわし、本題に移る。
「よし、じゃあ……朝ご飯食べたら、ギルドに向かおう」
「はーい」
「ん……」
「ああ、了解だ♪」
 いつも通りの三人と共に、軽く食事を済ませてギルドに向かった。

 ギルドに入ると、普段と様子が少し違っていた。
 静すぎる不気味な雰囲気が漂っている。
 その原因と思われる集団が、ギルドの一角にいた。
 金色の鎧を着た冒険者たちが机で酒をあおり、粗末な鎧を着た冒険者数人は傍で立ったまま付き従っている。
 粗末な鎧を着た冒険者の目には悲壮感が漂っている。
 人数から見るに、同じクランの先輩後輩かな……?
 にしては、あまりに対照的な格好と雰囲気だ。
 金色の鎧の冒険者が粗末な鎧の冒険者を虐げているような感じ。
 そんな金色の鎧の冒険者に女性が一人交じっているが、その人は少し様子が違う。
 付き従っている冒険者たちと同じような悲しい顔をして、無理に黄金の冒険者たちに加わっているような……。
 あまり気分がよくない光景だが、他のパーティやクランに意見するような真似はしてはいけないだろう。
 他の冒険者たちも訝しげな顔はしているが、遠巻きに見ているだけだし。

 カウンターに向かい、『インプ討伐依頼』の用紙と『小悪魔の尻尾』を提出。
 踏破証拠素材の『トロールの爪』も一緒に差し出す。
「おはよう。『いざないの洞窟』を踏破した。それから『インプ討伐依頼』達成の報告だ。処理を頼む」
「おはようございますぅ、レオさん~。無事、踏破されたんですねぇ、おめでとうございます~。それにインプもこんなに倒して頂いて~。ありがとうございますぅ、すぐに報酬をご用意しますねぇ」
 いつもの受付嬢さんが手早く事務処理してくれる。
 報酬を受け取り、お礼を言いカウンターを後にしようとした時——。
 例の金色の鎧を着た冒険者に囲まれる。
「てめえだな……? うちのリーダーのキブラ様に歯向かった冒険者ってーのは……」
 なるほど、確かキブラは有名クランの団長だったはず。
 昨日の今日で、報復しに来たのか。
「れ、レオ? キブラって?」
「ああ……ボニーの依頼で出ていた貴族の名前だ。三人にも話しただろう」
 若干怯えているリズを後ろ手にして答えてやる。
「なるほど。ということは、こいつらはその貴族のクランのメンバーということか」
「ん……仕返しに来た? ……お門違い……」
 キアラとシレイドが武器に手をかけて構えを取る。

 その時——。
 冒険者たちを割るように奥から、当の本人が現れる。
「昨日ぶりじゃのう……不敬な冒険者……!」
「キブラか……仕返しに来たのか? それともボニーについて何か言いたい事でもあるのか? とことんカッコ悪い奴だな」
「ふん、あんな女、もうどうでもいいわ! じゃがの、ワシに恥をかかせた貴様のことは許せぬ……! 冒険者ができない身体になってもらうぞい! 行け!」
 キブラの号令と共に、粗末な鎧を着た冒険者たちが前に出てくる。
「こ……こいつらを倒せば……昇級できる……!!」
 血走った目で睨んでくる冒険者たち。
「レオ……この者たち……」
「ああ。あまり怪我はさせるな……何か、おかしな事情がありそうだ」
 キアラの言葉に頷いて応える。
「あ、あのぉ! ギルド内で騒ぎは起こさないように——」
「うるせえ! お前、キブラ様に逆らうっていうのか?」
「あうぅ~……」
 のほほん受付嬢が止めに入ろうとするも、黄金鎧の冒険者に一喝されてしまう。
 武器を構えた冒険者たちと、ジリジリと対峙する。
 均衡を破ったのは冒険者たちの方だった。
「うわああああ——!!」
 大きく振りかぶって斬りかかって来る。
 シレイドがそれをうまくいなして、鳩尾に蹴りを入れて動けなくする。
 堰を切ったように、他の冒険者も後に続いて襲ってくる。
 俺とキアラは攻撃を上手く受けながら、剣の柄や蹴りなどで打撃を与えて冒険者たちを戦闘不能にさせる。
 シレイドは俺たちより少し前に出て、積極的に急所を攻撃して、連中をのしていく。
 対人戦には慣れているらしい。
 あっという間に十数人いた冒険者たちを倒した。
 その様子を見ていたキブラが手を叩いて近寄って来る。
「グフフフフ、いいのぉ、いいのぉ、その強さ。二度と冒険者を続けられない身体にしてやろうかと思ったが気が変わったぞ……」
 キブラの目の色が厳しいものから、舐めるような気持ち悪い視線に変わる。
「レオと言ったな。おぬしら、ワシのクラン『黄金の騎士団』に入らぬか?」
「何だと?」
「昨日の酒場でのいざこざは水に流してやる。貴様らをギルドでも十本の指に入る上位クランである、ワシが率いる『黄金の騎士団』に入れてやろうというておるのだ!」
 冷めきった目で見る俺たちに構わず、演説するように言葉を続けるキブラ。
「貴様らは強い! 少なくとも、ここで寝ておるクズ共より遥かにな!」
「ぐあっ……! す、すみません……すみません……命だけは……命だけは……!」
 キブラは俺たちが先ほど倒した自分のクランの冒険者を蹴とばす。
 蹴とばされた冒険者はひどく怯えているようだ。
 ひでえ……自分の仲間なのに。
「貢献した者には相応の待遇をしてやる。この女のようにな!」
 そう言って、屈強な黄金冒険者の中で唯一の女性の肩を抱く。
 先ほど、悲しげな顔で黄金冒険者に混じっていた女の人だ。
 オレンジ色のふんわりとした長髪、なかなかの長身でキブラの手が上手く回っていない。
 果物のような大きな胸と、大きなお尻がピッチリとした金色の神官服で強調されている。
 女の人は、目をギュッと閉じて肩を震わせている。
 どう見ても、喜んで側近になっている感じではない。
 必死でキブラの行為に耐えているようだ。
「まあ、もちろん、ワシの言う事は全面的にきいてもらうがの……それでも、貴族の強大な後ろ盾が付くのじゃ、安いもんじゃろ! ガーッハハハハハハ!!」
 自分の仲間を踏んづけたまま、高笑いするキブラ。
 キブラの側近だと思われる金鎧姿の冒険者たちはニタリと笑い、それ以外のメンバーは震えて怯えている。
 もちろん、肩を抱かれている女性は後者だ。
 中には、悔しさからか涙を流している者もいた。
 そんな彼らの姿を見たら、覚悟は決まっていた。
「自分の仲間にそんな悲しい顔をさせる奴が団長のクランなんて、死んでもごめんだ」
 俺の言葉を聴いてキブラは顔を歪ませる。
「この……下手に出ていれば、いい気になりおって……無礼者めが……!! どうやら本当に死にたいようだな……!! おい!! アイナ!! 来い!!」
 キブラが叫ぶと、長身で端正な顔の女剣士が奥から出てくる。
 服装は金色ではなく、スリットの入った黒い服だ。
 アイナと呼ばれた女剣士が切れ長の目で俺たちを見ると、空気が一変する。
 ぞわぞわと背中を走る殺気。女剣士から放たれる覇気。
「ご主人様……あいつ……ヤバい……!」
 シレイドが髪を逆立てて言う。
「剣聖アイナだ……」
「なんで、あんな下衆野郎に従ってるんだ……」
 遠巻きに見ていた冒険者たちがザワザワし始める。
「あの者たちを殺せ!! 一人残らずだ!!」
「本当にいいのか? キブラ……殺してしまって……」
「よい!! このギルドはワシには逆らえんからな……!! どうとでもなる!!」
 キブラの言葉を聞き、やれやれといったようにため息を吐いて、剣を抜くアイナ。
 周りの空気がさらに殺伐として張り詰める。
「悪いな、冒険者……死んでもらうぞ」
 一言、ポツリと呟き、剣聖アイナが突撃してくる。
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