雪嶋さん家の家族日記

ある日、谷原四兄弟に向かって養母が告げたのは、結婚の報告。…突然ですが、家族が増えることになりました。


両親を事故で亡くし、バラバラになると思っていた俺達を引き取ってくれたのは、父の歳の離れた妹の美鶴さんだった。


「ねえ、私と一緒に暮らしましょう?」


今も時々思い出す、あの日の記憶。


涙を流しながら、それでも、必死に笑おうとしていた、あの時の美鶴さんの表情を、その言葉を、俺はきっと、この先もずっと忘れることはないだろう。


それから今までずっと女手一つで育ててくれた美鶴さんには、感謝している。


どうしたらこの恩を返せるのか、ずっと考えてるけど、きっと一生を掛けても返すことは出来ないだろう。


美鶴さんが幸せになれるなら、何だってしてあげたいと思ってる。


思ってるけど、…ちょっと、それはどうかと思うんだ。


…天国にいる父さん、母さん、…っていうか父さん、見てますか。


あなたの妹が、子持ちの男と結婚するそうです。


正直、美鶴さんに恋人が居たことさえ驚きなのに、突然結婚だなんて。


しかも相手は三人の子持ち。


美鶴さんは幸せそうだから喜ぶべきなんだろうけど、正直複雑過ぎる…。


一歳下の妹は、呑気にも前から欲しかった妹が出来ることを喜んでいるし、


歳の離れた弟二人は何も考えてない…と言うか、多分解ってない。


父さん、母さん、俺にどうしろって言うんだ…。



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