公爵家に生まれ、幼いころからその醜い容姿によって家族から苛まれ続けたハンナ。そんな彼女は成人を迎えてすぐ、公爵家というコネによって伯爵家の長男アリオスと婚約することになった。
　無事に婚約出来たことにほっとしていた彼女だったが、ある日、アリオスは別の貴族の女と婚約すると言い出し、一方的に婚約破棄を突き付けられてしまう。心に大きな傷を負いながら実家へ帰ろうとしたハンナだったが、両親は話も聞かずに勘当を言い渡し、路頭に迷うことになってしまう。

　しかし、そんなハンナを偶々見つけた大賢者コルネリウスはとあることに気付き、研究所でもある自宅に招き入れ――彼女にとんでもない事実を教える。