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第1話 何でもあるよ?
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陽気な昼下がり中年の店主が暇そうに椅子に座りながら、ショーケースの上で寝てるわが店のマスコットキャラと化した猫のたまを眺めてると、青年が1人入店してきた。ーガラガラガラっー
店主が
『いらっしゃい、ゆっくり見ていってくれ』
と声をかける。
青年が店内を物色しながら、
『へ~何でも屋と言うだけあって色々揃ってるな?』
店主が、
『展示品以外にも販売してる物を載せたリストが有るからそれも見てくれ』
青年が店内物色し終え、
『じゃあ商品リストを見せてくれる?』
店主が
『ハイよっ!』
とリストを渡す。
青年がリストを受け取り見始めると、来店BGMが鳴り響き常連らしき客が
『よっ、また来たよ、何か目新しいのは有る?』
と店主に話しかけた。
店主が、
『まあ見ていってくれ』
と返す。
とあるページで手を止めた青年が目を見開き口をあんぐりとあけている、我に返った青年が店主に言い放つ。
『おい、確かにここは何でも屋って書いてるけどなんで入れ歯が売られてるんだよ!!
しかもフリーサイズってどう言うことだよ!?
入れ歯ってのはそれぞれの口に合わせて作らないとダメなんじゃないのか!?
ふざけんなよ?誰がこんなの買うん…!?』
青年の苦情を遮るように店内に再び引き戸の音。
入店してきたじいさんが衝撃の一言を言い放つ。
『例の入れ歯は有るかの?』
と。
青年絶句し
「……売れるのかよ」
と呟く。
店主が
『有りますよ』
と言いながら入れ歯を取り出す。
じいさんが、
『やはりここの入れ歯でないとな、ワシの口にピッタリと合ってくれる』
と不思議な言葉残して去っていった。
店主がにや~と嫌な笑みを浮かべながら、
『で、入れ歯がどうしたんだって?』
と青年に聞く。
青年が、
『っ!?い、いえ何でもありません!!』
と顔を赤くし悔しそうに吐き捨てる。
そして青年が別のページで手を止め微笑みを浮かべ、店主に勝ち誇ったように言い放つ。
『人糞てなんだよ人糞って、牛糞とかならわかるが人糞なんか売れるわけないだろ!?
なめてんの…!?』
またもや遮るようにガラガラガラッと引き戸を引く音が店内に響く。
いや~な予感がした青年が入り口をゆっくり振り返る、入り口には農家さん風のおじさん、青年の背中に冷たい汗が流れ落ちる。
おじさんが、
『人糞有るかい?野菜の肥料はやはり昔のように人糞に限るよ』
とにこやかに言い放つ。
青年が
「またかよ・・・」
と呟く。
おじさんが購入を終え出ていくと、また店主がにや~と嫌な笑みを浮かべている。
気まずくなった青年はショーケースの方へ移動し物色してると、先程は見落としたのか穴の空いた靴下が目についた。
これも何か需要が有るのだろうと流す青年。
先程入店してた常連風のおじさんが近くにやってくる。
何かに気付いた様に店主の方へ振り返り、
『穴の開いた靴下が有るけどこれも売り物かい?』
と言うと店主が慌てたようにやって来て
『すみません、これは私の靴下です。なんでショーケースに入れてしまったのだろう?』
と返答した。
その瞬間店内に、
『それは間違いなんかい!?』
と悲痛な叫び声がこだました。
店主が
『いらっしゃい、ゆっくり見ていってくれ』
と声をかける。
青年が店内を物色しながら、
『へ~何でも屋と言うだけあって色々揃ってるな?』
店主が、
『展示品以外にも販売してる物を載せたリストが有るからそれも見てくれ』
青年が店内物色し終え、
『じゃあ商品リストを見せてくれる?』
店主が
『ハイよっ!』
とリストを渡す。
青年がリストを受け取り見始めると、来店BGMが鳴り響き常連らしき客が
『よっ、また来たよ、何か目新しいのは有る?』
と店主に話しかけた。
店主が、
『まあ見ていってくれ』
と返す。
とあるページで手を止めた青年が目を見開き口をあんぐりとあけている、我に返った青年が店主に言い放つ。
『おい、確かにここは何でも屋って書いてるけどなんで入れ歯が売られてるんだよ!!
しかもフリーサイズってどう言うことだよ!?
入れ歯ってのはそれぞれの口に合わせて作らないとダメなんじゃないのか!?
ふざけんなよ?誰がこんなの買うん…!?』
青年の苦情を遮るように店内に再び引き戸の音。
入店してきたじいさんが衝撃の一言を言い放つ。
『例の入れ歯は有るかの?』
と。
青年絶句し
「……売れるのかよ」
と呟く。
店主が
『有りますよ』
と言いながら入れ歯を取り出す。
じいさんが、
『やはりここの入れ歯でないとな、ワシの口にピッタリと合ってくれる』
と不思議な言葉残して去っていった。
店主がにや~と嫌な笑みを浮かべながら、
『で、入れ歯がどうしたんだって?』
と青年に聞く。
青年が、
『っ!?い、いえ何でもありません!!』
と顔を赤くし悔しそうに吐き捨てる。
そして青年が別のページで手を止め微笑みを浮かべ、店主に勝ち誇ったように言い放つ。
『人糞てなんだよ人糞って、牛糞とかならわかるが人糞なんか売れるわけないだろ!?
なめてんの…!?』
またもや遮るようにガラガラガラッと引き戸を引く音が店内に響く。
いや~な予感がした青年が入り口をゆっくり振り返る、入り口には農家さん風のおじさん、青年の背中に冷たい汗が流れ落ちる。
おじさんが、
『人糞有るかい?野菜の肥料はやはり昔のように人糞に限るよ』
とにこやかに言い放つ。
青年が
「またかよ・・・」
と呟く。
おじさんが購入を終え出ていくと、また店主がにや~と嫌な笑みを浮かべている。
気まずくなった青年はショーケースの方へ移動し物色してると、先程は見落としたのか穴の空いた靴下が目についた。
これも何か需要が有るのだろうと流す青年。
先程入店してた常連風のおじさんが近くにやってくる。
何かに気付いた様に店主の方へ振り返り、
『穴の開いた靴下が有るけどこれも売り物かい?』
と言うと店主が慌てたようにやって来て
『すみません、これは私の靴下です。なんでショーケースに入れてしまったのだろう?』
と返答した。
その瞬間店内に、
『それは間違いなんかい!?』
と悲痛な叫び声がこだました。
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