何でも屋さん

みのる

文字の大きさ
66 / 68

番外編 とある日の中村の夕食。※

しおりを挟む
注)まだこの2人は、結婚しておりませぬ。

ピンポ~ン♪

『ハイハァイ!』

ドアの呼び鈴の音をいち早くキャッチした中村はカメラも確認しないで玄関に走る。

『こんばんは~!』

中村がドアをおもむろに開けて確認する。

『おかえり~♪待ってたんだぜ?』

そう言って声の主を部屋に通す。その声の主はもちろん彼女である伊集院である。

『お……ただいま……(照)』

少し照れながらも半分は『我が家』のような中村の家に上がり込む伊集院。


『なぁ、伊集院!俺腹減ったよ~?』

子どものようにじゃれついてくる中村を宥めながら、買い物袋を下げた伊集院は台所へと向かう。

『はいはい、これから作るから』

そう言う伊集院と中村が身に付けているのは……2人お揃いな薄いグリーンのトレーナー♡いやいや、ラブラブですな?
伊集院は手早くピンク地に赤い水玉のエプロンを纏い、颯爽と野菜を切るところから始める。

『なぁなぁ♡今日の晩ごはん何なんだ?』

鬱陶しいほどに周りをチョロチョロする中村…(汗)
そんな中村に文句1つ言わずに黙々と料理を続ける伊集院。
伊集院が挽き肉を取り出した時……中村の瞳は輝いた。

『ハンバーグじゃないか!俺大好きなんだ♪』

コンソメスープにはキャベツ、人参、ジャガイモ入り。
ハンバーグのタネを作り、もちろん中村のは少し大きめ。フライパンを温めていよいよ焼きに入る。
忘れずに米も炊きましたよ♪
慌ただしく台所を動き回る伊集院に対して……その回りをウロウロと徘徊するなかなか邪魔モノな中村。

出来上がりを盛り付けて…野菜も忘れずに……

『出来たよ?食べよっか!』

ウロウロし過ぎて少しくたびれた中村は椅子に腰掛けて既に食べる準備万端!

『待ってましたぁーっ!』

中村の声が高らかと響く。


ハンバーグに乗せられた焼きたての目玉焼きが美味しさを引き立てる。それに添えられた大量なキャベツの千切り。野菜たっぷりなコンソメスープに白いお米が立つホカホカご飯。

『いただきまぁす☆(合掌)』

中村はコンソメスープの中に白いご飯をザカザカザカァっ!と全て入れた。
実は中村……白いご飯をそのまま食すのは、あまり好きでは無いようだ。スープの中にご飯を入れ、それを胃袋の中にほぼ流し込む!

まぁ……それを見ていた伊集院、当然、ちょっとお怒り?美味しそうに頬張る中村に少し注意する伊集院。

『ちょっと!ちゃんとご飯は噛んで食べないと…消化に悪いよ?』

それを聞き……何気に反抗な中村。

『だけどよ……もう無くなったぜ?』

口をパカっと開いて見せる中村。一気にどうやら飲み込んだらしい中村。(滝汗)
(……………………(汗)…まぁ良いか……)と伊集院、ガクッとなる。

こうして中村家の夕食は楽しく(?)過ぎてゆく。


ーコチラは何でも屋店主の家ー

『おや、珍しいな!ハイカラに今夜はハンバーグかい?』

何気に嬉しそうな店主♪

『そうだよ。アンタの大好物だろ?』

私は何でもお見通しなんだよ?バリに得意気な顔をして見せる奥さん。

『コイツは嬉しいね♪…では、いただくかね』

奥さんはたまにもミニハンバーグをおすそ分け☆

『にゃあーん♪』

たまも滅多に食べれないおご馳走に大喜び☆
(たまは魚バーグ)

何かイイことでもあったのかな、奥さん。
※店主と中村の意外な共通点(笑)

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

処理中です...