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聖なる日前日に訪れたお客様
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ガラガラガラっ!引き戸が古めかしい音を立てて開く。
『此処に来るのも久々ね……こんにちは~!』
落ち着いた”大人の女性“といった感じの風貌な女性が、まだ歩き始めて間もない位の女の子を連れて来店してきた。
品物の整頓をしていた店主中村が、
『いらっしゃい、ゆっくり見ていってよ!』
と声をかけながらチラリとお客さんの方を見る。
(んーーーーー……?どっかで見たような……あ‼)
コッソリと物陰で、先代店主より受け継いだ「常連顧客リスト」なるものを開く。
ペラペラペラペラっ!お?このヒトだ⁉えーと……サエキグループお嬢様…「佐伯 架苗」‼
店主中村がお嬢様に声をかける前にお嬢様の方から、
『何時もの店主じゃないようだけど……彼はどうしたの?』
と聞いてきた。
店主中村は答える。
『あぁ、先代の店主なら…今はのんびりと隠居生活だぜ。(俺は間違ったこたぁ言ってない)で、今日は何が要るんだ?』
その問いかけにお嬢様は
『あら……そうなの……ところで、此処にはチョコレートなる物は置いてあるかしら?』
と聞いて来た。
そこで中村は当然の如くに
『もちろんあるぜ!どんなのが必要なんだ?』
お嬢様の要望を聞く。
そこでお嬢様は迷いもなく答えた。
『1輪の薔薇の花そのものな形をしたチョコレートが欲しいの。あるわよね?』
当然!あるわよね?とでも言いた気に腕組みをして待機体勢である。
店主中村は返事をする。
『少し値は張るが……構わないか?』
そう言って取り出した……何処からどう見ても薔薇の花そのモノにしか見えない透明なケースに入れられたチョコレート。花弁も1枚1枚丁寧に施されている。
お嬢様は商品を目にして感嘆の声を上げる。
『まぁ!……素晴らしいわね?……何処からどう見ても薔薇の花だわ‼』
女の子が物珍しげにディスプレイ代わりのアーケードゲームをガチャガチャ弄って遊んでいる。
それを見ながらお嬢様は店主中村に、
『これを3ついただくわ。お幾らかしら?』
と財布を取り出した。
店主中村がだいたいの値段を付ける。
『1本2000円だから……3本で6000円だな!』
するとお嬢様の眉がピクリ…とつり上がった。
『1本……にせんえん……?薔薇って……そんなにするの……?』
それにたじろぐ店主中村…しどろもどろと答える。
『……ホラ…(ダラダラ)…バラはバラでもチョコだしよ?……そう簡単に、コレも作れねーぜ?(値段的には妥当だと思うけどよ)』
それを黙って聞いてたお嬢様、渋々と納得。
『……それもそうね……じゃあ……。あ!包装もお願いね?』
そこまでしっかりと予測していた店主中村、奥さんをスタンバイさせていて既に包装もOK!
代金を支払い、商品を受け取ったお嬢様は顔をほころばせながら…
『どうもありがとう!かもめ、帰るわよ?』
まだアーケードゲームで遊びたそうな女の子を連れて、軽やかな足取りで店を後にした。
※(中村奥さんは最後まで店頭には顔を出さなかった故に「感動の再会」とはいきませんでした)→てか……作者もサエキグループお嬢様と中村奥さんの関係を忘れてました!
『此処に来るのも久々ね……こんにちは~!』
落ち着いた”大人の女性“といった感じの風貌な女性が、まだ歩き始めて間もない位の女の子を連れて来店してきた。
品物の整頓をしていた店主中村が、
『いらっしゃい、ゆっくり見ていってよ!』
と声をかけながらチラリとお客さんの方を見る。
(んーーーーー……?どっかで見たような……あ‼)
コッソリと物陰で、先代店主より受け継いだ「常連顧客リスト」なるものを開く。
ペラペラペラペラっ!お?このヒトだ⁉えーと……サエキグループお嬢様…「佐伯 架苗」‼
店主中村がお嬢様に声をかける前にお嬢様の方から、
『何時もの店主じゃないようだけど……彼はどうしたの?』
と聞いてきた。
店主中村は答える。
『あぁ、先代の店主なら…今はのんびりと隠居生活だぜ。(俺は間違ったこたぁ言ってない)で、今日は何が要るんだ?』
その問いかけにお嬢様は
『あら……そうなの……ところで、此処にはチョコレートなる物は置いてあるかしら?』
と聞いて来た。
そこで中村は当然の如くに
『もちろんあるぜ!どんなのが必要なんだ?』
お嬢様の要望を聞く。
そこでお嬢様は迷いもなく答えた。
『1輪の薔薇の花そのものな形をしたチョコレートが欲しいの。あるわよね?』
当然!あるわよね?とでも言いた気に腕組みをして待機体勢である。
店主中村は返事をする。
『少し値は張るが……構わないか?』
そう言って取り出した……何処からどう見ても薔薇の花そのモノにしか見えない透明なケースに入れられたチョコレート。花弁も1枚1枚丁寧に施されている。
お嬢様は商品を目にして感嘆の声を上げる。
『まぁ!……素晴らしいわね?……何処からどう見ても薔薇の花だわ‼』
女の子が物珍しげにディスプレイ代わりのアーケードゲームをガチャガチャ弄って遊んでいる。
それを見ながらお嬢様は店主中村に、
『これを3ついただくわ。お幾らかしら?』
と財布を取り出した。
店主中村がだいたいの値段を付ける。
『1本2000円だから……3本で6000円だな!』
するとお嬢様の眉がピクリ…とつり上がった。
『1本……にせんえん……?薔薇って……そんなにするの……?』
それにたじろぐ店主中村…しどろもどろと答える。
『……ホラ…(ダラダラ)…バラはバラでもチョコだしよ?……そう簡単に、コレも作れねーぜ?(値段的には妥当だと思うけどよ)』
それを黙って聞いてたお嬢様、渋々と納得。
『……それもそうね……じゃあ……。あ!包装もお願いね?』
そこまでしっかりと予測していた店主中村、奥さんをスタンバイさせていて既に包装もOK!
代金を支払い、商品を受け取ったお嬢様は顔をほころばせながら…
『どうもありがとう!かもめ、帰るわよ?』
まだアーケードゲームで遊びたそうな女の子を連れて、軽やかな足取りで店を後にした。
※(中村奥さんは最後まで店頭には顔を出さなかった故に「感動の再会」とはいきませんでした)→てか……作者もサエキグループお嬢様と中村奥さんの関係を忘れてました!
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