22 / 223
第3部 群雄割拠編
第21話 新風!ソンサク起つ!
しおりを挟む
コウユウ先輩救出を終えた俺達三人はソンケンの元を訪ねるため、東校舎に渡った。
「そういえばあれからソンケンの見舞いにも行ってないな。大丈夫だろうか」
空手部部長だったソンケンは、俺達と共に反トータク連合に参加し、そこでリョフとの一騎討ちに敗け、重傷を負っていた。
「もう退院して学園に通っているという話ですが、腕の完治にはまだ早いでしょうか?」
「あいつはオレの一撃にも耐えた頑丈なやつだからな。きっと大丈夫だぜ」
ソンケンはかつて、チョーヒの一撃に耐えた数少ない男だ。そう簡単にくたばるとは思えない。
「お、リュービ兄妹じゃない。どうしたん?
うちに用?」
ツインテールに三日月の髪飾りを着けた細身の女の子が俺達に気づいて挨拶してくれた。
この少し喋り方に訛りのある彼女はソンケンの妹・呉孫咲香、通称ソンサク。
彼女も兄・ソンケンと共に反トータク連合で一緒に戦った生徒だ。
「ソンサク、ソンケンの様子を見に来たんだ。もう学校に来てるという話だけど、怪我は大丈夫かい?」
ソンケンの名を聞くなり、ソンサクの顔は曇り、うつむいてしまった。
「兄者は…死んだ!」
予想外の言葉が彼女の口から飛び出した。
「え、そんな腕を折っただけだろ?死んだ?どういうこと?」
「着いてきな。かつて兄者だったものを見せてやるけー…」
俺達はソンサクに言われるまま、校舎裏に到着すると、ソンサクに促され校舎の影から裏庭の方を覗いた。
「はい、ソンケン君、あーん」
「あーん」
「ソンケン君、美味しい?」
「うん、美味しい。エイちゃんのお弁当は中原一だよ」
「もーソンケン君たら♪」
そこには、長い髪の女生徒の傍らに両腕にギプスをつけたソンケンが確かにいた。確かにあれは俺のよく知る風貌のソンケンなのだが、俺のよく知らない表情のソンケンがそこにいた。
「なに…あれ?」
「かつて兄者だったものじゃ」
神妙な面持ちで答えるソンサク。いや、今もソンケンだと思うよ。雰囲気はだいぶ変わったようだけども…
「兄者が骨折で不自由してるところをお世話してもらったとかで付き合いだして、部長も正式に引退したのもあって一日中イチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャ!
もう我慢できん!あんなのが兄なんてうちの恥じゃ!」
「まあまあ、落ち着いて」
「とにかく、兄者は腑抜けに成り下がった。うちが空手部を率いていかなきゃいけないんじゃけど…」
「ソンサク…」
「うわ、あの二人あんなことまでやってるぜ」
「まあ、学校の裏庭で大胆ね」
「こら、二人ともそんなに覗かない!」
今、俺がかっこよく決めようとしてたのに。
「やはり、あの男殺す!」
「ソンサクも落ち着いて!」
ソンサクを引き留めたところで、俺達は裏庭を後にした。
「え、空手部の新部長ってソンサクじゃないの?」
ソンケンが引退して部長はソンサクが引き継ぐという話だったが、事情が変わったのか。そういえば先ほど、言葉に濁していたがそういうことだったのか。
「うん、エンジュツがうちがまだ一年生なことを理由に部長職を他に渡しちゃった。
今はうちの従兄で二年のソンフンってのが部長をやってる。
おかげでうちも空手部の一部員。とても選挙戦とかそんな状況じゃないんよ」
ソンサクは寂しそうにそう語った。
「ならば取り戻しましょう」
そう言って俺達の会話に入ってきたのは、金髪の長い髪に、透き通るような白い肌、西洋人形のような整った目鼻立ちで、頭には黒いレースのついた帯飾りをつけ、フリルのついた黒いロングスカートに黒いハイヒールを履いた美女だった。
「ユーちゃん、体はもう大丈夫なの?」
親しいのか、ソンサクがゴスロリ風の衣装を着た金髪美女に愛称で話しかけた。
「はい、サクちゃん、今日からまた一緒に登校できます」
ゴスロリ美女もニコリと笑い返す。
「紹介するね、この子はリュービ。連合軍で一緒に戦った仲よ」
「どうもはじめましてリュービです。こちらは妹のカンウとチョーヒ」
気後れするような美人で、少し挨拶が固くなった。カンウ・チョーヒも合わせて頭を下げる。
「お噂はかねがね聞いてます。私はサクちゃん、ソンサクの幼馴染で周瑜姫と申します。シュウユとお呼びください」
「ユーちゃんは体が弱くて入院してたんだ。だから連合軍にも参加していないんよ」
「最近は大分良くなったので今日から学校に来ることになりました。どうぞよろしくお願いします」
スカートの両端を持ち上げてお嬢様のように挨拶する様に、俺は軽く感動を覚えた。本当にこんな挨拶する人いたのか。
「そういえばユーちゃん、さっき空手部を取り戻すって言ってたけど…」
「はい、取り戻しましょう。そしてサクちゃんが生徒会役員になるんです」
「取り戻して生徒会役員に?無理だよ」
シュウユは静かに、そして力強く話を続けた。
「エンジュツの監視下にあるのであれば交渉して取り戻せばいいのです。そして交渉材料ならもう手にしているはずです」
「交渉材料?
…そうか、会長の承認印!
…でもダメだよ。せいぜい形だけの部長になるだけで、結局エンジュツの配下じゃ」
「確かに会長の承認印では形だけの部長でしょう。だからもう一つ条件をつけるのです。
エンジュツはワガママで反対派も多く、今の勢力はエンショウより劣勢です。
そこでサクちゃんがエンジュツに代わり、その反対派を退治するのです。
戦争の指揮中ならある程度エンジュツの目から逃れられます。そうして退治した勢力を自分の勢力に組み込み、独立するのです」
「そんな上手くやれるかな?」
「サクちゃんならやれます。それに私も協力します。
リュービさんたちも、まさかここまで聞いてそのまま立ち去ったりしませんよね?」
「え、あ、はい」
シュウユのニコリと笑った顔になにやら怖いものを感じた俺は思わず同意してしまった。いや、手伝う気ではあったんだよ、本当だよ。
「今、ソンフン率いる空手部はエンジュツの命令で水泳部と戦っている最中という話です。最初に水泳部を倒しましょう」
「ありがとうユーちゃん、リュービ、カンウ、チョーヒ。よし、まずは空手部を取り戻すよ!」
「おー!」
ソンサクは、エンジュツに生徒会長の承認印の引き渡しと反エンジュツ派討伐を条件に空手部の主将に就任した。
特に会長の承認印を見たエンジュツの喜び様は凄まじく、既に会長になったかのような有り様であった。
「見なさい、会長の承認印よ。これでまた会長に一歩近付いたわ。いっそのこと会長代理になろうかしら」
濃い目の紫の長い髪に、大きな金色のリボンをつけ、高校生にしては幼さの残る顔付きに、胸だけ大人顔負けに育った子供の様な小柄な体つきの少女・エンジュツは承認印を高らかに掲げ、部下達に見せびらかす。
そこに眼鏡をかけた真面目そうな男子生徒が歩み出て、エンジュツを諌める。
「いけません。今はオーイン殿が生徒会長代理務めておられます。今、会長代理を名乗れば周りのみんなが敵になります」
「むー。エンショー、わかったわよ。
まあ、オーインがいる間は我慢したげるわ。いる間はね…チョウクン、準備の方はいいわね?」
「はい、着々と進んでおります」
エンジュツに名を呼ばれて、セミロングの灰色の髪に、フリルのついたヘッドドレスをつけ、エプロンドレスを着たメイドの様な出で立ちの少女・チョウクンは力強く答えた。
「ふふーん、会長になるのはこの私なんだから。見てなさいエンショウ、ソウソウ!」
「そういえばあれからソンケンの見舞いにも行ってないな。大丈夫だろうか」
空手部部長だったソンケンは、俺達と共に反トータク連合に参加し、そこでリョフとの一騎討ちに敗け、重傷を負っていた。
「もう退院して学園に通っているという話ですが、腕の完治にはまだ早いでしょうか?」
「あいつはオレの一撃にも耐えた頑丈なやつだからな。きっと大丈夫だぜ」
ソンケンはかつて、チョーヒの一撃に耐えた数少ない男だ。そう簡単にくたばるとは思えない。
「お、リュービ兄妹じゃない。どうしたん?
うちに用?」
ツインテールに三日月の髪飾りを着けた細身の女の子が俺達に気づいて挨拶してくれた。
この少し喋り方に訛りのある彼女はソンケンの妹・呉孫咲香、通称ソンサク。
彼女も兄・ソンケンと共に反トータク連合で一緒に戦った生徒だ。
「ソンサク、ソンケンの様子を見に来たんだ。もう学校に来てるという話だけど、怪我は大丈夫かい?」
ソンケンの名を聞くなり、ソンサクの顔は曇り、うつむいてしまった。
「兄者は…死んだ!」
予想外の言葉が彼女の口から飛び出した。
「え、そんな腕を折っただけだろ?死んだ?どういうこと?」
「着いてきな。かつて兄者だったものを見せてやるけー…」
俺達はソンサクに言われるまま、校舎裏に到着すると、ソンサクに促され校舎の影から裏庭の方を覗いた。
「はい、ソンケン君、あーん」
「あーん」
「ソンケン君、美味しい?」
「うん、美味しい。エイちゃんのお弁当は中原一だよ」
「もーソンケン君たら♪」
そこには、長い髪の女生徒の傍らに両腕にギプスをつけたソンケンが確かにいた。確かにあれは俺のよく知る風貌のソンケンなのだが、俺のよく知らない表情のソンケンがそこにいた。
「なに…あれ?」
「かつて兄者だったものじゃ」
神妙な面持ちで答えるソンサク。いや、今もソンケンだと思うよ。雰囲気はだいぶ変わったようだけども…
「兄者が骨折で不自由してるところをお世話してもらったとかで付き合いだして、部長も正式に引退したのもあって一日中イチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャ!
もう我慢できん!あんなのが兄なんてうちの恥じゃ!」
「まあまあ、落ち着いて」
「とにかく、兄者は腑抜けに成り下がった。うちが空手部を率いていかなきゃいけないんじゃけど…」
「ソンサク…」
「うわ、あの二人あんなことまでやってるぜ」
「まあ、学校の裏庭で大胆ね」
「こら、二人ともそんなに覗かない!」
今、俺がかっこよく決めようとしてたのに。
「やはり、あの男殺す!」
「ソンサクも落ち着いて!」
ソンサクを引き留めたところで、俺達は裏庭を後にした。
「え、空手部の新部長ってソンサクじゃないの?」
ソンケンが引退して部長はソンサクが引き継ぐという話だったが、事情が変わったのか。そういえば先ほど、言葉に濁していたがそういうことだったのか。
「うん、エンジュツがうちがまだ一年生なことを理由に部長職を他に渡しちゃった。
今はうちの従兄で二年のソンフンってのが部長をやってる。
おかげでうちも空手部の一部員。とても選挙戦とかそんな状況じゃないんよ」
ソンサクは寂しそうにそう語った。
「ならば取り戻しましょう」
そう言って俺達の会話に入ってきたのは、金髪の長い髪に、透き通るような白い肌、西洋人形のような整った目鼻立ちで、頭には黒いレースのついた帯飾りをつけ、フリルのついた黒いロングスカートに黒いハイヒールを履いた美女だった。
「ユーちゃん、体はもう大丈夫なの?」
親しいのか、ソンサクがゴスロリ風の衣装を着た金髪美女に愛称で話しかけた。
「はい、サクちゃん、今日からまた一緒に登校できます」
ゴスロリ美女もニコリと笑い返す。
「紹介するね、この子はリュービ。連合軍で一緒に戦った仲よ」
「どうもはじめましてリュービです。こちらは妹のカンウとチョーヒ」
気後れするような美人で、少し挨拶が固くなった。カンウ・チョーヒも合わせて頭を下げる。
「お噂はかねがね聞いてます。私はサクちゃん、ソンサクの幼馴染で周瑜姫と申します。シュウユとお呼びください」
「ユーちゃんは体が弱くて入院してたんだ。だから連合軍にも参加していないんよ」
「最近は大分良くなったので今日から学校に来ることになりました。どうぞよろしくお願いします」
スカートの両端を持ち上げてお嬢様のように挨拶する様に、俺は軽く感動を覚えた。本当にこんな挨拶する人いたのか。
「そういえばユーちゃん、さっき空手部を取り戻すって言ってたけど…」
「はい、取り戻しましょう。そしてサクちゃんが生徒会役員になるんです」
「取り戻して生徒会役員に?無理だよ」
シュウユは静かに、そして力強く話を続けた。
「エンジュツの監視下にあるのであれば交渉して取り戻せばいいのです。そして交渉材料ならもう手にしているはずです」
「交渉材料?
…そうか、会長の承認印!
…でもダメだよ。せいぜい形だけの部長になるだけで、結局エンジュツの配下じゃ」
「確かに会長の承認印では形だけの部長でしょう。だからもう一つ条件をつけるのです。
エンジュツはワガママで反対派も多く、今の勢力はエンショウより劣勢です。
そこでサクちゃんがエンジュツに代わり、その反対派を退治するのです。
戦争の指揮中ならある程度エンジュツの目から逃れられます。そうして退治した勢力を自分の勢力に組み込み、独立するのです」
「そんな上手くやれるかな?」
「サクちゃんならやれます。それに私も協力します。
リュービさんたちも、まさかここまで聞いてそのまま立ち去ったりしませんよね?」
「え、あ、はい」
シュウユのニコリと笑った顔になにやら怖いものを感じた俺は思わず同意してしまった。いや、手伝う気ではあったんだよ、本当だよ。
「今、ソンフン率いる空手部はエンジュツの命令で水泳部と戦っている最中という話です。最初に水泳部を倒しましょう」
「ありがとうユーちゃん、リュービ、カンウ、チョーヒ。よし、まずは空手部を取り戻すよ!」
「おー!」
ソンサクは、エンジュツに生徒会長の承認印の引き渡しと反エンジュツ派討伐を条件に空手部の主将に就任した。
特に会長の承認印を見たエンジュツの喜び様は凄まじく、既に会長になったかのような有り様であった。
「見なさい、会長の承認印よ。これでまた会長に一歩近付いたわ。いっそのこと会長代理になろうかしら」
濃い目の紫の長い髪に、大きな金色のリボンをつけ、高校生にしては幼さの残る顔付きに、胸だけ大人顔負けに育った子供の様な小柄な体つきの少女・エンジュツは承認印を高らかに掲げ、部下達に見せびらかす。
そこに眼鏡をかけた真面目そうな男子生徒が歩み出て、エンジュツを諌める。
「いけません。今はオーイン殿が生徒会長代理務めておられます。今、会長代理を名乗れば周りのみんなが敵になります」
「むー。エンショー、わかったわよ。
まあ、オーインがいる間は我慢したげるわ。いる間はね…チョウクン、準備の方はいいわね?」
「はい、着々と進んでおります」
エンジュツに名を呼ばれて、セミロングの灰色の髪に、フリルのついたヘッドドレスをつけ、エプロンドレスを着たメイドの様な出で立ちの少女・チョウクンは力強く答えた。
「ふふーん、会長になるのはこの私なんだから。見てなさいエンショウ、ソウソウ!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。
エース皇命
青春
高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。
そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。
最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。
陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。
以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。
※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
※表紙にはAI生成画像を使用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件
暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

