1 / 25
テレビの取材
しおりを挟む
「おはようございます!私は今、本格派テーマパーク『グレイスフル ワールド』に来ています!」
4月下旬の早朝7時。
開園前のテーマパークに、可愛らしい女性アナウンサーの声が響く。
(すごいなあ。こんな朝早くからメイクもバッチリ、滑舌も完璧)
めぐは隣で感心しつつ、カメラに向かって笑顔を作っていた。
「外国の街並みを忠実に再現し、世界旅行気分を味わえると大人に大人気のテーマパーク『グレイスフル ワールド』に、新たなアトラクションがオープンします。場所はここ、北米エリアのカナダです」
そう言うと女性アナウンサーは、めぐの方に身体の向きを変える。
「早速お話をうかがってみましょう。広報課の雪村めぐさんと氷室弦さんです。よろしくお願いします」
めぐは弦と一緒に「よろしくお願いします」と声を揃えた。
「雪村さん、まずは新しいアトラクションの名前から教えてください」
マイクを向けられて、めぐはリハーサル通りのセリフを話し始める。
「はい。北米エリアのカナダに本日オープンする新しいアトラクションの名前は、『ウォーターフォール』です」
「どんなアトラクションなのでしょうか?氷室さん、お願いします」
今度は弦が口を開いた。
「カナダといえば、思い浮かぶのは雄大な自然ですよね。このアトラクションではオーロラや山脈、そしてもちろんナイアガラの滝もリアルに感じていただけます。日本にいながらカナダの大自然を肌で感じてみてください」
「ありがとうございます。早速これから私もお二人と一緒に体験してみたいと思います。楽しみですね。それでは、行ってきます!」
はい、カットー!とスタッフの声がかかり、一旦カメラが止められた。
次の瞬間、グーッとめぐのお腹が鳴る。
「でっかい音だな、めぐ。朝メシ食ってないのかよ?」
弦が呆れたように声をかけた。
「だってギリギリまで寝てたんだもん。5時起きだよ?もう起きるだけで精いっぱい」
「やれやれ。カメラ止まったあとで良かったな。あやうくNGになるとこだったぞ」
「ほんとだよね。ナイスタイミング!」
右手でガッツポーズをしながら、めぐは弦とアトラクションの乗り場に向かう。
アナウンサーやカメラマンと一緒に、今日オープンする「ウォーターフォール」を一足早く体験することになっていた。
最前列にアナウンサーとハンディカメラを持ったカメラマン、その後ろの列にめぐと弦が乗り込んだ。
安全バーが肩からしっかりと下ろされる。
「ではカメラ回りまーす。よーい、スタート!」
合図のあと、4人が乗ったゴンドラはゆっくりと動き始めた。
トンネルを抜けた先には、カナダの風景が美しく広がっている。
メープル街道や山脈、湖にオーロラ……。
めぐは弦と一緒にうっとりと見とれた。
「わあ、綺麗だね」
「ああ、想像以上にリアルだな」
前列のアナウンサーが「とっても素敵です!」と興奮気味に話すのをカメラが捉えている。
「なんて壮大なの、まさに大自然。ひゃー、オーロラ!すごい、手が届きそう」
めぐは思わず手を伸ばしてはしゃいだ声を上げた。
やがて美しいオーロラの下をくぐり抜けると、ザーッという水の音と共に視界が開ける。
目の前に空が広がり、めぐは「えっ!」と固まった。
「ひ、氷室くん!」
隣の弦の服をガシッと掴む。
「なになになに?これからどうなるの?」
「ん?カナダときたらナイアガラの滝だからな。ラストの目玉は、左右の水しぶきの中を垂直落下!って、お前資料読んでないの?」
「知らない。こんなの聞いてない」
「108メートルの高さからストレートドロップ!って、あれ?そういえば、めぐって絶叫マシン苦手じゃなかったっけ?」
めぐは半泣きになりながら、顔を引きつらせてコクコクと頷く。
「おまっ、大丈夫かよ!?」
「無理無理無理ー!助けて、降ろして!」
弦の腕をガシッと掴み、めぐは必死に懇願する。
が、その間もゴンドラは進み続け、遂にレールの先端に達した。
空にせり出したゴンドラに、めぐは顔面蒼白になる。
「氷室くん、怖い!」
「めぐ。手、貸せ」
弦はめぐの手を取り、指と指を絡めてギュッと握りしめた。
次の瞬間ガコンと音がして、ゴンドラは一気に地上へと急降下する。
「イヤーーー!!」
空を切り裂くように、めぐの絶叫が響き渡る。
胃が浮くような感覚に耐えながら、めぐは弦と繋いだ手を力いっぱいねじり上げた。
「イテッ!やめろ、めぐ!」
「無理!ヒーー、怖いーー!!」
渾身の力で弦の手を握りしめていると、スッとスピードが緩んでゴンドラは無事に地上に着いた。
「あー、マジで痛かった」
顔をしかめる弦の隣で、めぐはピクリとも動けない。
ゴンドラが完全に止まっても呆然としたままだった。
「めぐ?ほら、降りるぞ」
弦に身体を支えられ、めぐはなんとかゴンドラから降りた。
アトラクションの出口で待ち構えていたテレビクルーの前に並び、アナウンサーと一緒に最後のセリフで締める。
「まさにカナダの風景を存分に堪能出来るアトラクションでした。ナイアガラの滝、すごい迫力でしたね!」
アナウンサーに話を振られても、めぐは笑顔を浮かべるだけで何も考えられない。
見かねた弦が口を開いた。
「カナダの壮大な自然を味わい、ラストはスリルと興奮を体感出来るアトラクションです。『ウォーターフォール』を皆様もぜひお楽しみください。お待ちしております」
「私も何度でも乗りたくなりました。新アトラクション『ウォーターフォール』は本日オープンです。皆様、どうぞ『グレイスフル ワールド』にお越しください。雪村さん、氷室さん、本日はありがとうございました」
ありがとうございました、とめぐはかろうじて頭を下げる。
「カット!はい、OKです」
その声を聞き終わると、めぐの意識はスーッと遠のいた。
◇
「……めぐ?大丈夫か?」
ぼんやりとした視界に弦の心配そうな顔が浮かぶ。
「氷室、くん?」
「気がついたか。気分は?」
「うん、あの……。お腹空いた」
「はあー?お前な、人が心配してやってんのに」
徐々にはっきりと周りの様子が見えてきて、めぐは辺りを見渡した。
殺風景な白い壁とカーテンで仕切られたスペース。
どうやら簡易ベッドに寝かされているようだった。
弦はベッドのすぐ横のパイプ椅子に座っている。
「ここって、救護室?」
「ああ。覚えてないか?お前テレビのロケのあと倒れたんだ」
「あー、思い出した。早起きして貧血気味だったのに、朝ご飯も食べずにアトラクション乗ったから」
「うん。なんとか撮影は終わったから良かったけど、お前はもう少しここで寝てろ。課長には俺が話しておく」
「ありがとう、氷室くん。あの、もう一つお願いしていい?」
か弱い声で尋ねるめぐに、弦は「なに?」と顔を寄せる。
「……食べ物、ちょうだい」
途端に弦はガクッとこうべを垂れた。
「お前なあ、しおらしく弱っててなかなか可愛いじゃねえかと思ってたのに。色気より食い気かよ」
「だってお腹が減って、力が出ないんだもん」
「はいはい。じゃあアンパンでも買って来るよ。待ってろ」
「うん、ありがとう」
弦が出て行くと、救護室に常勤している30代のナースが様子を見に来た。
「雪村さん、具合はどう?」
「はい、もう大丈夫です」
「でもまだ顔色が悪いわね。起き上がったら危ないわ。しばらくここでゆっくり休んでて」
「すみません、ご迷惑をおかけして」
「ううん、全然。それにしても氷室さん、めちゃくちゃかっこ良かったわよ」
え?と、めぐは首を傾げる。
「ぐったりしたあなたをお姫様抱っこで運んで来たのよ。『貧血で倒れた。すぐにベッドへ』って言ってね」
「そうでしたか」
「もうね、ドラマのワンシーンみたいだったわよ。だってお二人とも美男美女でしょ?イケメンが美女を抱いて現れたから、あれ?これもテレビのロケなのかしらって一瞬思っちゃった。雪村さん、撮影の最後までがんばって、OK出た途端に倒れたって氷室さんが言ってたわ。プロ根性ね」
「いえいえ、そんな。単に絶叫マシンが苦手なだけなんです。お恥ずかしい」
その時パンと飲み物を手にした弦が戻って来た。
「めぐ、身体起こせるか?」
「うん、大丈夫」
「ゆっくりな」
弦がめぐの背中に手を添えて、少しずつ上半身を起こす。
一瞬視界が白くなり、めぐはギュッと目を閉じた。
「大丈夫か?めぐ」
「うん、もう平気。ごめんね、氷室くん。色々迷惑かけちゃって」
「気にするな。じゃあ俺はそろそろ戻るから。あとでまた様子見に来る。ゆっくり寝てろよ」
「ありがとう」
弦はめぐに頷くと、ナースに「よろしくお願いします」と頭を下げてから救護室を出て行った。
4月下旬の早朝7時。
開園前のテーマパークに、可愛らしい女性アナウンサーの声が響く。
(すごいなあ。こんな朝早くからメイクもバッチリ、滑舌も完璧)
めぐは隣で感心しつつ、カメラに向かって笑顔を作っていた。
「外国の街並みを忠実に再現し、世界旅行気分を味わえると大人に大人気のテーマパーク『グレイスフル ワールド』に、新たなアトラクションがオープンします。場所はここ、北米エリアのカナダです」
そう言うと女性アナウンサーは、めぐの方に身体の向きを変える。
「早速お話をうかがってみましょう。広報課の雪村めぐさんと氷室弦さんです。よろしくお願いします」
めぐは弦と一緒に「よろしくお願いします」と声を揃えた。
「雪村さん、まずは新しいアトラクションの名前から教えてください」
マイクを向けられて、めぐはリハーサル通りのセリフを話し始める。
「はい。北米エリアのカナダに本日オープンする新しいアトラクションの名前は、『ウォーターフォール』です」
「どんなアトラクションなのでしょうか?氷室さん、お願いします」
今度は弦が口を開いた。
「カナダといえば、思い浮かぶのは雄大な自然ですよね。このアトラクションではオーロラや山脈、そしてもちろんナイアガラの滝もリアルに感じていただけます。日本にいながらカナダの大自然を肌で感じてみてください」
「ありがとうございます。早速これから私もお二人と一緒に体験してみたいと思います。楽しみですね。それでは、行ってきます!」
はい、カットー!とスタッフの声がかかり、一旦カメラが止められた。
次の瞬間、グーッとめぐのお腹が鳴る。
「でっかい音だな、めぐ。朝メシ食ってないのかよ?」
弦が呆れたように声をかけた。
「だってギリギリまで寝てたんだもん。5時起きだよ?もう起きるだけで精いっぱい」
「やれやれ。カメラ止まったあとで良かったな。あやうくNGになるとこだったぞ」
「ほんとだよね。ナイスタイミング!」
右手でガッツポーズをしながら、めぐは弦とアトラクションの乗り場に向かう。
アナウンサーやカメラマンと一緒に、今日オープンする「ウォーターフォール」を一足早く体験することになっていた。
最前列にアナウンサーとハンディカメラを持ったカメラマン、その後ろの列にめぐと弦が乗り込んだ。
安全バーが肩からしっかりと下ろされる。
「ではカメラ回りまーす。よーい、スタート!」
合図のあと、4人が乗ったゴンドラはゆっくりと動き始めた。
トンネルを抜けた先には、カナダの風景が美しく広がっている。
メープル街道や山脈、湖にオーロラ……。
めぐは弦と一緒にうっとりと見とれた。
「わあ、綺麗だね」
「ああ、想像以上にリアルだな」
前列のアナウンサーが「とっても素敵です!」と興奮気味に話すのをカメラが捉えている。
「なんて壮大なの、まさに大自然。ひゃー、オーロラ!すごい、手が届きそう」
めぐは思わず手を伸ばしてはしゃいだ声を上げた。
やがて美しいオーロラの下をくぐり抜けると、ザーッという水の音と共に視界が開ける。
目の前に空が広がり、めぐは「えっ!」と固まった。
「ひ、氷室くん!」
隣の弦の服をガシッと掴む。
「なになになに?これからどうなるの?」
「ん?カナダときたらナイアガラの滝だからな。ラストの目玉は、左右の水しぶきの中を垂直落下!って、お前資料読んでないの?」
「知らない。こんなの聞いてない」
「108メートルの高さからストレートドロップ!って、あれ?そういえば、めぐって絶叫マシン苦手じゃなかったっけ?」
めぐは半泣きになりながら、顔を引きつらせてコクコクと頷く。
「おまっ、大丈夫かよ!?」
「無理無理無理ー!助けて、降ろして!」
弦の腕をガシッと掴み、めぐは必死に懇願する。
が、その間もゴンドラは進み続け、遂にレールの先端に達した。
空にせり出したゴンドラに、めぐは顔面蒼白になる。
「氷室くん、怖い!」
「めぐ。手、貸せ」
弦はめぐの手を取り、指と指を絡めてギュッと握りしめた。
次の瞬間ガコンと音がして、ゴンドラは一気に地上へと急降下する。
「イヤーーー!!」
空を切り裂くように、めぐの絶叫が響き渡る。
胃が浮くような感覚に耐えながら、めぐは弦と繋いだ手を力いっぱいねじり上げた。
「イテッ!やめろ、めぐ!」
「無理!ヒーー、怖いーー!!」
渾身の力で弦の手を握りしめていると、スッとスピードが緩んでゴンドラは無事に地上に着いた。
「あー、マジで痛かった」
顔をしかめる弦の隣で、めぐはピクリとも動けない。
ゴンドラが完全に止まっても呆然としたままだった。
「めぐ?ほら、降りるぞ」
弦に身体を支えられ、めぐはなんとかゴンドラから降りた。
アトラクションの出口で待ち構えていたテレビクルーの前に並び、アナウンサーと一緒に最後のセリフで締める。
「まさにカナダの風景を存分に堪能出来るアトラクションでした。ナイアガラの滝、すごい迫力でしたね!」
アナウンサーに話を振られても、めぐは笑顔を浮かべるだけで何も考えられない。
見かねた弦が口を開いた。
「カナダの壮大な自然を味わい、ラストはスリルと興奮を体感出来るアトラクションです。『ウォーターフォール』を皆様もぜひお楽しみください。お待ちしております」
「私も何度でも乗りたくなりました。新アトラクション『ウォーターフォール』は本日オープンです。皆様、どうぞ『グレイスフル ワールド』にお越しください。雪村さん、氷室さん、本日はありがとうございました」
ありがとうございました、とめぐはかろうじて頭を下げる。
「カット!はい、OKです」
その声を聞き終わると、めぐの意識はスーッと遠のいた。
◇
「……めぐ?大丈夫か?」
ぼんやりとした視界に弦の心配そうな顔が浮かぶ。
「氷室、くん?」
「気がついたか。気分は?」
「うん、あの……。お腹空いた」
「はあー?お前な、人が心配してやってんのに」
徐々にはっきりと周りの様子が見えてきて、めぐは辺りを見渡した。
殺風景な白い壁とカーテンで仕切られたスペース。
どうやら簡易ベッドに寝かされているようだった。
弦はベッドのすぐ横のパイプ椅子に座っている。
「ここって、救護室?」
「ああ。覚えてないか?お前テレビのロケのあと倒れたんだ」
「あー、思い出した。早起きして貧血気味だったのに、朝ご飯も食べずにアトラクション乗ったから」
「うん。なんとか撮影は終わったから良かったけど、お前はもう少しここで寝てろ。課長には俺が話しておく」
「ありがとう、氷室くん。あの、もう一つお願いしていい?」
か弱い声で尋ねるめぐに、弦は「なに?」と顔を寄せる。
「……食べ物、ちょうだい」
途端に弦はガクッとこうべを垂れた。
「お前なあ、しおらしく弱っててなかなか可愛いじゃねえかと思ってたのに。色気より食い気かよ」
「だってお腹が減って、力が出ないんだもん」
「はいはい。じゃあアンパンでも買って来るよ。待ってろ」
「うん、ありがとう」
弦が出て行くと、救護室に常勤している30代のナースが様子を見に来た。
「雪村さん、具合はどう?」
「はい、もう大丈夫です」
「でもまだ顔色が悪いわね。起き上がったら危ないわ。しばらくここでゆっくり休んでて」
「すみません、ご迷惑をおかけして」
「ううん、全然。それにしても氷室さん、めちゃくちゃかっこ良かったわよ」
え?と、めぐは首を傾げる。
「ぐったりしたあなたをお姫様抱っこで運んで来たのよ。『貧血で倒れた。すぐにベッドへ』って言ってね」
「そうでしたか」
「もうね、ドラマのワンシーンみたいだったわよ。だってお二人とも美男美女でしょ?イケメンが美女を抱いて現れたから、あれ?これもテレビのロケなのかしらって一瞬思っちゃった。雪村さん、撮影の最後までがんばって、OK出た途端に倒れたって氷室さんが言ってたわ。プロ根性ね」
「いえいえ、そんな。単に絶叫マシンが苦手なだけなんです。お恥ずかしい」
その時パンと飲み物を手にした弦が戻って来た。
「めぐ、身体起こせるか?」
「うん、大丈夫」
「ゆっくりな」
弦がめぐの背中に手を添えて、少しずつ上半身を起こす。
一瞬視界が白くなり、めぐはギュッと目を閉じた。
「大丈夫か?めぐ」
「うん、もう平気。ごめんね、氷室くん。色々迷惑かけちゃって」
「気にするな。じゃあ俺はそろそろ戻るから。あとでまた様子見に来る。ゆっくり寝てろよ」
「ありがとう」
弦はめぐに頷くと、ナースに「よろしくお願いします」と頭を下げてから救護室を出て行った。
11
あなたにおすすめの小説
恋は襟を正してから-鬼上司の不器用な愛-
プリオネ
恋愛
せっかくホワイト企業に転職したのに、配属先は「漆黒」と噂される第一営業所だった芦尾梨子。待ち受けていたのは、大勢の前で怒鳴りつけてくるような鬼上司、獄谷衿。だが梨子には、前職で培ったパワハラ耐性と、ある"処世術"があった。2つの武器を手に、梨子は彼の厳しい指導にもたくましく食らいついていった。
ある日、梨子は獄谷に叱責された直後に彼自身のミスに気付く。助け舟を出すも、まさかのダブルミスで恥の上塗りをさせてしまう。責任を感じる梨子だったが、獄谷は意外な反応を見せた。そしてそれを境に、彼の態度が柔らかくなり始める。その不器用すぎるアプローチに、梨子も次第に惹かれていくのであった──。
恋心を隠してるけど全部滲み出ちゃってる系鬼上司と、全部気付いてるけど部下として接する新入社員が織りなす、じれじれオフィスラブ。
数合わせから始まる俺様の独占欲
日矩 凛太郎
恋愛
アラサーで仕事一筋、恋愛経験ほぼゼロの浅見結(あさみゆい)。
見た目は地味で控えめ、社内では「婚期遅れのお局」と陰口を叩かれながらも、仕事だけは誰にも負けないと自負していた。
そんな彼女が、ある日突然「合コンに来てよ!」と同僚の女性たちに誘われる。
正直乗り気ではなかったが、数合わせのためと割り切って参加することに。
しかし、その場で出会ったのは、俺様気質で圧倒的な存在感を放つイケメン男性。
彼は浅見をただの数合わせとしてではなく、特別な存在として猛烈にアプローチしてくる。
仕事と恋愛、どちらも慣れていない彼女が、戸惑いながらも少しずつ心を開いていく様子を描いた、アラサー女子のリアルな恋愛模様と成長の物語。
俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜
ラヴ KAZU
恋愛
二年間付き合った恋人に振られた亜紀は傷心旅行でニューヨークへ旅立つ。
そこで東條ホールディングス社長東條理樹にはじめてを捧げてしまう。結婚を約束するも日本に戻ると連絡を貰えず、会社へ乗り込むも、
理樹は亜紀の父親の会社を倒産に追い込んだ東條財閥東條理三郎の息子だった。
しかも理樹には婚約者がいたのである。
全てを捧げた相手の真実を知り翻弄される亜紀。
二人は結婚出来るのであろうか。
社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
桜井 響華
恋愛
派遣受付嬢をしている胡桃沢 和奏は、副社長専属秘書である相良 大貴に一目惚れをして勢い余って告白してしまうが、冷たくあしらわれる。諦めモードで日々過ごしていたが、チャンス到来───!?
イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。
楠ノ木雫
恋愛
蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……
財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す
花里 美佐
恋愛
榊原財閥に勤める香月菜々は日傘専務の秘書をしていた。
専務は御曹司の元上司。
その専務が社内政争に巻き込まれ退任。
菜々は同じ秘書の彼氏にもフラれてしまう。
居場所がなくなった彼女は退職を希望したが
支社への転勤(左遷)を命じられてしまう。
ところが、ようやく落ち着いた彼女の元に
海外にいたはずの御曹司が現れて?!
思い出のチョコレートエッグ
ライヒェル
恋愛
失恋傷心旅行に出た花音は、思い出の地、オランダでの出会いをきっかけに、ワーキングホリデー制度を利用し、ドイツの首都、ベルリンに1年限定で住むことを決意する。
慣れない海外生活に戸惑い、異国ならではの苦労もするが、やがて、日々の生活がリズムに乗り始めたころ、とてつもなく魅力的な男性と出会う。
秘密の多い彼との恋愛、彼を取り巻く複雑な人間関係、初めて経験するセレブの世界。
主人公、花音の人生パズルが、紆余曲折を経て、ついに最後のピースがぴったりはまり完成するまでを追う、胸キュン&溺愛系ラブストーリーです。
* ドイツ在住の作者がお届けする、ヨーロッパを舞台にした、喜怒哀楽満載のラブストーリー。
* 外国での生活や、外国人との恋愛の様子をリアルに感じて、主人公の日々を間近に見ているような気分になれる内容となっています。
* 実在する場所と人物を一部モデルにした、リアリティ感の溢れる長編小説です。
ソツのない彼氏とスキのない彼女
吉野 那生
恋愛
特別目立つ訳ではない。
どちらかといえば地味だし、バリキャリという風でもない。
だけど…何故か気になってしまう。
気がつくと、彼女の姿を目で追っている。
***
社内でも知らない者はいないという程、有名な彼。
爽やかな見た目、人懐っこく相手の懐にスルリと入り込む手腕。
そして、華やかな噂。
あまり得意なタイプではない。
どちらかといえば敬遠するタイプなのに…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる