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第四十七話 とある国の終末の光景
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これは、予知の前兆? こんなに強い前兆に襲われるのは初めてだ。いつもだったら、事前に眩暈で倒れないように、座ったりしゃがんだりする余裕があるのに、今回はその余裕すらなかった。おかげで、今自分が立っているのか、倒れているのかすらわからない。
そんな状態の私の眩暈が収まると、とある光景が見えてきた。それは、今まで見てきた予知の中で、一番悲惨なものといってもいいものだった。
「なに、これ……?」
真紅の月が大地を照らし、その赤に劣らないような、真っ赤な業火が民家を焼き尽くしている。さらに、人間の鮮血も赤に染めるのに一役買っている。そして、辺りには変わり果てた人間が、ただの肉の塊と化し、僅かに生き残っている人間は、恐怖と絶望に震えていた。
『だ、れ……か……たす、け……』
『うぇぇぇぇん……ままぁ……!』
今にも命が尽きそうになっても、必死に助かろうともがく人間や、いなくなってしまった母を求める幼い子供の悲痛な泣き声。他にも、多くの声が地獄と化した町に虚しく響き渡る。
一体なにがどうしてこうなったのか。その答えを知るのは、あまりにも呆気なく訪れた。
『ぎゃはははは! 蛮族なんて全員ぶっ殺せー!!』
『ソリアン国に滅びを! カルネシアラ国に栄光を! カルネシアラ国、ばんざーい!!』
見覚えのある紋章の入った鎧や剣を装備した男達が、身震いするくらいの狂気を身に纏いながら、無抵抗の民達を虐殺していく。その光景は、あまりにも地獄そのものだった。
その地獄の中に、よく見知った人物がやってきて、変わり果てた民の元に駆け寄る。一体ここに来るまでに何があったのか……彼の体中には、返り血が山のようにこびりついていた。
『しっかりするんだ! すぐに回復魔法が使える魔法使いがここに来る! そうすれば助かる!』
『あ……ああ……アルフ、レッドさま……わたしは、いいです……から、ははを……ちちを……いも、とを……たす……け……』
先程助けを求めていた女性は、最後まで家族のことを心配しながら、静かに息を引き取る。それを看取ったアルフレッドの目には、ただ見ていることしか出来ない私と同じように、大粒の涙が流れていた。
『……どうしてソリアン国が、善良な民が、こんな目に合わないといけないんだ……ふざけるな……! 父上を殺し、民を殺し、国を殺した、モーリス・カルネシアラ……絶対に許さない! 僕が、必ず貴様を殺してやる! そして、真なる蛮族であるカルネシアラ国の全てを、塵芥も残さずに滅ぼしてやる!!』
「あ、アルフレッド……!?」
あの時と同じだ……私を処刑する予知に出てきたアルフレッドと。あれは、愛する民を傷つけられた優しいアルフレッドが見せた、その身を焦がしかねないほどの怒りが、表に出てきたものだったんだ。
それを理解した瞬間、私の体にある変化が訪れた。
「がっ。はっ……あ、あぁぁぁぁぁ!?」
そう、予知を見た代償とも言うべき現象。予知で見た全ての痛みや苦痛、負の感情が一気に私に襲い掛かってきたのだ。
体中が焼かれ、引き裂かれ、潰され、抉られ……ありとあらゆる激痛と、それを受けた哀れな民達の絶望や憎しみが、一気に私の体に流れ込んできた。
その苦しみたるや、言葉なんて生ぬるいもので表せるものじゃない。苦痛から逃れるために意識を手放そうにも、激痛がそれを許してくれない。
それでも、私はその場から去っていくアルフレッドに、必死に手を伸ばした。
「だめ、行かないで……アルフレッド……あなたの手を、血に染めては……いけない……いか、ないで……!」
私と同じ……いや、それ以上の復讐の炎に焼かれるアルフレッドを止めたかったが……そんなものが意味を成さなかった。私の意識は、深い黒の中に沈もうとしていた。
「だめ……とめなくちゃ……それに、つたえなくちゃ……あかいつきのひに……このくには、せんそう……に……」
****
■リズ視点■
「せ、セリア様!? しっかりしてください! セリア様!」
デートから戻ってきたセリア様から、色々なことを聞いて、一緒に幸せな気持ちに浸りたかったのに、セリア様は突然フラフラとし始め、倒れてしまった。
床に倒れる前に異変を察知して、セリア様の体を支えたから、怪我をすることはなかったのが、不幸中の幸いかもしれない。
「ど、どうしよう……誰かを呼んできた方がいいよね……」
「あ、うう……」
「セリア様!? 大丈夫ですか!?」
「と、とめ……あか、い……つき……せ、そう……」
「セリア様!!」
なにかうわ言を呟いたのを最後に、セリア様は完全に意識を失い、動かなくなってしまった。
これって、ひょっとして予知を見ちゃって、その反動でこうなってしまったとか? それなら命に別状はないのかもしれないけど……こんなに顔色が悪くて、体が冷たくて、汗がびっしょりな状態を、大丈夫とはとても思えないよ!
「待っててくださいね、セリア様! 私がすぐに人を呼んできますから! よいしょっ……よいしょっ……!」
生きてる人間を運ぶのって、こんなに大変なんだね……! セリア様は軽い方だから、これでも楽な方かもしれない。
「早くお医者様を連れてこないと!」
急いで部屋を出ると、運よく通りかかった男性の兵士に出会うことが出来た。
「あのっ、このお城にお医者様はいませんか!?」
「どうかしたのですか?」
「セリア様が、自室で突然倒れてしまったんです! 凄く具合が悪そうで……!」
「なんですって? わかりました、我々がすぐに医者を手配いたします。その前に、何があったかお話ください」
「魔法の影響で、意識を失ってしまったようでして……凄くぐったりして、起きる気配が無いんです」
さすがに予知のことは伏せておいた方が良いよね? と思い、それとなく伝えると、彼はわかりました! と返事をして、一目散に走りだした。
これで、とりあえずは大丈夫そうだね。あとは治療を受けて、目を覚ましてくれればいいのだけど……なんでかな? 嫌な予感がするっていうか……胸騒ぎがする。
「これって、もしかして……セリア様の破滅の未来に向かう前兆……? せっかくセリア様が幸せになれたんだから、邪魔しないでよ、もうっ……!」
そんな状態の私の眩暈が収まると、とある光景が見えてきた。それは、今まで見てきた予知の中で、一番悲惨なものといってもいいものだった。
「なに、これ……?」
真紅の月が大地を照らし、その赤に劣らないような、真っ赤な業火が民家を焼き尽くしている。さらに、人間の鮮血も赤に染めるのに一役買っている。そして、辺りには変わり果てた人間が、ただの肉の塊と化し、僅かに生き残っている人間は、恐怖と絶望に震えていた。
『だ、れ……か……たす、け……』
『うぇぇぇぇん……ままぁ……!』
今にも命が尽きそうになっても、必死に助かろうともがく人間や、いなくなってしまった母を求める幼い子供の悲痛な泣き声。他にも、多くの声が地獄と化した町に虚しく響き渡る。
一体なにがどうしてこうなったのか。その答えを知るのは、あまりにも呆気なく訪れた。
『ぎゃはははは! 蛮族なんて全員ぶっ殺せー!!』
『ソリアン国に滅びを! カルネシアラ国に栄光を! カルネシアラ国、ばんざーい!!』
見覚えのある紋章の入った鎧や剣を装備した男達が、身震いするくらいの狂気を身に纏いながら、無抵抗の民達を虐殺していく。その光景は、あまりにも地獄そのものだった。
その地獄の中に、よく見知った人物がやってきて、変わり果てた民の元に駆け寄る。一体ここに来るまでに何があったのか……彼の体中には、返り血が山のようにこびりついていた。
『しっかりするんだ! すぐに回復魔法が使える魔法使いがここに来る! そうすれば助かる!』
『あ……ああ……アルフ、レッドさま……わたしは、いいです……から、ははを……ちちを……いも、とを……たす……け……』
先程助けを求めていた女性は、最後まで家族のことを心配しながら、静かに息を引き取る。それを看取ったアルフレッドの目には、ただ見ていることしか出来ない私と同じように、大粒の涙が流れていた。
『……どうしてソリアン国が、善良な民が、こんな目に合わないといけないんだ……ふざけるな……! 父上を殺し、民を殺し、国を殺した、モーリス・カルネシアラ……絶対に許さない! 僕が、必ず貴様を殺してやる! そして、真なる蛮族であるカルネシアラ国の全てを、塵芥も残さずに滅ぼしてやる!!』
「あ、アルフレッド……!?」
あの時と同じだ……私を処刑する予知に出てきたアルフレッドと。あれは、愛する民を傷つけられた優しいアルフレッドが見せた、その身を焦がしかねないほどの怒りが、表に出てきたものだったんだ。
それを理解した瞬間、私の体にある変化が訪れた。
「がっ。はっ……あ、あぁぁぁぁぁ!?」
そう、予知を見た代償とも言うべき現象。予知で見た全ての痛みや苦痛、負の感情が一気に私に襲い掛かってきたのだ。
体中が焼かれ、引き裂かれ、潰され、抉られ……ありとあらゆる激痛と、それを受けた哀れな民達の絶望や憎しみが、一気に私の体に流れ込んできた。
その苦しみたるや、言葉なんて生ぬるいもので表せるものじゃない。苦痛から逃れるために意識を手放そうにも、激痛がそれを許してくれない。
それでも、私はその場から去っていくアルフレッドに、必死に手を伸ばした。
「だめ、行かないで……アルフレッド……あなたの手を、血に染めては……いけない……いか、ないで……!」
私と同じ……いや、それ以上の復讐の炎に焼かれるアルフレッドを止めたかったが……そんなものが意味を成さなかった。私の意識は、深い黒の中に沈もうとしていた。
「だめ……とめなくちゃ……それに、つたえなくちゃ……あかいつきのひに……このくには、せんそう……に……」
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「せ、セリア様!? しっかりしてください! セリア様!」
デートから戻ってきたセリア様から、色々なことを聞いて、一緒に幸せな気持ちに浸りたかったのに、セリア様は突然フラフラとし始め、倒れてしまった。
床に倒れる前に異変を察知して、セリア様の体を支えたから、怪我をすることはなかったのが、不幸中の幸いかもしれない。
「ど、どうしよう……誰かを呼んできた方がいいよね……」
「あ、うう……」
「セリア様!? 大丈夫ですか!?」
「と、とめ……あか、い……つき……せ、そう……」
「セリア様!!」
なにかうわ言を呟いたのを最後に、セリア様は完全に意識を失い、動かなくなってしまった。
これって、ひょっとして予知を見ちゃって、その反動でこうなってしまったとか? それなら命に別状はないのかもしれないけど……こんなに顔色が悪くて、体が冷たくて、汗がびっしょりな状態を、大丈夫とはとても思えないよ!
「待っててくださいね、セリア様! 私がすぐに人を呼んできますから! よいしょっ……よいしょっ……!」
生きてる人間を運ぶのって、こんなに大変なんだね……! セリア様は軽い方だから、これでも楽な方かもしれない。
「早くお医者様を連れてこないと!」
急いで部屋を出ると、運よく通りかかった男性の兵士に出会うことが出来た。
「あのっ、このお城にお医者様はいませんか!?」
「どうかしたのですか?」
「セリア様が、自室で突然倒れてしまったんです! 凄く具合が悪そうで……!」
「なんですって? わかりました、我々がすぐに医者を手配いたします。その前に、何があったかお話ください」
「魔法の影響で、意識を失ってしまったようでして……凄くぐったりして、起きる気配が無いんです」
さすがに予知のことは伏せておいた方が良いよね? と思い、それとなく伝えると、彼はわかりました! と返事をして、一目散に走りだした。
これで、とりあえずは大丈夫そうだね。あとは治療を受けて、目を覚ましてくれればいいのだけど……なんでかな? 嫌な予感がするっていうか……胸騒ぎがする。
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