インプ転生〜インプに転生した俺は自由に生きるために進化して最強になる〜

異世界人(願望)

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第4章 エルフの里編

第18話 女王の願いと世界の動き

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「ん、女王じゃぞ、朕の過去を見てもらいありがたく思う」
「女王様ってフェンと関係あったんですね」
「そうじゃ、だから朕は貴様の相棒のアルスと会った時これも何かの運命なのかのう、と思ったのじゃ」

 なるほどねぇ
「そういえば、お願いというのは」
「ああ、そうじゃ、するために来たわけじゃからな、お願いというのは朕が亡くなったら次の女王はルナになると思う、じゃが今のルナではまだ、天命エルフ王国を引っ張るほどの強さはないじゃろう、まだ経験も浅いしの、と言うことでルナを旅に連れていって欲しいのじゃ、これが朕の遺言じゃ……どうした涙が流れておるぞ?」

 あれ目から水が……
「アハハ……もう、会うことはできないんだな、って」
「……そうじゃの、朕も結局、ブレイブとフェンと交わした約束も守れなかったのう、死にたくはないがもう死んでしまうのじゃ」
「でも……」

「リヴ、貴様は強い、朕は貴様に期待をしておる、じゃから朕の想いも受け継いで生きてくれ」
「想いとは?」

「このクッソ長い世界の輪をぶち壊すことと、フェンやブレイブにあった時生き様を伝えてもらうことじゃ! ああ、それと色欲にあったらこう伝えておいてくれ、貴様には負けておらんぞ! とな、世界の輪についてはいずれわかるじゃろう、貴様が生きている上でおそらく避けては通れぬ、その上で言おう、強く生きろ」
「女王様……」
「じゃあのう、強く生きるのじゃぞ……」
「女王様! 女王様!」

 世界が崩れていく……薄情だがあの悪魔との別れよりもどうしようもなく寂しく感じた……
 ~~~
 side:案内人ナビ
「聖剣技:ホーリースラッシュ!」
「聖剣抜刀技:ホーリースラッシュ!」
 少し時は遡って、結界が崩壊する前、アルスとエルナは激しい戦いを繰り広げていた、お互いの剣が交差する、どちらも強力な攻撃だが、あと一歩届かない

「ブルーバード!」
 そこでアルスは人形態のまま背中に翼を生えさせるという方法をとった、
「ソニックブーム!」
 アルスの全身から衝撃波が現れエルナに飛んでいく

「シールド!」
 しかし、衝撃波は聖剣から出る盾に防がれる
「防ぐとは、でもこれはどうだい」
「ッ――!」
 エルナは目を見開く、その瞬間
「グハッ」
「仕込みは成功したみたいだ、毒ねぇ」
 アルスは少し前のことを思い出す

 ~~~
「おい不死鳥小僧、これはかなり効き目がいい即効性の毒だ、敵に使えばイチコロだから、上手く使えよ」
「これがですか? ありがとうございます」
 ~~~
「カナモリさんから預かったこの毒一体どれくらいの効き目なんだろう、こっそり塗って触れただけなのに……」
 パリーン、そう音が鳴り響き、結界が割れる
「あれ、結界が……女王様⁉︎ リヴ! あれ? 2人が白い結界に……いや、あの女王様が戦っていた、相手を捕まえないと!」

「そうは……させないよ、エルナも連れて返させてもらう……交……換チェンジ
「ッ――! 逃げられた……」
 逃げられてしまった……

 ~~~
 一方カナモリは
「ほう、やっと解けたようじゃのう、洗脳が」
「……ああ、すまなかったな」
「いやぁ大丈夫じゃロンリヌス、その様子じゃと、洗脳されてる時の記憶はあるのかのう?」
「細かいのはないが大体なら」
 洗脳を解くことに成功していた

「何があった?」
「どこかに連れてかれて監禁されていたんだ、特に重要なことは覚えていない」
「……そうか」
 カナモリは少し残念そうに呟いた
「すまないな、この埋め合わせはいつか必ずする。あの坊主たちにもだ、悪いが1足先にいなくならせてもらうぞ」

「……大丈夫じゃ」
 カナモリは少し悩み、そう告げた
「ありがたい」
 ~~~
  あれから1日、ある円卓にて
「使徒様は機能停止、エルナにイリアは重傷を負い行動不能、かなり厳しい状況です」

「ふむ……エルフの女王は殺せたのじゃろう? であればもう放っておいて良いじゃろう、十分な成果じゃ、それとリヴとアルスとか言うのも一度追うのは後にしろ、それよりも我々の再編の方が重要じゃ、破戒の奴らは」

「まだ見つかっておりませんが、あれの標的は神聖教なので放っておいて良いかと」
「天使派も目の上のたんこぶだけど、まだ手を出すときではない、第1王子は洗脳してあるしいつでも宣戦布告できるから、放っておいていいわね」

「そうじゃな、帝国の方は?」
「勇者がエルフも魔物も皆同じ生き物だと騒ぎ立てて実際とても強く、英雄と呼ぶに相応しいレベルの人物なので、まあ、諦めた方がいいかと」

「……そうじゃのう、最近は後手に回ってばっかりじゃ、上手くいかんのう、まあ良い、これにて人道教円卓会議を終了する、次は何もないため1年後じゃ、ではまた」
 こうして人道教はリヴたちと戦うことを一旦諦めた

 ~~~
 フェンの家
「――ッ、死んだか、アストラエル、かなり、かなり、長い人生だったんだな、親父も最近は顔を見せないし……寂しいなぁ、アルスにリヴは元気か……」 
 ~~~

 ???
「ほう、女王が死ぬか、かなり昔からいたと言うのに」
「情けないですね、ルシファー様」

「言ってやるな、あいつも頑張ったんだろう、あいつには何かあった際、自分より味方の方を優先しちまうからな、それに古代兵器の使徒だからな」
「まあ、そうですね」

「にしても、現場に新たな暴食と節制、勤勉の孫がいるとは、次の大罪会議、あいつらを呼ぶべきか……しかし、次開くまでそこそこ時間を要するし……まあ、なるようになるか」
 女王の死によって、この世界は小さく、それでも大きな意味を持ち動いた
――――――――――――
次回、エピローグです。それと少し投稿が遅れすいません
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