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第6章 過去
第3話 初授業
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さてと。さっきあんなことがあったけど、まずは平然を装っていたほうがいいだろう。
にしても、朝食の会場もなかなかに広いな、やっぱビュッフェ形式だからかな
「いやっほー。これおいしい!」
「異世界だから、飯がまずいと思ったのにな」
どうやらうちの生徒たちは、楽しんでいるようだ。まあ少し、見下している気もするが。文明的な意味合いからそう思うのは仕方ないからな、実際、俺もそうだったし。
「そうですか、国の中でも有数のシェフたちにやらせたかいがありました」
「国王様! おはようございます!」
「確かあなた様は、狂戦士が与えられた、リョウ様でしたかね?」
「え、ええ、そうですけど、そういうさまとかってくすぐったいから、やめてほしいというかなんというか」
「わかりました、勇者様のお願いとのことなので、今後はリョウ君と呼ぶことにします」
「ありがとうございます!」
みるかぎり、王様は優しそうで、親しみやすそうだな。まあ偽りの顔で、実は! みたいな展開もないわけじゃないだろうけど……まあそんなことはないだろうしな。
いや、意外とあり得るかもな。まあ思いっきり濡れ衣だけど
「おや、ちょうどいいタイミングでこちらに来ましたね。勇者様たちにわたしの息子と娘について紹介しましょう。息子にして第1王子のエゲファルと第2王子のセイルです」
「「よろしくお願いします」」
「それと娘のエリスだ」
「よろしくお願いします」
「エリスとエゲファルは勇者様と同じ学園に……あ、そうでした、学園のことを話していませんでしたね。まあ簡単に言うと、皆さんには、我が国の学園に通ってもらうというわけです」
そういえば、俺以外の生徒たちは通うってことだけど、俺はどうなるんだろう。一応聞いてみるか
「あのー。私ってどうなるんですかね」
「ハヤテ様は、教師なのでしたっけ?」
「あれ? どこからそれを」
「ほかの勇者様がお話してくださりました。ふむ……そうですね、数学教師の枠が余っていたはずなので、その仕事に就くというのは?」
「まあ、いいんですが。私はまだ魔力とかスキルを使えないので、見下されるかもしれないというか」
「ああ、そのあたりの、魔力関連のことは、部下の王宮魔法師団の団長である。マクロが教えて差し上げる、ことになっております。それと、数学の式や書き方は異世界から来た方が確立させたので、あまり変わりはないはずです」
「そうですか、ありがとうございます」
さては、この王様、かなり抜けているな。うーん。こんなのが王で大丈夫なのだろうか? いや、この国があるってことは大丈夫なのだろうけど。まあ、お飾りの国王っていう言葉も存在するくらいだしな……しかし、ねぇ。いや、理想と現実とはかいりしているものなのかもな
「ええ、それでは勇者様たち、ぜひ、朝食をお楽しみください。それと、よければ我が息子、娘達と話すなどしてくれると嬉しいです」
まあ、生徒達は王子様や王女様と話すんだろう、エゲファル達はこっちに来るか――
「ウ、ウゥン。家が、家が恋しいな」
! あれは。サキさんか
「サキさん、大丈夫か?」
「先生」
「家が、恋しいのか?」
「はい。家に帰れないと思うと……」
うーん、そうだよな。15歳とはいえ。心の中はまだ、子供に近いわけだからな。
「そうだね。でも、もしかしたら家に帰れるかもしれないから。その方法を模索してみよう!」
「は、はい」
ふぅ、よかった。それにしても、一応俺たちはあっちの世界で死んでいるからな、世界を強引に跨ぐとか、か? それこそ、どれくらいの力がかかるのやら。
それを考えるとほぼ不可能に近いが……そんなことはわかっているのだろう。それでも、その上で追いかけたいのだろう。可能性を
俺には父も母もいないから、家が恋しいというのはよくわからないけどな。
虚しくなってきたな。
いや、飯を食うとするか。これでも朝食だからな
~~~
1ヶ月後、学園にて
スキルの使い方や魔力の扱い方について、この1ヶ月で叩き込まれたな。かなり、きつかったけど、このスキルのおかげで意外とどうにかなったな。
このスキル結構便利なんだよな。
で、終わったら学園に行くことになった
ということで、今日から教師再開だな。
挨拶が1番緊張するんだよな。俺たちが勇者だってことはまだ明かさない方針らしいし。
「えー。私が今日から数学の教師になる、シュウ・ハヤテです。よろしくお願いします」
「「「「「よろしくお願いします」」」」」
なんというか、侮られているような気がする
「あのー先生は前任のランク先生より上手くできるんですか」
なんだ、あいつ。教師を馬鹿にしているのか?
いや、見下しているんだろうな。まあ、どっちにせよ舐められないように堂々としてやる。
「その、前任の先生、という人がどのくらいの実力なのかわからないのでなんとも言えないですね。まあ、授業を受けていたらわかるんじゃないですか?」
「それはそうですね」
うーん、侮ってやがる。このガキどもに裁きを与えてみるか?
そんな力ないけど。
いや、エゲファル達の友人だって言ったら静かになるんだろうけど。なんか人の権力をこんな些細なことで振るうのは気が引けるからな。使うならばどうしようもない時だけだ。
「では、授業を開始します」
これでも県内トップの学校で学んで、教師になって。県内有数の学校で教えていたんだ! なめるなよ! おもしろく! わかりやすく授業をしてやる
~~~
「これで、今日の授業を終わります。では」
この学園は、大学とかと一緒で、受けたい授業に出席する形式だからな。次の次くらいの授業の着席率を見れば。わかるだろう。
ふふ、ただ、自信はあるぞ。さて、一体どうなるかな
にしても、朝食の会場もなかなかに広いな、やっぱビュッフェ形式だからかな
「いやっほー。これおいしい!」
「異世界だから、飯がまずいと思ったのにな」
どうやらうちの生徒たちは、楽しんでいるようだ。まあ少し、見下している気もするが。文明的な意味合いからそう思うのは仕方ないからな、実際、俺もそうだったし。
「そうですか、国の中でも有数のシェフたちにやらせたかいがありました」
「国王様! おはようございます!」
「確かあなた様は、狂戦士が与えられた、リョウ様でしたかね?」
「え、ええ、そうですけど、そういうさまとかってくすぐったいから、やめてほしいというかなんというか」
「わかりました、勇者様のお願いとのことなので、今後はリョウ君と呼ぶことにします」
「ありがとうございます!」
みるかぎり、王様は優しそうで、親しみやすそうだな。まあ偽りの顔で、実は! みたいな展開もないわけじゃないだろうけど……まあそんなことはないだろうしな。
いや、意外とあり得るかもな。まあ思いっきり濡れ衣だけど
「おや、ちょうどいいタイミングでこちらに来ましたね。勇者様たちにわたしの息子と娘について紹介しましょう。息子にして第1王子のエゲファルと第2王子のセイルです」
「「よろしくお願いします」」
「それと娘のエリスだ」
「よろしくお願いします」
「エリスとエゲファルは勇者様と同じ学園に……あ、そうでした、学園のことを話していませんでしたね。まあ簡単に言うと、皆さんには、我が国の学園に通ってもらうというわけです」
そういえば、俺以外の生徒たちは通うってことだけど、俺はどうなるんだろう。一応聞いてみるか
「あのー。私ってどうなるんですかね」
「ハヤテ様は、教師なのでしたっけ?」
「あれ? どこからそれを」
「ほかの勇者様がお話してくださりました。ふむ……そうですね、数学教師の枠が余っていたはずなので、その仕事に就くというのは?」
「まあ、いいんですが。私はまだ魔力とかスキルを使えないので、見下されるかもしれないというか」
「ああ、そのあたりの、魔力関連のことは、部下の王宮魔法師団の団長である。マクロが教えて差し上げる、ことになっております。それと、数学の式や書き方は異世界から来た方が確立させたので、あまり変わりはないはずです」
「そうですか、ありがとうございます」
さては、この王様、かなり抜けているな。うーん。こんなのが王で大丈夫なのだろうか? いや、この国があるってことは大丈夫なのだろうけど。まあ、お飾りの国王っていう言葉も存在するくらいだしな……しかし、ねぇ。いや、理想と現実とはかいりしているものなのかもな
「ええ、それでは勇者様たち、ぜひ、朝食をお楽しみください。それと、よければ我が息子、娘達と話すなどしてくれると嬉しいです」
まあ、生徒達は王子様や王女様と話すんだろう、エゲファル達はこっちに来るか――
「ウ、ウゥン。家が、家が恋しいな」
! あれは。サキさんか
「サキさん、大丈夫か?」
「先生」
「家が、恋しいのか?」
「はい。家に帰れないと思うと……」
うーん、そうだよな。15歳とはいえ。心の中はまだ、子供に近いわけだからな。
「そうだね。でも、もしかしたら家に帰れるかもしれないから。その方法を模索してみよう!」
「は、はい」
ふぅ、よかった。それにしても、一応俺たちはあっちの世界で死んでいるからな、世界を強引に跨ぐとか、か? それこそ、どれくらいの力がかかるのやら。
それを考えるとほぼ不可能に近いが……そんなことはわかっているのだろう。それでも、その上で追いかけたいのだろう。可能性を
俺には父も母もいないから、家が恋しいというのはよくわからないけどな。
虚しくなってきたな。
いや、飯を食うとするか。これでも朝食だからな
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1ヶ月後、学園にて
スキルの使い方や魔力の扱い方について、この1ヶ月で叩き込まれたな。かなり、きつかったけど、このスキルのおかげで意外とどうにかなったな。
このスキル結構便利なんだよな。
で、終わったら学園に行くことになった
ということで、今日から教師再開だな。
挨拶が1番緊張するんだよな。俺たちが勇者だってことはまだ明かさない方針らしいし。
「えー。私が今日から数学の教師になる、シュウ・ハヤテです。よろしくお願いします」
「「「「「よろしくお願いします」」」」」
なんというか、侮られているような気がする
「あのー先生は前任のランク先生より上手くできるんですか」
なんだ、あいつ。教師を馬鹿にしているのか?
いや、見下しているんだろうな。まあ、どっちにせよ舐められないように堂々としてやる。
「その、前任の先生、という人がどのくらいの実力なのかわからないのでなんとも言えないですね。まあ、授業を受けていたらわかるんじゃないですか?」
「それはそうですね」
うーん、侮ってやがる。このガキどもに裁きを与えてみるか?
そんな力ないけど。
いや、エゲファル達の友人だって言ったら静かになるんだろうけど。なんか人の権力をこんな些細なことで振るうのは気が引けるからな。使うならばどうしようもない時だけだ。
「では、授業を開始します」
これでも県内トップの学校で学んで、教師になって。県内有数の学校で教えていたんだ! なめるなよ! おもしろく! わかりやすく授業をしてやる
~~~
「これで、今日の授業を終わります。では」
この学園は、大学とかと一緒で、受けたい授業に出席する形式だからな。次の次くらいの授業の着席率を見れば。わかるだろう。
ふふ、ただ、自信はあるぞ。さて、一体どうなるかな
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