ダンジョンから始まる不死者生〜理由ある俺の悪役ムーブ〜

異世界人(願望)

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第1章 ダンジョン編

第2話 出会い

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 や、やっと逃げ切れたか。
 
 死ぬかと思った、いや、まだ油断できない。後ろから、来るかもしれない。
 
 幸い、アンデットだから疲れはない。ここまで逃げ切れたし、大丈夫だと思いたいけど、たまたま、これまであったやつらが、足が遅かっただけの可能性もあるからな。
 
「グゥゥゥ」
 
 なんだ。魔物……
 ょや
「ゴアアアアア!」
 
 まずい! 見つかった、逃げないと。
 
「ギャオオオオオオ!」
 
「ひぃっ!」
 
 逃げろ、逃げるんだ。意地でも逃げてやる。
 
 
 まずい、追いつかれる、死……
 
「死ね! ロストブレード!」
 
 女性!? 美人だ。ってそんな場合じゃない、あの魔物は。た、たおされてる
 
「大丈夫か? 少年」
 
「あ、ありがとうございます」
 
「大丈夫かと聞いているんだ」
「ま、まあ、大丈夫ですけど」
 
「そうか、それはよかった」
「えっと、その、僕は一応アンデットなんですけど大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ、君からは全く敵意を感じない」
 
「そ、そうですか」
「それに、なんというんだろうな、ここで長いことここで、生きていると第6感のようなものが発達してな。なんとなく、気質がわかるんだ」
 
「は、はぁそうですか」
 この先どうしようか。うーん、生き残れるかな。この人に助けてもらうか?
 
「ああ、そうだ……ん? どうしたんだ」
 
「あ、この先どうなるかと思っていて」
「そうか、ふむ、本当はここから出らればいいんだろうが。分け合って私はここを離れにくくてな。そうだ! 君を私が鍛えるというのはどうだい?」
 
「え、いいんですか?」
「ああ、いいさ」
 
「あ、ありがとうございます。じゃあ、これから師匠って呼ばせてください!」
「そ、そうか、それじゃあ弟子として頑張るんだぞ!」
 うれしそうだな。これまで弟子とかいなかったのかな
 
「はい!」
「それでは、私の家みたいなところに行くぞ!」
「みたいな?」
「このダンジョンで安全なところはないからな。家ではあるがいつ壊れるかわからないから。家ではないと思うんだ」
「なるほど」
「では、転移魔法を使っていくか」
「わかりました」
「この陣の中に入ってくれ」
 
 そういえば何気に、初めて魔法を見るか? 
 マスターが使ってた飛ばすのが魔法じゃなければだけど。
 
「それじゃあ、行くぞ転移テレポート
 
 うわぁぁぁ。か、からだが、線みたいになって飛んでいく、く?
 
 
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー」
 
 
 
「到着はしたが、君、大丈夫か? たまに、初めて転移魔法を使うと君みたいになる人がおおいししかたないが」
 
「う、うぅぅぅぅぅ」
 
「うーん、とりあえず2つあるベッドの1つに寝ておけ。精神的なものだし、少しゆっくりしていれば治るだろう」
「あ、ありがとうございます。う、うぅぅぅうぅ」
 現実は、アニメほど甘くない、か
 
 
 ~~~
 
「な、なおりました」
「そうか、それはよかった。では、私と一緒に素振りをしよう」
 
「す、素振りですか? それが? 僕には師匠のそれは何にも見えませんが」
「そうか、じゃあ、見えるようになるまで頑張らないとな。そういえばだが、君は剣術のスキルって持っているか?」
 
「一応」
「ただの剣術か?」
「ええ」
「そうか、ならば素振りからだな。素振りをすれば少しづつだがスキルと本人に経験値が入る。理論上では、やり続ければ最強になれるぞ。まあ、剣術が上級剣術に進化するまでやればいい」
 
「あ、あのスキルって進化するんですか?」
「ああ、そこを知らないのか。うーん、じゃあ一回ステータスを開いてみてくれ」
「はい」
 ステータスと念じればいいんだよな
 
 ステータス。
 でない
 ステータス
 でない
 ステーータス!
 
 
 ____________________
 レベル:1(0%)
 名前:No name
 種族:スケルトン(突然変異個体)
 スキル:完璧翻訳、死体耐性、基本魔法Lv.1、殺人への抵抗ダウン、決断力上昇、剣術Lv.1
 固有スキル:死霊使役術Lv.1
 称号:転生者、突然変異
 ____________________
 
 こんなかんじで青い板が映し出されるんだ
 
「ふむふむ、なるほど、君は転生者だったのか。それと種族はスケルトンなのか、ゾンビかと思った。まあいい。スキルは剣術以外にも基本魔法があるのか、ならこれも伸ばせそうだな」
 
「えっと、魔法はどう伸ばすんですか?」
「自分の中にある魔力を動かすんだ。これをすると魔力操作が上がるんだが、これをするとスキルに経験値が入ってスキルの横に書かれているレベルが上がるんだ。そして10まで行くと進化できる。進化すると、以前よりもやれることが上がったりスキルの質が上がったりする。ちなみに、レベルアップだけでも、ある程度強くはなる。まあ、これがスキル進化の方法だ」

「ありがとうございます。師匠」
 気になることに一気に答えてくれたな
 
「まあ、魔物を倒してもレベルアップはできるんだが、まだ君じゃあ倒せないからな。ということで素振りをしよう」
「はい! あ、そういえばなんですけど、師匠は名前聞きませんでしたね」
「そりゃあそうだ、大体ダンジョンにいる、魔物に名前はないからな。あ、そういえばだけど、私の名前を話してなかったな。私の名前はテネルだ、それとだが、君の名前、私がつけるか? 名前があると少しだけだが経験値が入りやすくなるんだ」
 
「そうなんですか」
 
「ああ、そうだ。じゃあ、君の名前はどういう意味だったかは忘れたが、昔の言葉からとって、デクトだ。どうだ? いい名前だろう?」
 
「デクト、デクトですか。とってもいいな名前をありがとうございます」
「いや、いいんだよ。それよりも、素振りを始めようじゃないか」
「あ、そういえばですが技術とかは?」
「上級剣術になってからだ、というか私の剣を真似するにはそこからじゃないと難しいだろう」
 
「そうですか」
 そういえば、助けてもらった時、達人と言えるレベルの剣技だったからな
 
「それでは、頑張るぞ!」
 
「は、はい!」
「デクトはアンデットだし、体力消費もないだろうから。まずは素振り10000回だな」
 
 「そ、そうですか。が、がんばります」
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