無能と呼ばれた魔術師の成り上がり！！

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魔法学園グリモアール編

ダンジョン攻略！

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　特別訓練と称したダンジョン攻略を始めた俺たちは、とにかく階段を見つけては下に進んでいく。
　道中では、まだ上層のためかスライムやゴブリンなどのＦランクモンスターばかりだった。

「おっ！また、階段発見だ。この階層も弱かったからなー。次こそ強いの敵が来て欲しいところだな」

「そうですね、お兄ちゃん」

「まったくその通りだよなー。こんな敵じゃあ訓練にもなんねぇての」

「とりあえず進むとするか」

　ライトたち一行は次の階層へと進んでいく。
　次の階層でライトたちは十層目となる。
　十層に着いたライトたちはダンジョン内の雰囲気の違いを感じ取った。
　明らかに今までの階層になかった明確な悪意が存在していた。

「……へぇ、ここのモンスターたちはさっきのやつらとは一味違うみたいだな」

「ああ、そうだな。まぁ、けど」

「「俺たちには関係ないね！」」

　ライトとマサトはダンジョン内に次々と現れるモンスターたちを剣を造って斬ったり、魔法で一瞬で丸焦げにしたりとどれもほぼ一撃でモンスターたちを片付けていく。

「ふ、二人ともすごすぎる！今出てきてるモンスターたちはどう見てもＡランクばっかりのはずなのに……」

　ライトとマサトが一撃で屠っていたモンスターたちはどれも先ほどの階層とは格が違うＡランクモンスターばかりだった。
　Ａランクモンスターを一体倒すためには通常Ａランクの冒険者が十人必要と言われている。　
　それをどれも一撃で沈めていく二人は、やはり普通ではないのだろう。

「ふぅ、この辺はあらかた倒したんじゃないか？」

「だな。しかし、さっきよりかは確かに強いけどまだまだ余裕だな」

「そ、そうなんですか……」

　ライトとマサトの言葉についていくことができないミルラ王女であった。

「私、これに必要だったのでしょうか？いえ、そもそもあの人たちに訓練なんて必要だったのでしょうか？」

「どうしたー。早くいくぞ」

「何でもないです。すぐにいきます！」

　どうやらミルラ王女は考え込んでいる間に置いていかれていたみたいだった。
　すぐにライトたちを追い掛けて合流した。
　ミルラ王女が合流したライトたちはしばらく歩いていると、前方に大きな空間があった。

「あっ！あそこにデカイ広場みてぇのがあるぞ！」

「おっ！マジだ！」

「それなら今日はあそこでキャンプをしましょうか」

「賛成！」

　みんなの意見がまとまり、今日は十層にあった大きな空間にキャンプをすることになった。
　とりあえずライトたちはキャンプを立ててから、食事の準備を始めた。

「食料ってなにがある？」

「ゴブリンの肉とかスライムゼリーとかレッドウルフの肉とかかな」

「野菜がなくね？」

「あっ、野菜なら私が事前に準備して持ってきました」

「おっ、サンキュー。それじゃさっそく調理するか」

　ライトたちは各自役割をしっかりと果たして調理をしていく。
　そして、調理が終わり料理を並べていく。
　最後の料理を並び終えてからライトたちは食べ始めた。

「「「いただきます」」」

「おわっ、うまいなこれ！」

「たしかに！みんな初めて作るって言うから炭とかできたらどうしようと思っていたけど、予想以上にうまくいったな」

「これならダンジョン内でも美味しい料理が食べれますね」

　口々に自分たちが作った料理の感想を言っていく。
　食事も終わり、自分たちのテントへと入りその日は終わった。

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