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38.恥ずかしすぎる!
しおりを挟むウィンルゼンド様に任せてと言われて安心したのか、俺はそのまま気絶して、起きた時にはウィンルゼンド様と一緒に使うことになった部屋の、ベッドの中にいた。その時にはすでに朝になっていて、暖かい布団をかぶり寝巻きを着ていてびっくりした。
何があったのか全く覚えてなくて、俺は一体どうしたんですかと聞くと、ウィンルゼンド様は寝てたから運んでおいたよと教えてくれて、俺は何度もお礼を言った。
所長さんもレオウブオリルも見つかり、レオウブオリルは怯えていたけど、二人とも無事だったらしい。
二人を探すと言ったはずなのに、全く何もできなくて、申し訳なくて謝る俺に、みんなが「気にしないでくれ」と言ってくれた。
所長さんはフランリクテレットさんに言われて回復の魔法の薬を諦め、代わりに魔法の薬の調達に行くことにしたらしい。
それから数日が経ち、俺は寮のみんなと一緒に、素材を集める日々を送った。魔物との戦闘は多かったけれど、その分手に入ったものも多かった。
お陰で、ウィンルゼンド様に新しい魔法の杖や道具を見せていただけたし、魔法も少しは上達したような気がする。
あの谷のような魔物の多い場所に、俺とウィンルゼンド様が出向いて、魔物を討伐して回ることも多かった。みんなも協力してくれて、俺とウィンルゼンド様だけだった時よりも、ずっと効率よく魔物を倒せるようになったと思う。
中には強化の魔法が得意な人もいて、彼らと魔法の話をしながら、素材の回収をしたり、魔法についての議論をすることは、この上なく楽しかった。
レオウブオリルは、最初はあれだけ偉そうだったのに、最近ではすっかり大人しくなった。最近では、怒鳴ることもほぼなくなり、「隙だろー?」ってウィンルゼンド様に聞かれて、無理矢理魔物退治に駆り出されている。最近では、魔法使いたちに頼み込んで防御の魔法を教えてもらったようだ。
レオウブオリルがそんな風になり、ここの経営のほとんどは所長さんとフランリクテレットさんが担うようになり、俺たちが彼らを手伝うことも増えた。
それは、本当によかった。
みんなと素材を集めるのも楽しくて、俺が追放されてきた貴族だと知っても、分け隔てなく接してくれて、夜まで素材の話をすることもあった。
それは、本当に嬉しいのだが……
ウィンルゼンド様に、あんなにいやらしいところを見られてしまった……
鎖で吊るされ、ウィンルゼンド様の前で快楽に負けて喘いでねだって、その上、ウィンルゼンド様の手によってイカされるという、恥ずかしすぎる痴態を晒してしまった。
そんな後で、まともにウィンルゼンド様の顔が見れるわけがない。
いやらしい姿を晒して、しかも、「ふさわしくなる!」なんて言ってたくせに、図々しくも告白して、その上…………
……気持ちいいとか口走った気が……する……
喘いでイく俺を、ウィンルゼンド様は、どう思っただろう…………
そんな、淫乱そのものな姿を見られたかと思うとっ……
ウィンルゼンド様の顔を見ることができない!! 恥ずかしすぎてっ……!
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