31 / 97
25
しおりを挟む
エリスに有能と言われた執事視点です。
先日、婚約者と初顔合わせなさったお嬢様は、何故かその後旦那様と奥様とエドワード様を外交へ出したと思ったら男装してエドワード様に成り済まして婚約者に会うと言う奇行に走る始末。
もしや、それほどまでにこのご婚約がお嫌なのかと思ってもみましたが、お部屋の机の引き出しに直筆のルドルフ様の似顔絵を隠されており、最近はお嬢様が何をお考えか分からないのでございます。
年頃の乙女故にと、今は生暖かく見守る所存です。
さてさて話は戻りますが、旦那様とエドワード様が外交へ出られた事により、領地の経営等の最終決定権は自動的にお嬢様に委任される形となってしまいました。
本日もお嬢様はそつなく政務をこなされております。
正直、閣下よりもエドワード様よりも的確に書類を裁いております。
「セバス。この箱に入っている書類は不整備の為に発信元に戻して。この箱に入っている物は直ぐに着工して頂戴。この箱に入っている物は月別にしてあるから、その月が来たら着工するように。全て決裁は付いていますので後は宜しく」
ズラリと並べられたのは、ここ数ヶ月溜まっていた案件の物ばかり。
まさか、領地経営をした事もないお嬢様がここまで采配を振るわれるとは驚き以外の何物でもございません。
もうこの際、エドワード様をオムコに出して、エリス様が婿取りをして我がリトラー家を継いで頂ければ良いとどれ程思う事か。
「お嬢様。ルドルフ様が……」
「えっ?またぁ~?」
はぁ~。
何の因果かお嬢様がエドワード様に成り済ましてから婚約者であられるルドルフ様がやたらと訪問される事態になっております。
エリス様を蔑ろにする最低な婚約者など、早く白紙に、もしくは破棄してしまえばよろしいのです。
挙げ句、エリス様の男装したエドワード様にやたらと接触してくる始末。
男同士だからとお嬢様は言われますが、適度な距離と言うものがございます。
それを、あの男はベタベタとお嬢様に……💢💢💨
そして、階下では本日も……
「エド。今日も来たぞ。いつ見ても素敵だ」
「ぎゃ~」
思わずナイフを持ってしまった。
先日、婚約者と初顔合わせなさったお嬢様は、何故かその後旦那様と奥様とエドワード様を外交へ出したと思ったら男装してエドワード様に成り済まして婚約者に会うと言う奇行に走る始末。
もしや、それほどまでにこのご婚約がお嫌なのかと思ってもみましたが、お部屋の机の引き出しに直筆のルドルフ様の似顔絵を隠されており、最近はお嬢様が何をお考えか分からないのでございます。
年頃の乙女故にと、今は生暖かく見守る所存です。
さてさて話は戻りますが、旦那様とエドワード様が外交へ出られた事により、領地の経営等の最終決定権は自動的にお嬢様に委任される形となってしまいました。
本日もお嬢様はそつなく政務をこなされております。
正直、閣下よりもエドワード様よりも的確に書類を裁いております。
「セバス。この箱に入っている書類は不整備の為に発信元に戻して。この箱に入っている物は直ぐに着工して頂戴。この箱に入っている物は月別にしてあるから、その月が来たら着工するように。全て決裁は付いていますので後は宜しく」
ズラリと並べられたのは、ここ数ヶ月溜まっていた案件の物ばかり。
まさか、領地経営をした事もないお嬢様がここまで采配を振るわれるとは驚き以外の何物でもございません。
もうこの際、エドワード様をオムコに出して、エリス様が婿取りをして我がリトラー家を継いで頂ければ良いとどれ程思う事か。
「お嬢様。ルドルフ様が……」
「えっ?またぁ~?」
はぁ~。
何の因果かお嬢様がエドワード様に成り済ましてから婚約者であられるルドルフ様がやたらと訪問される事態になっております。
エリス様を蔑ろにする最低な婚約者など、早く白紙に、もしくは破棄してしまえばよろしいのです。
挙げ句、エリス様の男装したエドワード様にやたらと接触してくる始末。
男同士だからとお嬢様は言われますが、適度な距離と言うものがございます。
それを、あの男はベタベタとお嬢様に……💢💢💨
そして、階下では本日も……
「エド。今日も来たぞ。いつ見ても素敵だ」
「ぎゃ~」
思わずナイフを持ってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
離宮に隠されるお妃様
agapē【アガペー】
恋愛
私の妃にならないか?
侯爵令嬢であるローゼリアには、婚約者がいた。第一王子のライモンド。ある日、呼び出しを受け向かった先には、女性を膝に乗せ、仲睦まじい様子のライモンドがいた。
「何故呼ばれたか・・・わかるな?」
「何故・・・理由は存じませんが」
「毎日勉強ばかりしているのに頭が悪いのだな」
ローゼリアはライモンドから婚約破棄を言い渡される。
『私の妃にならないか?妻としての役割は求めない。少しばかり政務を手伝ってくれると助かるが、後は離宮でゆっくり過ごしてくれればいい』
愛し愛される関係。そんな幸せは夢物語と諦め、ローゼリアは離宮に隠されるお妃様となった。
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる