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【最終章】夫婦編
1. 結婚式
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晴れ渡る青空の下、教会の扉が開かれた。人々が見守るなかを、レオンを手を組んで歩く。私は純白のドレスをまとい、レオンの腕を握る。そして、白色の正装をしたレオンは、頭がくらっとするほどかっこいい。
今日は待ちに待った、レオンと私の結婚式だ。
今日をもって、私は正式にレオンの妻となる。そして、身分も王族となる。今までも宮廷内で過ごしてきた身として、何かが変わったようには思えなかった。だが、これからもレオンと笑い合って生きていきたいと思う。
ベールが上げられ、レオンを見上げる。ブロンドの髪を輝かせ、深緑の瞳で私を見るレオンは、ぞっとするほど美しい。こんな時なのに、胸がきゅんきゅん甘い音を立てた。
頬を染める私に、優しく誓いのキスをするレオン。私たちは盛大な拍手に迎えられた。
来賓席には、国中の領主や関係者が座る。その中に、第二魔導士団長として出席するリリーと、国の機械化特別顧問に就任したハンスの姿もある。二人は身を寄せ合いながら、私たちの結婚を祝福してくれた。
神父は私たちの両親がサインをした婚姻届を掲げ、祈りを捧げた。
この幸せが、ずっとずっと続きますように……
王族の結婚式は大変だ。王族ですら大変なのに、王太子となったらなおさらだ。
結婚式の後に、結婚記念パレード、そして祝賀会と大忙しだ。
パレードの際には、イケメンの隣に陰キャの私が座っていいのかと本気で悩んだが、国民の反応は上々だった。野菜を作り飢饉を解消された私たちは、予想以上に国民に慕われているらしい。それが嬉しかった。
祝賀会では、フルコースの最後に、デザートとして緑茶と草餅が出された。私は正直目が点になった。だが、人々はこの異世界の食べ物を大変気に入り、ロスノック帝国の新たな名産品にしようという話まで出ているのだ。
「ローザのおかげで、この国の未来は明るい」
レオンはシャンパンを少し嗜みながら、私に告げる。
「私のおかげではありません。これも全て、レオン様のご判断によるものです」
私は笑顔で告げる。
私が今こうして笑っていられるのも、全てレオンのおかげだ。
戦場で拾ってくれたこと。農業改革を手伝ってくれたこと。一緒に雨雲発生機を撃ち落としてくれたこと。グルニア帝国に捕まった時に、助け出してくれたこと。異世界に行って、ハンスを連れ戻ったこと。
私はレオンとたくさん冒険をして、たくさんのものを得た。そして、これからもたくさんの思い出を作っていきたい。
「ローザ、私と結婚してくれて、ありがとう。必ず幸せにする」
「私こそ、レオン様に愛されて、この上なく幸せでございます」
そして、小声で告げた。
「一緒に幸せになろうね」
レオンは嬉しそうに笑う。顔が赤いのは、アルコールのせいだろうか。そんなレオンに、私も満面の笑みを返していた。
◆◆◆◆◆
一日の予定を終え、寝室に戻るとどっと疲れが湧いてきた。そして、緊張の糸がようやくぷつっと切れた。今日一日レオンの新妻として頑張ったが、この部屋に入るとようやく素に戻ることを許される。
「ローザ、今日は一日大変だったな」
レオンはタイを緩めながら労るような瞳で私を見る。私はドレスのままベッドに突っ伏して、存分に羽を伸ばしている。
「大変だったけど、私は嬉しいよ。
みんなからこんなに祝ってもらえて」
「そうか。それは良かった」
レオンは伸びている私の横に腰かけ、そっと髪を撫でる。そして頬にちゅっとキスをした。
「これからもよろしくね、レオン」
「あぁ、末長く、よろしく」
レオンは再び私にキスをする。そしてドレスの紐をそっとほどく。
私はレオンの妻になれてとても幸せだ。これからも、もっともっと幸せになるのだろう。
「レオン、大好き」
大好きなレオンに、ぎゅっと抱きついていた。
今日は待ちに待った、レオンと私の結婚式だ。
今日をもって、私は正式にレオンの妻となる。そして、身分も王族となる。今までも宮廷内で過ごしてきた身として、何かが変わったようには思えなかった。だが、これからもレオンと笑い合って生きていきたいと思う。
ベールが上げられ、レオンを見上げる。ブロンドの髪を輝かせ、深緑の瞳で私を見るレオンは、ぞっとするほど美しい。こんな時なのに、胸がきゅんきゅん甘い音を立てた。
頬を染める私に、優しく誓いのキスをするレオン。私たちは盛大な拍手に迎えられた。
来賓席には、国中の領主や関係者が座る。その中に、第二魔導士団長として出席するリリーと、国の機械化特別顧問に就任したハンスの姿もある。二人は身を寄せ合いながら、私たちの結婚を祝福してくれた。
神父は私たちの両親がサインをした婚姻届を掲げ、祈りを捧げた。
この幸せが、ずっとずっと続きますように……
王族の結婚式は大変だ。王族ですら大変なのに、王太子となったらなおさらだ。
結婚式の後に、結婚記念パレード、そして祝賀会と大忙しだ。
パレードの際には、イケメンの隣に陰キャの私が座っていいのかと本気で悩んだが、国民の反応は上々だった。野菜を作り飢饉を解消された私たちは、予想以上に国民に慕われているらしい。それが嬉しかった。
祝賀会では、フルコースの最後に、デザートとして緑茶と草餅が出された。私は正直目が点になった。だが、人々はこの異世界の食べ物を大変気に入り、ロスノック帝国の新たな名産品にしようという話まで出ているのだ。
「ローザのおかげで、この国の未来は明るい」
レオンはシャンパンを少し嗜みながら、私に告げる。
「私のおかげではありません。これも全て、レオン様のご判断によるものです」
私は笑顔で告げる。
私が今こうして笑っていられるのも、全てレオンのおかげだ。
戦場で拾ってくれたこと。農業改革を手伝ってくれたこと。一緒に雨雲発生機を撃ち落としてくれたこと。グルニア帝国に捕まった時に、助け出してくれたこと。異世界に行って、ハンスを連れ戻ったこと。
私はレオンとたくさん冒険をして、たくさんのものを得た。そして、これからもたくさんの思い出を作っていきたい。
「ローザ、私と結婚してくれて、ありがとう。必ず幸せにする」
「私こそ、レオン様に愛されて、この上なく幸せでございます」
そして、小声で告げた。
「一緒に幸せになろうね」
レオンは嬉しそうに笑う。顔が赤いのは、アルコールのせいだろうか。そんなレオンに、私も満面の笑みを返していた。
◆◆◆◆◆
一日の予定を終え、寝室に戻るとどっと疲れが湧いてきた。そして、緊張の糸がようやくぷつっと切れた。今日一日レオンの新妻として頑張ったが、この部屋に入るとようやく素に戻ることを許される。
「ローザ、今日は一日大変だったな」
レオンはタイを緩めながら労るような瞳で私を見る。私はドレスのままベッドに突っ伏して、存分に羽を伸ばしている。
「大変だったけど、私は嬉しいよ。
みんなからこんなに祝ってもらえて」
「そうか。それは良かった」
レオンは伸びている私の横に腰かけ、そっと髪を撫でる。そして頬にちゅっとキスをした。
「これからもよろしくね、レオン」
「あぁ、末長く、よろしく」
レオンは再び私にキスをする。そしてドレスの紐をそっとほどく。
私はレオンの妻になれてとても幸せだ。これからも、もっともっと幸せになるのだろう。
「レオン、大好き」
大好きなレオンに、ぎゅっと抱きついていた。
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