俺の名前は今日からポチです

ムーン

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おみあし

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太腿には脂肪も肉も少しだけついていて、俺の指に元気よく反発する。濡れた肌は俺の指に吸い付くようで……こんなものを触らせておいて妙な動かし方をするなという方が無茶だ。

「ポチってばほんっと元気だよねぇ?  あんなにしたのにさぁ」

湯船に浸かっていたり雪兎の不安症に付き合ったりで萎んでいたはずの俺の陰茎は雪兎の足を洗っている間にまた大きくなった。
雪兎の左足が床から離れ、俺の膝を踏む。嫌な予感がして手を止め、雪兎の左足首を掴んだ。

「…………何してるの?  早く足洗ってよ。今は右だよ」

俺は胡座を崩したような座り方をしている。だから、もしこの足がこのまま真っ直ぐ進んだなら、俺の性器に辿り着く。雪兎の狙いは十中八九それだ。

「ねぇユキ様、俺真面目にやってるじゃないですか。これで変に力入っちゃったらユキ様のせいですからね?」

俺はそう念押ししてから雪兎の左足を離した。雪兎の足は俺の太腿に移動し、指を曲げて掴むような動作をする。
内腿は敏感な部分で、そんな刺激にも反応する。俺は呼吸を乱して手を止めた。

「ポーチー、手が止まってるよ。しっかり洗ってよー。いつまでもこうしてちゃ僕また風邪引いちゃう」

「……すいません」

再び手を動かし、足の付け根に到達する。微かな溝に指を滑らせ、鼠径部をなぞる。俺は太腿の上の足を忘れ、その作業に没頭する。
すると、それを待っていたと言わんばかりに雪兎の左足が俺の陰茎を踏みつける。俺は咄嗟に床に手をつき、雪兎の尻を鷲掴みにするという失態を回避した。

「どうしたのポチ?  気分悪くなった?」

「いえ……」

「そう?  なら早く僕の足洗ってよ」

爪先が根元に沈む。親指と人差し指が陰嚢を挟む。
こんなことをされながら他人の足を洗うだなんて、出来るはずがない。少しでも力が入れば雪兎は「約束を破った」と言うだろうし、二週間射精禁止の刑が執行される。

「……ユキ様が左足を大人しくさせるなら、続きができますよ」

「んーごめんねー?  僕の左足は元気いっぱいみたいだから。別にいいでしょ?  ポチも元気なんだし。ほら、一緒に遊ぼうよ」

雪兎は聞く耳を持たない。それどころか足の力を強めた。
亀頭が雪兎の踵と自分の太腿に挟まれ、無理に曲げられた痛みをかき消す大きな快感が身体中を走る。

「本当に良いペットだよねぇ、ご主人様に踏まれてイッちゃうなんてさ。ほんっと可愛い」

もう出ないと思っていた精液がとろとろと勢いなく零れていた。量も少なく、色も半透明だったが、それでも雪兎は満足そうに足を離した。
肩からも足が離れて、視線を上げれば立ち上がった雪兎と目が合った。雪兎は足の付け根や腰周りを自分で洗い、それから俺の膝の上に左足を乗せた。

「洗って」

「……はい」

先程と同じように、いや、今度は太腿から爪先への順番で洗っていく。特に深い意味はない、雪兎が立っているから上からの方がやりやすかっただけだ。

「ポチ、一回イッちゃうと大人しくなるよね」

「……そんなもんでしょ。俺、今日は何度もイッてますし、疲れたんですよ」

「ポチって疲れ知らずのイメージあるよねー」

「そうなんですか?  ま、ここに来てから自分の性欲と体力に驚かされることは多いですよ」

足の下に手を滑り込ませ、くすぐらないように注意しながら足の裏を洗っていく。指の間に指を入れて、爪の間のゴミも取れるようにしっかり洗って、シャワーで流して再び顔を見上げる。

「ん、いいよ。ありがと」

雪兎は俺の膝から足を下ろし、湯船に浸かる。俺も雪兎に誘われるままにまた湯船に浸かった。
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