俺の名前は今日からポチです

ムーン

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とりあい

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雪兎の手を強く握り、頭が乗った肩を揺らす。雪風にバレないよう気を使っているからか、雪兎はなかなか起きない。

「……おい、なんだこれは」

そうしている間に雪風の手は貞操帯にまで辿り着いていた。

「こんなものを着けてどういうつもりだ。イかせて欲しくないのか?  あぁ?」

貞操帯の上から膨らんだ陰茎を握られて、中に仕込まれているらしい凹凸の刺激が強まる。

「ゃらぁっ!  や……やだ、ぃや……」

「なんだ、着けていても感じるのか?  本当に淫乱だな」

雪風はそう言うと俺の首筋に噛み付いた。あの時と同じ、加減はなく、皮膚が裂ける程に強く。

「…………雪風?  何してるの」

赤紫の瞳が雪風を睨み上げる。その目から眠気は感じられない。

「寝てたんじゃないのか?  無理するな、ガキは寝るもんだ」

「何してるのって聞いてるんだよ。言ったよね?  ポチは僕のだって。一度くれたもの取り返そうとするなんて、人として最低だって」

父親に対しても雪兎は一歩も引かず、怒りに満ちた瞳を向けている。

「ゆきとぉっ……たすけて、おれ、ゆきとがいいっ……」

雪風の手が止まって、俺もまともに話せるようになった。雪兎に「俺は悪くない」と主張しつつ助けを求めると、雪兎は懐から首輪を取り出し俺の首に取り付けた。

「大丈夫だよ、ポチ。僕以外感じられなくしてあげるから」

雪兎は首輪に繋がる紐を手首に巻き付けて、思いっきり引っ張った。雪風の腕は首に回されたままで、両方から俺の首を引っ張り合う形になる。

「ゆきっ……くる、し…………ひぁあんっ!?」

苦しいと伝えようとした丁度その時、後ろの穴に入れられていたバイブが震えだした。

「ほら、ポチ。僕が着けてあげたやつの方が、雪風の乱暴な手より気持ちいいでしょ?」

「ゆき……ぃ、んっ…………ぁ」

「前も動かしてあげる。だから、僕だけを見て」

陰茎を包んだ帯に仕込まれていた、小さなボールのようなものも震えだす。根元だとか、亀頭の下のくびれの部分だとか、俺の弱いところをよく理解した場所ばかりだ。

「ひぁあっ、らめ……ゃ、ぅああっ!」

「おいおい、そりゃユキじゃなくてただのオモチャだぞ?  なぁ真尋?  お前はこんな無機質なもんじゃなく、俺の手の方が好きだよなぁ?」

雪風の手がまた胸元をまさぐる。

「これ作らせたのは僕だもん!  ポチの好きなところに当たるように頑張ったんだから!」

「頑張ったのはお前の無茶なお願い聞いた職人さんでーす。お前もそう思うだろ?  真尋。俺は現場を想う良い社長だろ?」

乳輪を指先でくるくるとなぞって、焦らした末にぴんっと乳首を弾く。雪兎よりも慣れていて、力加減も俺が最も感じるもので、俺は雪風の愛撫に合わせて身体を跳ねさせた。
雪兎はそれが気に入らないらしく、貞操帯に仕込んだオモチャの振動を強める。
締め付けられて射精も出来ずに、二人から快楽を与えられ続け、俺は人間らしい言葉を発せなくなっていった。
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