俺の名前は今日からポチです

ムーン

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ぺっとせいかつ、ご

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腰の貞操帯とセットらしい物を胸にも取り付ける。背負うように肩を通す。こちらは尻尾飾りのように固定する物はないので締め付けがあるだけだ。しかし、備え付けのクリップがある。

「うん、加減なしで締めてえらいよ。じゃあ最後、そのピンって尖ってるの挟んじゃって?」

布越しにも分かるほど、痛いくらいに尖った乳首。それに触れるだけでも僅かに跳ねてしまうのに、今からこれをクリップで挟む。

「はぁ……はぁ…………ひぅうっ! はっ、は…………ユキ様、出来ましたぁ……」

「うん、えらいえらい、もう一個もね」

「は、い……」

挟まれた時の一瞬の刺激で、挟まれている常にある刺激で、もう片方を挟むためのクリップを持つ手が震える。

「ぁ、やっ……ひぁあっ! ぇ……?」

手が滑って乳首の先端を掠っただけに終わった。痛みに近いそのミスは更に手を震えさせ、同じようなミスを誘発する。

「……ね、ポチ。さっきから何回も失敗してるけど……もしかして、わざと?」

「ちっ、違います! 手が上手く動かなくて……」

言い訳を成立させるためにも気合を入れ直したが、俺は結局その後三回ほど失敗し、四回目でようやく雪兎が納得のいく挟み方が出来た。

「左だけ痛かったりする?」

「……ちょっと」

「ふぅん……痛いの好きなんだよね?」

「はい、好きです。でも……ユキ様にされない痛みは全く。でもこれは、ユキ様の命令なので……気持ちいい、です」

雪兎は満足そうに笑い、唯一自力で着けられない手袋を着けてくれた。首輪も締め直されて呼吸を苦しくさせられる。

「そうそうポチ知ってる? この手袋の手首のところの留め具ね、繋げられるんだよ」

雪兎はそう言いながら俺の腕を後ろに回させて、手首を締めている留め具を弄って二つを繋げてしまった。手錠のようなものだ。

「……ユキ様、犬の前足を背で縛るのは」

「しちゃダメ?」

「ポチにはいいですよ!」

可愛らしく首を傾げられてつい肯定を叫んでしまった。本物の犬なら前足が背に曲がったら折れていそうだな……なんて考えているうちに足首の留め具も繋げられた。手錠と足枷を着けられたのと同じ状態でベッドに転がされる。

「ポチ、今から抱き枕ね」

「えー……」

「抱き枕は喋らないよ?」

ため息を隠さず、とりあえず黙る。電灯が小さなオレンジになってしばらく、眠ったかと思っていた雪兎の手が勃起してパンツからはみ出た性器に触れる。

「……っ、ふ……ゃあっ! ユキ様、やめて……」

「…………あれ、この抱き枕喋った?」

「な……! 分かりましたよ……もぅ」

小さく呟いて口を噤む。雪兎は俺に快楽を与えようとするのではなく、ただ眠るまでの手慰みに俺の性器を弄り回している。

「……ふ、ぅ…………ぁ、ふっ……んん……」

口を塞ぐ最終手段こと手は背で拘束されている。足も拘束されている俺に出来るのは身体をくねらせることだけ。

「この抱き枕動いてる……?」

そしてたった今それも封じられた。
快感で跳ねてしまうのはどうしようもないけれど、雪兎の手から少しでも逃れようと身を捩ることは出来なくなった。
俺は雪兎が眠るまでずっと声を出すことすら許されない快楽に晒され続けた。
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