俺の名前は今日からポチです

ムーン

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ねむっていても

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雪兎はポチが眠っていることを確認し、横を向いていた彼を仰向けに倒すと腹の上に飛び乗った。苦しそうな息を漏らして顔を顰めるも、疲労は彼を覚醒させなかった。

「……ふふっ」

新しく手に入れた玩具を試したかった。寝ている間でなくてもいいけれど、意識を失った彼を抱く楽しさをさっき味わったばかりの雪兎は、もう一度あの楽しみを得たくなっていた。
真空を作り出す透明の小さなカップ、内側の底には柔らかいブラシのような物が取り付けられている。

「きゅーっと……どう? ポチ」

「ん……ぅ……」

乳首を吸い上げ、その上ブラシで攻めるための玩具。眠ってすぐで柔らかくなっていた乳頭も、真空に吸い上げられれば固さ長さを増す。ブラシが邪魔だがカップは透明なため、痛そうな程に尖り赤みを増していく様子はじっくりと見られる。
雪兎は彼の左胸に頭を横にして置き、カップの底……玩具の形としては上の部分、ブラシが取り付けられた裏側を引っ掻く。非常に弱い力だが、それはカップを揺らして限界まで張り詰めた乳首を刺激するには十分過ぎた。

「んっ、ぁ……んぅ……?」

「……危ない危ない、起きちゃう……ふふ」

雪兎はポチの上からどいて、風呂を終えてから履いていた寝間着のズボンを脱ぐと、先程彼を抱いていた時に使っていたものとはまた別のスカートを履く。下着も女物に変えると、慎重に彼の顔に跨った。
膝で頭を挟み、手を鎖骨あたりに置いて支えにし、ゆっくりと腰を下ろす。顔に体重をかけないよう、軽く触れるだけに留めるよう、気を付けながら上体を起こして手を彼の身体から離す。

「ぁ……ポチの息あっつい、ふふ……」

どんな夢を見ているのだろう。そんな可愛らしい思考のまま、玩具のスイッチを入れた。どんな夢を見ていようと彼は乳首への刺激を受けて起きるか夢を淫らに変えるかしなければならない。

「んぅっ! ふ、むぅっ!? んーっ!」

「ぁん……もう、暴れないでよぉ、ポチのばか…………ふふ、ふふふっ……!」

赤く固く痛そうなくらいに尖った乳首をブラシで無遠慮に虐められる。めちゃくちゃに曲げられながら擦られて、刺激に跳ねる身体が頭を持ち上げれば雪兎の股間に埋まる。軽く体重をかけるだけで呼吸は苦しくなり、より熱い息を吐いて雪兎を興奮させる。

「わっ……ポチ? 起きた? ちょっと、痛いっ……よ、もう……」

色の濃い肌の、筋張った男らしい手が雪兎の太腿を掴む。色白のもち肌に沈む無骨な指先というコントラストはどこか犯罪的だ。
彼は眠ったままながら呼吸困難と乳首を激しく攻める玩具によって射精した。

「痛いっ! ぁ……うぅ……ポチのばかぁ」

射精を果たした瞬間、彼の手から力は抜けたが、その寸前力が強まった時に雪兎は太腿を引っ掻かれてしまった。いくら爪を深爪と言われるくらいに切っていようと、強く掴んめば柔肌に傷を付けるくらいは容易だ。

「…………やんなきゃよかった」

ベッドから降りて玩具を止め、ポチが眠っていることを確認した雪兎はシーツと毛布の隙間に放たれた白濁液の掃除の手間も考えてため息をついた。
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