俺の名前は今日からポチです

ムーン

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きゃんぷ、にじゅうよん

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どうして俺は自分の身体を見ても分からなかったのだろう。落ち込んでいると首に分厚い革の帯が巻かれた、その首輪に繋がる紐を引かれると喉仏が押さえられ、苦しくなって部屋の隅から離れた。

「けほっ、ユキ様……?」

「お仕置きするって言ったでしょ」

俺が気持ちよく感じる息苦しさを与える力で紐を引き、巧みに俺を悦ばせた雪兎は俺をベッドに寝かせると両手を頭の上に上げるよう言った。首輪の紐は俺の両手首を一周し、ベッド上部の柵に繋がれた。

「ポチ、ポチはもう抵抗できないよね?」

「はい……恐ろしいですね、抵抗を封じられてお仕置きされるなんて」

解こうと思えば俺の手首は簡単に解放される。雪兎もそれを分かっているだろう。

「ふふっ……バカみたいに鍛えた筋肉も、縛られちゃったら無意味だもんね? こうやって脱がされてもなーんにもできない」

バスローブを開かれ、胸も性器も何もかもが晒される。

「本当……イイ体。好きだよ、ポチ」

小さな手に胸筋のすぐ下を撫でられ、四肢に力が入る。

「……なー、見抜きしていい?」

「ムード壊さないでよ! あっち行ってて!」

雪風を追い払った雪兎は気を取り直して俺への愛撫を続けた。

「……ふふ、力入れないと筋肉って柔らかいんだよね」

胸筋の弾力を楽しんでいる雪兎の手つきに性的なものは感じない。子供が珍しい物に触れている、そんな感想しか抱けない手つきと表情だ。

「んっ……」

だからこそ感じてしまうし、背徳感も強い。
雪兎の指先は乳輪にすら触れない、胸筋を持ち上げるように揉んでいる。早く触って欲しくて乳首の主張がどんどん強くなっていく。

「……雪風ー、来て、ここ乗って」

「え……? あぁ、うん」

「あ、下は脱いでね」

スラックスと下着を脱いだ雪風は雪兎に呼ばれるままにベッドに乗り、俺の顔の上に跨った。

「ポチの胸使っていいよ」

「マジ? やった」

雪風はベッドに膝立ちになって性器を俺の胸の真ん中に擦り付け始めた。当然腰は浮くため顔面騎乗とはならない、しかしヒクヒクと震える後孔や張っている陰嚢ははっきりと見える。

「流石に挟めないな、パイズリは無理か……でも、ん……気持ちいいな」

二人の表情を知りたい、けれど俺に見えるのは雪風の性器だけだ。

「出す時はしっかり胸にかけてね」

「お前ぶっかけ好きだよな」

「ポチの肌に映えるでしょ?」

「まぁ、な……ぁ、ここ、ここイイ、カリ引っかかる……ん、ん、ここ好き……」

胸筋の膨らみが始まる位置にカリ首を引っ掛け、細かく腰を振る。そんな雪風の後孔は更に激しく収縮し始め、俺を求めているのは明らかだった。

「ん……そろそろ、出るかも……ひぁんっ!?」

首を曲げると何とか雪風の尻の割れ目に顔をうずめられたが、ギリギリに調節された首輪の紐に手首が締め付けられて痛い。

「は、ぁ……ぁ、あっ……ん、真尋ぉ……ぁ、もっと……」

ヒクヒクと震えている穴の縁に舌を這わせてやるとちゅっと吸い付いてきた。雪風が腰を押し付けてきたので遠慮なく舌を穴に挿入し、浅い腸壁を舐め回した。

「ポチ、僕そんなことしていいって言った?」

雪兎の冷静な声を聞いて身を強ばらせた瞬間、両乳首をぎゅうっと抓られ、二人を乗せたまま仰け反って背を浮かせた。

「雪風も、ほら早く出しなよ」

「へっ? ゃ、ああっ!? ぁ、あ……マジ、かよ……息子にイかされるとか」

何をやったのかは分からないが、雪兎は絶頂寸前だった雪風を一瞬で射精させた。大方亀頭を叩きでもしたのだろうが……胸に粘着質な液体が振り込まれていく。

「うん、白いの合うね。あ、雪風、もういいよ、ポチの顔見えないから早くどいて」

「はいはい、暴君だな」

雪風がどいてから首を起こして自分の胸を見れば、白濁液で汚れていた。呼吸で上下して尖った乳首が震えている。

「ユキ様……」

「勝手なことしちゃダメでしょ? お仕置き追加だよ」

パチンッと乳首がクリップに挟まれる。そのクリップは妙に大きく、またコードが繋がっていた、おそらくローターだろう。

「ひぁあっ、ぁ……ぁああっ! ん、ぅ……」

両方につけられ、時間差で喘ぐ。挟まれているだけだが、先程雪兎に抓られた時とは違ってずっと快感が胸から広がっていく。

「ユキ様っ、ユキ様ぁ、ユキ様の指がいいです、さっきみたいに指でしてください……」

「お願いできる立場? 雪風、足も」

足首にそれぞれ縄が巻かれ、軽く足を開いた状態でベッド下部の柵に繋がれる。

「ポチ、僕達は後ちょっとしたら晩ご飯食べに行くけど、お仕置きが溜まってるポチは晩ご飯抜きでイきまくるんだよ、いい?」

「へ……!? や、嫌です、ユキ様! 放置は嫌です、晩ご飯も食べたいし、ユキ様と離れたくない……!」

「お仕置きなんだから嫌なことしなきゃダメだよね」

「そんなっ……ぁあっ!?」

クリップからはみ出した乳頭を弾かれ、声を上げる。

「安心して、もうちょっとは僕がしてあげるから」

雪兎の嗜虐的な微笑みは俺にゾクゾクとした快感を与え、下腹を疼かせ、勝手に口角を上げさせた。
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