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19 僥倖
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おヒゲのおじさん衝撃の正体が、なんと王弟殿下だった!
名をローラント・ガイスラー・ベレム・オスカー・ヴィヒトリ・ツェーザルロと言うらしい。
もとい、言われるらしい。
「ネオとか言ったな。そなた、俺のものにならないか?」
貞操の危機かと思うほど熱っぽい眼差しでガッツリ手を握られた俺氏!
まさかの体ごとよこせの意味!?
俺の性的嗜好はノーマルなので、思わず周囲に視線を彷徨わせると顔色を悪くしたレベッカ嬢が視界に入った。
「だ、誰かの専属にはならないで欲しいと他の方にも頼まれてますのでそれは無理です」
「ああ……それもそうか、いや、それなら仕方ないな」
王弟殿下も青ざめたレベッカ嬢の姿を見て察してくれたようだ。
わりとあっさりひいてくれて助かった!
良心のあるタイプの権力者なんだな!
「譲歩していただき、感謝します」
「では、好きな額を書くといい」
まだ小切手問題があった。
とはいえ、相場も分からない。
俺が考えあぐねていると、
「金以外が欲しければそれでもいいぞ」
と、王弟殿下が言ってくださった。
!!
平民の身分のままでは実家の奴らに俺達の生存がバレた時に好き放題されかねない。
いっそ爵位でも要求してみるか?
その方が自分だけでなくユージーンのこともチャント守れるかも。
だいたいクソみたいな実家の奴らを気にしてなんでとくに大罪おかした訳でもないこちらがコソコソしなきゃならんのだ。
魔力吸収のおかげで高位貴族数人に恩を売れたのだし、ここはちっと勇気を出してみるか?
こちとら人間だ、それ相応の欲はある。
「ええと、例えばこちらのツェーザルロ国はある程度お金を稼げば爵位が買えたりしますか?」
「爵位か! 子爵以下なら俺の権限でやれるぞ。子爵位と土地をやろうか?」
叙爵!! しかも土地付き!?
「と、土地まで!? でも子爵とか本当にいいのですか?」
せいぜい一代限りの名誉貴族とかではないのですか?
準男爵、騎士爵とかさ。
「いや、子爵クラスなら土地もやるさ。私は今は辺境伯をやってるが、私の領地はかなり広いし、村五つ分くらい分けてやろう、後で統治の才覚があると証明されたなら更に拡大してもいい」
村五つ!
それは惹かれる!
土地があればもしかして竹林も作れるんじゃね!?
竹製品てだいぶ便利だし、寒い地域でないなら家も作れるだろうし。
それに土地に人がいるなら畑もあるだろうし、米を見つけたら村人に育てて貰えるはず。
今の家は借家でいずれ出ていく必要あるし、せっかく掃除までしたけれど。
「ちょっと友達に相談してきていいですか?」
「構わないぞ」
俺はユージーンと別室に行った。
リビングのテーブルの上にはユージーンの用意した飲み物もあるから少しなら大丈夫だろう。
「平民の身分よりかは貴族になった方が身を守りやすい気はするんだが、どう思う? 領地ももらうと引っ越しもいると思う」
「元は貴族だったし、いいんじゃないかな?」
「そ、そうか」
「わざわざ貴族出身なのを隠すのも面倒だろうし、君が重い犯罪を犯したわけじゃないし」
「じゃあ、せっかくだし、爵位もらっちゃおうかなぁ」
爵位とか本来お裾分けのお野菜もらおうみたいな気軽さでもらうものじゃないけどな。
別室からリビングに戻った俺達を見て、王弟殿下が口を開いた。
「決まったか?」
「はい、謹んで子爵位と村五個分の領地を授かります」
「おお、そうか! となれば住まいも我が城から近くなるな!」
「辺境伯領を割譲していただくならそうなりますね」
「あの、ネオ様のお住いの近くに転移ゲートの使える神殿はありますかでしょうか?」
レベッカ嬢が上目遣いで王弟殿下に問う。
「なんなら建設させよう」
「まあ、わたくし共もそれは助かりますわ!」
「王弟殿下に多大なる感謝を。借家の契約が切れる頃には移動できるように準備しますね」
「うむ、子爵が住んでもおかしくない住まいもこちらで用意する」
えっ!? マジで!?
「有りがたき幸せ」
マジで、ありがてえ!! 至れり尽くせり!
「それと授爵の儀式と護衛騎士の選定はやるから私の辺境伯領の城には一度来てもらうことになる」
「なるほど、わかりました。あ、騎士と言えば……」
ユージーンは騎士になりたいとかないのかな?
本人も騎士爵とか持ってた方がよくないか?
いや、でも普通の従者より責任が重いかな。
「どうかしたか?」
「いえ、なんでも」
「授爵の式典にはわたくしもお祝いに駆けつけますわ!」
「ありがとうございます、レベッカ様」
そんな訳で爵位をいただけるし、小切手はとりあえずお返しした。
あの岬の灯台側から離れるのはちと残念だが、移動する前に海の幸を満喫したいな。
そうだ、そういやロブスターも買ったんだ。
それとレベッカ嬢のおかげでカレーの調味料が迅速に届いたし、米はないけどナンに似た薄焼きのパンがあるからなんとかなる。
名をローラント・ガイスラー・ベレム・オスカー・ヴィヒトリ・ツェーザルロと言うらしい。
もとい、言われるらしい。
「ネオとか言ったな。そなた、俺のものにならないか?」
貞操の危機かと思うほど熱っぽい眼差しでガッツリ手を握られた俺氏!
まさかの体ごとよこせの意味!?
俺の性的嗜好はノーマルなので、思わず周囲に視線を彷徨わせると顔色を悪くしたレベッカ嬢が視界に入った。
「だ、誰かの専属にはならないで欲しいと他の方にも頼まれてますのでそれは無理です」
「ああ……それもそうか、いや、それなら仕方ないな」
王弟殿下も青ざめたレベッカ嬢の姿を見て察してくれたようだ。
わりとあっさりひいてくれて助かった!
良心のあるタイプの権力者なんだな!
「譲歩していただき、感謝します」
「では、好きな額を書くといい」
まだ小切手問題があった。
とはいえ、相場も分からない。
俺が考えあぐねていると、
「金以外が欲しければそれでもいいぞ」
と、王弟殿下が言ってくださった。
!!
平民の身分のままでは実家の奴らに俺達の生存がバレた時に好き放題されかねない。
いっそ爵位でも要求してみるか?
その方が自分だけでなくユージーンのこともチャント守れるかも。
だいたいクソみたいな実家の奴らを気にしてなんでとくに大罪おかした訳でもないこちらがコソコソしなきゃならんのだ。
魔力吸収のおかげで高位貴族数人に恩を売れたのだし、ここはちっと勇気を出してみるか?
こちとら人間だ、それ相応の欲はある。
「ええと、例えばこちらのツェーザルロ国はある程度お金を稼げば爵位が買えたりしますか?」
「爵位か! 子爵以下なら俺の権限でやれるぞ。子爵位と土地をやろうか?」
叙爵!! しかも土地付き!?
「と、土地まで!? でも子爵とか本当にいいのですか?」
せいぜい一代限りの名誉貴族とかではないのですか?
準男爵、騎士爵とかさ。
「いや、子爵クラスなら土地もやるさ。私は今は辺境伯をやってるが、私の領地はかなり広いし、村五つ分くらい分けてやろう、後で統治の才覚があると証明されたなら更に拡大してもいい」
村五つ!
それは惹かれる!
土地があればもしかして竹林も作れるんじゃね!?
竹製品てだいぶ便利だし、寒い地域でないなら家も作れるだろうし。
それに土地に人がいるなら畑もあるだろうし、米を見つけたら村人に育てて貰えるはず。
今の家は借家でいずれ出ていく必要あるし、せっかく掃除までしたけれど。
「ちょっと友達に相談してきていいですか?」
「構わないぞ」
俺はユージーンと別室に行った。
リビングのテーブルの上にはユージーンの用意した飲み物もあるから少しなら大丈夫だろう。
「平民の身分よりかは貴族になった方が身を守りやすい気はするんだが、どう思う? 領地ももらうと引っ越しもいると思う」
「元は貴族だったし、いいんじゃないかな?」
「そ、そうか」
「わざわざ貴族出身なのを隠すのも面倒だろうし、君が重い犯罪を犯したわけじゃないし」
「じゃあ、せっかくだし、爵位もらっちゃおうかなぁ」
爵位とか本来お裾分けのお野菜もらおうみたいな気軽さでもらうものじゃないけどな。
別室からリビングに戻った俺達を見て、王弟殿下が口を開いた。
「決まったか?」
「はい、謹んで子爵位と村五個分の領地を授かります」
「おお、そうか! となれば住まいも我が城から近くなるな!」
「辺境伯領を割譲していただくならそうなりますね」
「あの、ネオ様のお住いの近くに転移ゲートの使える神殿はありますかでしょうか?」
レベッカ嬢が上目遣いで王弟殿下に問う。
「なんなら建設させよう」
「まあ、わたくし共もそれは助かりますわ!」
「王弟殿下に多大なる感謝を。借家の契約が切れる頃には移動できるように準備しますね」
「うむ、子爵が住んでもおかしくない住まいもこちらで用意する」
えっ!? マジで!?
「有りがたき幸せ」
マジで、ありがてえ!! 至れり尽くせり!
「それと授爵の儀式と護衛騎士の選定はやるから私の辺境伯領の城には一度来てもらうことになる」
「なるほど、わかりました。あ、騎士と言えば……」
ユージーンは騎士になりたいとかないのかな?
本人も騎士爵とか持ってた方がよくないか?
いや、でも普通の従者より責任が重いかな。
「どうかしたか?」
「いえ、なんでも」
「授爵の式典にはわたくしもお祝いに駆けつけますわ!」
「ありがとうございます、レベッカ様」
そんな訳で爵位をいただけるし、小切手はとりあえずお返しした。
あの岬の灯台側から離れるのはちと残念だが、移動する前に海の幸を満喫したいな。
そうだ、そういやロブスターも買ったんだ。
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