裕也の冒険 ～～不思議な旅～～

第２章。「魔族の誤解」

７、魔族の誤解⑫－闇に潜む味方－

－－魔族の誤解⑫闇に潜む味方－－

裕也たちは、周りを獣に囲まれていた。
獣は毛皮を被り大炎を持ち二本足で立っている。
（人？）裕也は思った。
（何？ごくろうって？どう言う意味？）
エジェは、先の言葉の意味を考えていた。
獣は裕也を「ガシッ」と捕まえた。
裕也「エジェ。メンディア。飛べ」
裕也は必死で獣たちを抑えた。
２人は空に飛び上がった。
４つの出口が見える。
獣は中央に集まって裕也を押さえていた。
彼らは、目的は達したかのようで追って来る気配はない。
（こっち。こっち）
「心の声？」エジェは心の声を感じた。
一つの出口に魔物の少女が立って手招きしている。
（信じてみる。メンディア。私と同じ感じがする）
エジェはメンディアの手を取りその出口に向かって飛んだ。
それを見て少女は奥に走り出した。
（こっちよ。こっちよ）
２人は出口を出て走りながら少女の後ろに降り立った。
少女は、口を開いた。
「こっち。エジェね。私はあなたを見張ってたの。
　理由は、分かっているから大丈夫です」
少女はエジェと同じ鱗うろこの体をしていた。
（理由？何の理由？
　あなたは、私を知ってるのね）エジェは、確認した。
（安全なの？罠？エジェ？あなたは裕也を罠にはめたの？）
メンディアは、エジェに尋たずねた。
エジェは、答えない。エジェにも分からないのである。
いくつもの小広場があり、いくつもの出口があり、階段がり、洞窟がある。
３人は駆け抜けた。奥へ奥へ。
広い畑に出た。
（こんなところに畑がある。そこを青い光が照らしている。）
メンディアは、不思議そうに眺めた。
「もう少し進んで、ここを抜ければ私たちは安全です」
少女は言った。

畑には獣人がいたが私たちに無関心である。

そして、小広場、出口、階段、洞窟。
その洞窟の一つに飛び込んだ。
扉が「ガチャ」っと閉まる。
「無事でよかった。
　会えて嬉しい」
女性の声がした。

エジェを待っている者は、誰か？
この土地は、エジェに何を与えるのか？