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第15話 イベントのお知らせ
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パーティーが解散された。
「レアはログアウトするみたいだし、この後どうしよう。」
トウカは次にする事を悩み、適当に歩き出す。
フラフラと歩いていると立派な建物が見えてくる。
何かに引かれるかの様にトウカはそこに向かって歩いていく。
思ったよりも距離があったのか近づくにつれて、どんどん大きくなってくる。
その建物は始まりの街の神殿ほどでは無かったが立派な神殿らしい。
建物の外に見覚えのある服装のシスターや騎士が居たため、神殿だと想像がついた。
神殿の前には門があり、厳重に守られているようだ。
しかし、トウカが近づくとその扉は自動的に開く。
どうやらトウカを見かけた中の人が急いで開けたらしい。
その人達は皆トウカが近づくと膝まづいて頭を垂れる。
「なにあれ!!なんかのイベントかな!?」
「なんか凄い住人かな!どうしたら近づけるんだろ?」
「えっ!でもあれってプレイヤーじゃない!?」
「えっ!まじ!?」
「誰あれ!お前ら何か知ってる?」
その光景を見ていたプレイヤーが何事かとガヤガヤ騒いでいる。
トウカは外の人とは何も話さず堂々と中へと入っていく。
そして扉が閉じられる。
「はぁ、ビックリした。みんな騒ぐんだもん。怖かった・・・」
どうやら堂々としていたのではなく、緊張して身体が強ばっていただけらしい。
トウカが少し息を落ち着かせて居ると神殿の中から如何にもお偉いさんと言った風貌のおじさんが駆け足で出てくる。
そのままトウカの前へと膝まづいて話を始める。
「ようこそ、いらっしゃいました。御使い様」
「私、この神殿の管理をさせて頂いおります、司教枢機卿のゲオルグ・フォン・サストレと申します。」
「あっ、うん。そんなに畏まらなくても大丈夫だから。ね?」
「いえ、御使い様に対してそのような事は出来ません。」
トウカは最初の神殿での出来事を思い出して、少しでも気楽に話が出来るように話しかけるが無駄らしい。
「それでは、早速ですが御使い様のお部屋へとご案内致します。」
「はい、お願いします。」
そうしてトウカはゲオルグへと連れられ用意されている自分の部屋へと向かう。
やはり、ここの神殿も相当な広さがあるらしく、話しをしつつ歩き回る。
「あれ?そういえばサストレって名前どっかで聞いたことあるような・・・」
「はい。それでしたら恐らく兄のミゲル・フォン・サストレの事かと。」
「あぁ!だから何か聞いたことある名前だったし、ゲオルグさんと会った時見た事ある気がしたんだね!」
「そう思われます。それと御使い様。私の事はゲオルグと呼び捨てでお願い致します。」
「申し訳ございません。これは御使い様との力関係を示すのも大事な事なのです。」
「うん。でももうちょっと気楽にね?」
「かしこましました。」
こりゃ全然わかってないなぁ
そんな風に思いつつ、歩いていると見覚えのある扉へとたどり着く。
「お待たせしました。こちらが御使い様のお部屋になります。」
ゲオルグがそう言うと扉の左右に居た騎士が扉を開ける。
中を見ると、始まりの街にある自分の部屋と全く同じ作りになっていた。
ワープポイントもある。
「おぉ!凄い!全く同じだ!」
「はい。これからも他の街へと行くかと思いますが、全ての国にある街、村に同じ部屋を用意してあります。」
「そして、ワープポイントも用意してあります。」
「ワープポイントについては仕様のため、申し訳ございませんが、1度触れた物にしかワープは出来ません。」
「おぉー!ありがとう!!じゃあいつでも前にいた街に戻る事が出来るんだね!?」
「はい。あと、お部屋について何か不満が御座いましたらすぐに近くの物にお申し付け下さい。その日のうちに対処させて頂きます。」
「わかった!ありがとう!!」
「それでは失礼致します。」
ゲオルグはそう言って一礼をして部屋から出て行く。
トウカはとりあえずベットに横になる。
「ふぅー。今日はまだそんなにやってないけど、なんか疲れたなぁ。」
「やっぱりあのボス戦かな?あの時は切られて死んじゃうって思ったし、怖かったなぁ。」
「まぁでもこっからは自由に移動できるみたいだし、色んな所に行って冒険したり絶景見たりしたいね!」
独り言を言いつつベッドでごろごろする。
とりあえず1回休憩としてログアウトしようかな。
そう考えてトウカはベッドの上でシステム画面を操作しログアウトする。
「ふぅ・・・」
「いやー、今日も楽しかった!明日は学校休みだしまた後でやろうかな!」
冬華は夜ご飯を食べてからお風呂に入る。
その後紗希にメールを送る。
紗希!今日もありがとう!
楽しかったよ!
私は明日休みだからこの後またゲームやるんだけど、紗希はどうするの?
そうメールを送り、返事が返ってくるまで音楽を聞きながら待つ。
5分ほどしたら紗希から返信が帰ってきた。
んー、一応やるけど。
明日は休みだから今日は1人でレベル上げしようと思ってるよ。
紗希は1人でやりたいらしい。
トウカは少し残念に思うも、街を見て回りたいという気持ちもあったため、丁度いいとポジティブに考える。
そうして了解とそれぞれ1人で頑張ろうという旨の返信をする。
「さーてと。今日やる事は全て終わったし寝ないでゲーム!は厳しいから程々にやろー!っと。」
そう1人で騒いでゲームをする準備をする。
ベッドに横になりヘッドギアを装着する。
「うんうん。準備終わったし始めますかっ!」
そしてキーワードを発言する。
『Dive In』
その瞬間、視界が光に包まれて気がついたらゲームの世界の自分の部屋にいた。
「よし来た!この後はどうしようかなぁ。」
「紗希には街を見て回るって言ったけど、やっぱり私もレベル上げにしようかな。」
「あのボス戦もかなり危なかったし、もう少しレベル高かったらもっと楽に勝てたよね・・・」
そうして考えていると突然ピロンっと通知が来た。
なんだろと思って見てみると、運営からメールが届いていた。
なんか変な事でもしたかな?そう思って確認してみる。
「なになに、第1回イベントのお知らせ?」
「おぉ!ついにイベントが来るのか!!」
色々細々と書かれているが大雑把に説明するとこうだ。
まず、このイベントが発生した理由について、ある一定人数が城塞都市ツヴァイへと移動するのがトリガーとなっており、自動で発生する物らしい。
イベント内容は、1週間のサバイバルとなっている。
1週間と言っても独自の思考加速システムによって思考加速を人間の脳に支障をきたさない倍率にしてあり、その日のうちに1週間が経ってしまうのだ。
分かりやすく言うと6時間で1週間分ゲームを楽しめるということだ。
イベントの日はとても急であるが日曜日となっている。明後日行われるのだ。
そして、ただサバイバルを行うのではなく、そのフィールドには特殊なアイテム、素材、装備等色々なものが隠されており、その性能はピンからキリまで。
最序盤で手に入るものや、幾つも先のフィールドで手に入るもの。装備については世界で1つだけのユニーク装備さえ隠されているらしい。
しかし、そう簡単には手に入らず、中にはボスクラスのモンスターに守られている物もある。
そしてイベントフィールドは独自の生態系となっていて、ゴブリンやスライムしか出てこないような場所に突然ドラゴンの様な最上級のモンスターが現れることもある。
運が悪ければイベントフィールドに飛ばされた直後に殺される事もあるらしい。
そして、1度死んだら10秒ほどで通常のフィールドに戻されるそうだ。
死ねば即座に終了。イベント最後まで生き残る事はとても難しい設定となっていて、生き残った者には特別ボーナスがあるそうだ。
そして、どんな人ともパーティーを組んで参加ができるらしい。そう、どんな人でもだ。
アイテムの持ち込み等は基本的に何でもあり。
そして、肝心のイベント参加方法は城塞都市ツヴァイのリスポーンポイントである噴水広場にいる事だけ。
そして、イベント開始時刻はお昼の12時ピッタリに開始される。
パーティーさえ組んでいれば、イベントフィールドでのスポーン場所は5M以内にされるらしい。
イベントでの初期スポーン位置は森の中や草原、ダンジョンの中や水中等、完全にランダムとなっており、下手したらスポーン場所がダンジョンのボス部屋となる事もある。
イベントフィールドは1つの島で構成されており、そこに様々なフィールドがある。
イメージとしては某モンスターを狩るワールドのそれぞれのフィールドが合体してエリア毎に分かれている感じだ。
「ふむふむ、つまり好きに冒険して生き残ればいいんだね!私の理想にピッタリ!!」
「色んなフィールドがあるって事は絶景ポイントとかもあるよね!?楽しみだなぁ。」
トウカらあまり理解していないが、イベントの主旨としては最高に当てはまっているのだ。
そして、運が悪ければ最悪な展開となってしまう。逆に運が良ければどうなるのか。
それはまだ誰も分からない。トウカにも神にも運営にも。
「レアはログアウトするみたいだし、この後どうしよう。」
トウカは次にする事を悩み、適当に歩き出す。
フラフラと歩いていると立派な建物が見えてくる。
何かに引かれるかの様にトウカはそこに向かって歩いていく。
思ったよりも距離があったのか近づくにつれて、どんどん大きくなってくる。
その建物は始まりの街の神殿ほどでは無かったが立派な神殿らしい。
建物の外に見覚えのある服装のシスターや騎士が居たため、神殿だと想像がついた。
神殿の前には門があり、厳重に守られているようだ。
しかし、トウカが近づくとその扉は自動的に開く。
どうやらトウカを見かけた中の人が急いで開けたらしい。
その人達は皆トウカが近づくと膝まづいて頭を垂れる。
「なにあれ!!なんかのイベントかな!?」
「なんか凄い住人かな!どうしたら近づけるんだろ?」
「えっ!でもあれってプレイヤーじゃない!?」
「えっ!まじ!?」
「誰あれ!お前ら何か知ってる?」
その光景を見ていたプレイヤーが何事かとガヤガヤ騒いでいる。
トウカは外の人とは何も話さず堂々と中へと入っていく。
そして扉が閉じられる。
「はぁ、ビックリした。みんな騒ぐんだもん。怖かった・・・」
どうやら堂々としていたのではなく、緊張して身体が強ばっていただけらしい。
トウカが少し息を落ち着かせて居ると神殿の中から如何にもお偉いさんと言った風貌のおじさんが駆け足で出てくる。
そのままトウカの前へと膝まづいて話を始める。
「ようこそ、いらっしゃいました。御使い様」
「私、この神殿の管理をさせて頂いおります、司教枢機卿のゲオルグ・フォン・サストレと申します。」
「あっ、うん。そんなに畏まらなくても大丈夫だから。ね?」
「いえ、御使い様に対してそのような事は出来ません。」
トウカは最初の神殿での出来事を思い出して、少しでも気楽に話が出来るように話しかけるが無駄らしい。
「それでは、早速ですが御使い様のお部屋へとご案内致します。」
「はい、お願いします。」
そうしてトウカはゲオルグへと連れられ用意されている自分の部屋へと向かう。
やはり、ここの神殿も相当な広さがあるらしく、話しをしつつ歩き回る。
「あれ?そういえばサストレって名前どっかで聞いたことあるような・・・」
「はい。それでしたら恐らく兄のミゲル・フォン・サストレの事かと。」
「あぁ!だから何か聞いたことある名前だったし、ゲオルグさんと会った時見た事ある気がしたんだね!」
「そう思われます。それと御使い様。私の事はゲオルグと呼び捨てでお願い致します。」
「申し訳ございません。これは御使い様との力関係を示すのも大事な事なのです。」
「うん。でももうちょっと気楽にね?」
「かしこましました。」
こりゃ全然わかってないなぁ
そんな風に思いつつ、歩いていると見覚えのある扉へとたどり着く。
「お待たせしました。こちらが御使い様のお部屋になります。」
ゲオルグがそう言うと扉の左右に居た騎士が扉を開ける。
中を見ると、始まりの街にある自分の部屋と全く同じ作りになっていた。
ワープポイントもある。
「おぉ!凄い!全く同じだ!」
「はい。これからも他の街へと行くかと思いますが、全ての国にある街、村に同じ部屋を用意してあります。」
「そして、ワープポイントも用意してあります。」
「ワープポイントについては仕様のため、申し訳ございませんが、1度触れた物にしかワープは出来ません。」
「おぉー!ありがとう!!じゃあいつでも前にいた街に戻る事が出来るんだね!?」
「はい。あと、お部屋について何か不満が御座いましたらすぐに近くの物にお申し付け下さい。その日のうちに対処させて頂きます。」
「わかった!ありがとう!!」
「それでは失礼致します。」
ゲオルグはそう言って一礼をして部屋から出て行く。
トウカはとりあえずベットに横になる。
「ふぅー。今日はまだそんなにやってないけど、なんか疲れたなぁ。」
「やっぱりあのボス戦かな?あの時は切られて死んじゃうって思ったし、怖かったなぁ。」
「まぁでもこっからは自由に移動できるみたいだし、色んな所に行って冒険したり絶景見たりしたいね!」
独り言を言いつつベッドでごろごろする。
とりあえず1回休憩としてログアウトしようかな。
そう考えてトウカはベッドの上でシステム画面を操作しログアウトする。
「ふぅ・・・」
「いやー、今日も楽しかった!明日は学校休みだしまた後でやろうかな!」
冬華は夜ご飯を食べてからお風呂に入る。
その後紗希にメールを送る。
紗希!今日もありがとう!
楽しかったよ!
私は明日休みだからこの後またゲームやるんだけど、紗希はどうするの?
そうメールを送り、返事が返ってくるまで音楽を聞きながら待つ。
5分ほどしたら紗希から返信が帰ってきた。
んー、一応やるけど。
明日は休みだから今日は1人でレベル上げしようと思ってるよ。
紗希は1人でやりたいらしい。
トウカは少し残念に思うも、街を見て回りたいという気持ちもあったため、丁度いいとポジティブに考える。
そうして了解とそれぞれ1人で頑張ろうという旨の返信をする。
「さーてと。今日やる事は全て終わったし寝ないでゲーム!は厳しいから程々にやろー!っと。」
そう1人で騒いでゲームをする準備をする。
ベッドに横になりヘッドギアを装着する。
「うんうん。準備終わったし始めますかっ!」
そしてキーワードを発言する。
『Dive In』
その瞬間、視界が光に包まれて気がついたらゲームの世界の自分の部屋にいた。
「よし来た!この後はどうしようかなぁ。」
「紗希には街を見て回るって言ったけど、やっぱり私もレベル上げにしようかな。」
「あのボス戦もかなり危なかったし、もう少しレベル高かったらもっと楽に勝てたよね・・・」
そうして考えていると突然ピロンっと通知が来た。
なんだろと思って見てみると、運営からメールが届いていた。
なんか変な事でもしたかな?そう思って確認してみる。
「なになに、第1回イベントのお知らせ?」
「おぉ!ついにイベントが来るのか!!」
色々細々と書かれているが大雑把に説明するとこうだ。
まず、このイベントが発生した理由について、ある一定人数が城塞都市ツヴァイへと移動するのがトリガーとなっており、自動で発生する物らしい。
イベント内容は、1週間のサバイバルとなっている。
1週間と言っても独自の思考加速システムによって思考加速を人間の脳に支障をきたさない倍率にしてあり、その日のうちに1週間が経ってしまうのだ。
分かりやすく言うと6時間で1週間分ゲームを楽しめるということだ。
イベントの日はとても急であるが日曜日となっている。明後日行われるのだ。
そして、ただサバイバルを行うのではなく、そのフィールドには特殊なアイテム、素材、装備等色々なものが隠されており、その性能はピンからキリまで。
最序盤で手に入るものや、幾つも先のフィールドで手に入るもの。装備については世界で1つだけのユニーク装備さえ隠されているらしい。
しかし、そう簡単には手に入らず、中にはボスクラスのモンスターに守られている物もある。
そしてイベントフィールドは独自の生態系となっていて、ゴブリンやスライムしか出てこないような場所に突然ドラゴンの様な最上級のモンスターが現れることもある。
運が悪ければイベントフィールドに飛ばされた直後に殺される事もあるらしい。
そして、1度死んだら10秒ほどで通常のフィールドに戻されるそうだ。
死ねば即座に終了。イベント最後まで生き残る事はとても難しい設定となっていて、生き残った者には特別ボーナスがあるそうだ。
そして、どんな人ともパーティーを組んで参加ができるらしい。そう、どんな人でもだ。
アイテムの持ち込み等は基本的に何でもあり。
そして、肝心のイベント参加方法は城塞都市ツヴァイのリスポーンポイントである噴水広場にいる事だけ。
そして、イベント開始時刻はお昼の12時ピッタリに開始される。
パーティーさえ組んでいれば、イベントフィールドでのスポーン場所は5M以内にされるらしい。
イベントでの初期スポーン位置は森の中や草原、ダンジョンの中や水中等、完全にランダムとなっており、下手したらスポーン場所がダンジョンのボス部屋となる事もある。
イベントフィールドは1つの島で構成されており、そこに様々なフィールドがある。
イメージとしては某モンスターを狩るワールドのそれぞれのフィールドが合体してエリア毎に分かれている感じだ。
「ふむふむ、つまり好きに冒険して生き残ればいいんだね!私の理想にピッタリ!!」
「色んなフィールドがあるって事は絶景ポイントとかもあるよね!?楽しみだなぁ。」
トウカらあまり理解していないが、イベントの主旨としては最高に当てはまっているのだ。
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