20 / 29
第20話 アーサーのサバイバル講座
しおりを挟む
トウカ一行はセーフティエリアを獲得した事もあり、一息つく事が可能となった。
イベント開始からここまでの時間はわずか30分足らずである。
他の一般的なパーティーはまだ、初期地点の周りの安全確認をしたり、何も考えずに動き回っていたりする。
本来、プレイヤーの空腹度システムはこのゲームには存在していなかったが、このイベント中はサバイバルということもあり、空腹度、渇きシステムが実装されている。
空腹、渇きは現実の物に近い感覚があり、空腹、渇きがMAXになった所で死ぬ事は無い。
しかし、その状態を24時間放置すると餓死してしまい、強制リタイアとなってしまう。
また、空腹度、渇き度は視界端に%表示されており、ある一定数下がるとその分ステータスに制限がかかってしまう。
そのため、簡単には無視出来ない事案となっている。この説明は事前に送られてきた詳細にも書いてあった。
「ねぇ!みんな!!これからどうするの?」
「そうだな、当初の予定ではまずは付近の確認と安全確保、拠点作成だったが、安全確保は完了した。」
「では次に行う事は少しズレたが、ジークとランスロットには洞窟の付近の確認を行ってもらう。軽くでいい。10分、20分ぐらいで戻ってきてくれ。その後には食料の確保も頼む」
「おう!任せとけ!」
「了解だよぉ。」
そう言ってジークといつの間にか復活していたランスロットがワープポータルに乗って外に出て行った。
「次にジャンヌ。君はここで過ごしやすい拠点を頼む。わずかとは言え滞在するのだ。少しでも良い環境に頼む。幸い、ここには水がある。それも活用したい。」
「わかったわ。」
ジャンヌは魔法を使ってテキパキと拠点を作っていく。
「それではトウカ様。今後の予定を考えましょうか。」
「うん!でもアーサーはさっきから指示とか凄いし、このままリーダーになって決めてもいいんだよ?」
「いえ、トウカ様もいずれ、こうして指揮を取るようになるのです。その為にも見て学び、一緒に考えましょう。」
「えっ、私も?」
「はい。今はまだ何も無いですがいずれ御使い様としての責務が発生します。その時の為にも私から少しでも盗んで下さい。」
「ほんとに?それはもう確定なの?」
「ほぼ確実に起きます。」
「そっかぁ…。」
トウカはいずれ起きるだろうその時の事を考えて憂鬱となる。自分自身が好き勝手行動するのは大好きなのだが、他の人をまとめるのは大の苦手なのである。
「それではまず、トウカ様はこの後に私達が何をすべきだと思いますか?」
「えっ…何をって…。安全確保・・・?」
「それも本来は大事ですが、今回は既に完了しています。」
「えー、じゃあなんだろ…。」
トウカは本能で動くタイプであり、考えるのも嫌いで頭を抱えてしまう。
「うーーーん、んんんーーー…。」
ボンっそんな音がトウカの頭から聞こえた気がする。
「もうむり…。なんか食べたい・・・」
普段使わない頭を使ってお腹が減った気がする。
「トウカ様。それが正解です。」
「ふぇ?」
「食料と水の確保です。我々人間は食料と水が無ければ生きられません。」
「まず、サバイバルを行う際に優先順位があります。」
「1.安全確保。2.水源確保。3.火の確保。4.食料確保。」
「これらの4つの順番で最優先で確保します。今回は幸いな事に安全と水の確保が容易に出来ました。水と火については魔法でも可能ですが、魔法使いがいない場合や、魔法使いがいてもレベルが低く、MPの少ない人だったら、水源の確保が必要になります。」
「ほぇーー」
トウカは話を聞いているようで全部右から左へと流れている。アーサーはそれに気づかずに話し続ける。
「食料の確保も水の確保と同じくらい大事でですが、人間は水だけでも当分の間は生きていけます。しかし、それだけでは辛いので、食料確保もかなり大事です。」
「拠点については野宿だとやはり精神的苦痛もあるので、サバイバルを長く行うには拠点はある方がいいです。そして、我々はそれぞれの分野に長けた者の集まり。ジークとランスロットはサバイバルが得意。ジャンヌは魔法による拠点作成、水、火の確保。そして私は指揮を執る。」
「我々は高レベルでもあるのでそう簡単に殺られる事も無いので、あまり心配する必要は無いのですけどね。」
「わかった!」
トウカは本当は分かっていないけど、そうやって元気良く返事をするのだった。
「とりあえず今は皆のやる事が終わり戻ってくるのを待つことにしよう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
およそ30分後
ジャンヌの拠点造りが終了し、ジークとランスロットも戻ってきた。
先に終わったのはジャンヌだった。
先にとは言ったが、とても早く終わっている。
「トウカ、アーサー。拠点出来たけど、どう?」
トウカは近くで話していた事もあって、拠点作成の経過を見ていた。
その様子はとても凄かった。
ある程度凸凹していた土地があっという間に平坦な土地になり、土台、骨組みが一瞬で造られて、現実なら2~3日かかる工程がわずか数十秒で出来たのだ。
その後の工程も素早く、家の形になるまで5分に満たなかった。
見た目としてはレンガ造りの一戸建てといった感じだ。
何に時間がかかったのか、と言ったら内装らしい。
「あぁ、いつも通り見事な手際だ。見知らぬ土地で安全に生活できる場所があるなんて、そうは無いだろう。」
「わぁ~すごい・・・魔法ってこんなことも出来るんだ…。」
「そうよ。トウカ。ここは狭いからこれだけど、もっと広い土地だったらお城だって作れるんだから!」
ジャンヌはドヤ顔をしながら私は凄いんだぞっ!っというアピールをしている。
ジャンヌは顔が整っているため、ドヤ顔をしてもウザイとか思わなく、寧ろそれが美しさを引き出している。
「ちなみに、外見だけじゃなくて、ちゃんと中も作ってあるのよ。」
ジャンヌは家の方へ行き扉を開ける。
トウカとアーサーもそれに続いていく。
「わぁ!すっごい!」
洞窟の中の家とは思えないぐらいしっかりしていた。それこそ、リアルのトウカの部屋よりも綺麗である。
どこから持ってきたのか、テーブルに人数分のソファ。さらに、サイズは小さいが人数分のベッドまである。部屋は男女の2つに区切られており、プライベートも守られるようになっていた。
「どう?良いでしょう。」
「あぁ、よく出来てる。ジャンヌ、感謝する。」
「うん!すっごいよ!!ベッドもふかふか!」
(家のより良い物かも・・・)
トウカは子供のようにはしゃいでベッドで跳ねている。
そうこうしていると、家の外が騒がしくなる。ガハハハハハと豪快な笑い声が近づいてくる。ジークとランスロットが帰ってきたのだ。
家の扉がドカンと激しく開けられる。
「おぅ!帰ったぞ!!」
「・・・・・・戻ったよぉ…。」
いつも通り元気なジークと疲れた顔のランスロットだ。
「コラ!ジーク!!扉は優しく開けなさいっていつも言ってるでしょ!!!壊れたらどうするの!!」
「ガハハハハハ!すまんすまん!次から気をつける!ガハハハハハ!」
ものすごい剣幕で怒るジャンヌと何も気にしていないジークだ。
そんな2人のやり取りを他所にアーサーとランスロットが話を始める。
「それではランスロット。付近はどうだった?」
「ゴブリンの巣があったぐらいで、平和だったよぉ。師匠に振り回されて大変だったけど…。」
「あっ、あとそのゴブリンの巣にこれがあったよぉ。」
「トウカちゃんが必要なんでしょ?僕は興味無いからねぇ。はい。」
そう言ってトウカに渡されたのは碧玉のオーブ1つであった。
「あっ、ありがとう!」
「ここにあったのは5つ。ゴブリンの巣は1つ。一緒にいたパーティーメンバーの人数じゃないのか?ふむ…。」
アーサーは碧玉のオーブの個数に疑問を思ったらしく1人で考え込んでいる。
(そんなに気にする事かな?)
(トウカちゃんはかわいいなぁ)
そんな事はどうでもいいと脳天気なトウカとそれを見つめるランスロットであった。
_______________________
碧玉のオーブ 現在6個
イベント開始からここまでの時間はわずか30分足らずである。
他の一般的なパーティーはまだ、初期地点の周りの安全確認をしたり、何も考えずに動き回っていたりする。
本来、プレイヤーの空腹度システムはこのゲームには存在していなかったが、このイベント中はサバイバルということもあり、空腹度、渇きシステムが実装されている。
空腹、渇きは現実の物に近い感覚があり、空腹、渇きがMAXになった所で死ぬ事は無い。
しかし、その状態を24時間放置すると餓死してしまい、強制リタイアとなってしまう。
また、空腹度、渇き度は視界端に%表示されており、ある一定数下がるとその分ステータスに制限がかかってしまう。
そのため、簡単には無視出来ない事案となっている。この説明は事前に送られてきた詳細にも書いてあった。
「ねぇ!みんな!!これからどうするの?」
「そうだな、当初の予定ではまずは付近の確認と安全確保、拠点作成だったが、安全確保は完了した。」
「では次に行う事は少しズレたが、ジークとランスロットには洞窟の付近の確認を行ってもらう。軽くでいい。10分、20分ぐらいで戻ってきてくれ。その後には食料の確保も頼む」
「おう!任せとけ!」
「了解だよぉ。」
そう言ってジークといつの間にか復活していたランスロットがワープポータルに乗って外に出て行った。
「次にジャンヌ。君はここで過ごしやすい拠点を頼む。わずかとは言え滞在するのだ。少しでも良い環境に頼む。幸い、ここには水がある。それも活用したい。」
「わかったわ。」
ジャンヌは魔法を使ってテキパキと拠点を作っていく。
「それではトウカ様。今後の予定を考えましょうか。」
「うん!でもアーサーはさっきから指示とか凄いし、このままリーダーになって決めてもいいんだよ?」
「いえ、トウカ様もいずれ、こうして指揮を取るようになるのです。その為にも見て学び、一緒に考えましょう。」
「えっ、私も?」
「はい。今はまだ何も無いですがいずれ御使い様としての責務が発生します。その時の為にも私から少しでも盗んで下さい。」
「ほんとに?それはもう確定なの?」
「ほぼ確実に起きます。」
「そっかぁ…。」
トウカはいずれ起きるだろうその時の事を考えて憂鬱となる。自分自身が好き勝手行動するのは大好きなのだが、他の人をまとめるのは大の苦手なのである。
「それではまず、トウカ様はこの後に私達が何をすべきだと思いますか?」
「えっ…何をって…。安全確保・・・?」
「それも本来は大事ですが、今回は既に完了しています。」
「えー、じゃあなんだろ…。」
トウカは本能で動くタイプであり、考えるのも嫌いで頭を抱えてしまう。
「うーーーん、んんんーーー…。」
ボンっそんな音がトウカの頭から聞こえた気がする。
「もうむり…。なんか食べたい・・・」
普段使わない頭を使ってお腹が減った気がする。
「トウカ様。それが正解です。」
「ふぇ?」
「食料と水の確保です。我々人間は食料と水が無ければ生きられません。」
「まず、サバイバルを行う際に優先順位があります。」
「1.安全確保。2.水源確保。3.火の確保。4.食料確保。」
「これらの4つの順番で最優先で確保します。今回は幸いな事に安全と水の確保が容易に出来ました。水と火については魔法でも可能ですが、魔法使いがいない場合や、魔法使いがいてもレベルが低く、MPの少ない人だったら、水源の確保が必要になります。」
「ほぇーー」
トウカは話を聞いているようで全部右から左へと流れている。アーサーはそれに気づかずに話し続ける。
「食料の確保も水の確保と同じくらい大事でですが、人間は水だけでも当分の間は生きていけます。しかし、それだけでは辛いので、食料確保もかなり大事です。」
「拠点については野宿だとやはり精神的苦痛もあるので、サバイバルを長く行うには拠点はある方がいいです。そして、我々はそれぞれの分野に長けた者の集まり。ジークとランスロットはサバイバルが得意。ジャンヌは魔法による拠点作成、水、火の確保。そして私は指揮を執る。」
「我々は高レベルでもあるのでそう簡単に殺られる事も無いので、あまり心配する必要は無いのですけどね。」
「わかった!」
トウカは本当は分かっていないけど、そうやって元気良く返事をするのだった。
「とりあえず今は皆のやる事が終わり戻ってくるのを待つことにしよう。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
およそ30分後
ジャンヌの拠点造りが終了し、ジークとランスロットも戻ってきた。
先に終わったのはジャンヌだった。
先にとは言ったが、とても早く終わっている。
「トウカ、アーサー。拠点出来たけど、どう?」
トウカは近くで話していた事もあって、拠点作成の経過を見ていた。
その様子はとても凄かった。
ある程度凸凹していた土地があっという間に平坦な土地になり、土台、骨組みが一瞬で造られて、現実なら2~3日かかる工程がわずか数十秒で出来たのだ。
その後の工程も素早く、家の形になるまで5分に満たなかった。
見た目としてはレンガ造りの一戸建てといった感じだ。
何に時間がかかったのか、と言ったら内装らしい。
「あぁ、いつも通り見事な手際だ。見知らぬ土地で安全に生活できる場所があるなんて、そうは無いだろう。」
「わぁ~すごい・・・魔法ってこんなことも出来るんだ…。」
「そうよ。トウカ。ここは狭いからこれだけど、もっと広い土地だったらお城だって作れるんだから!」
ジャンヌはドヤ顔をしながら私は凄いんだぞっ!っというアピールをしている。
ジャンヌは顔が整っているため、ドヤ顔をしてもウザイとか思わなく、寧ろそれが美しさを引き出している。
「ちなみに、外見だけじゃなくて、ちゃんと中も作ってあるのよ。」
ジャンヌは家の方へ行き扉を開ける。
トウカとアーサーもそれに続いていく。
「わぁ!すっごい!」
洞窟の中の家とは思えないぐらいしっかりしていた。それこそ、リアルのトウカの部屋よりも綺麗である。
どこから持ってきたのか、テーブルに人数分のソファ。さらに、サイズは小さいが人数分のベッドまである。部屋は男女の2つに区切られており、プライベートも守られるようになっていた。
「どう?良いでしょう。」
「あぁ、よく出来てる。ジャンヌ、感謝する。」
「うん!すっごいよ!!ベッドもふかふか!」
(家のより良い物かも・・・)
トウカは子供のようにはしゃいでベッドで跳ねている。
そうこうしていると、家の外が騒がしくなる。ガハハハハハと豪快な笑い声が近づいてくる。ジークとランスロットが帰ってきたのだ。
家の扉がドカンと激しく開けられる。
「おぅ!帰ったぞ!!」
「・・・・・・戻ったよぉ…。」
いつも通り元気なジークと疲れた顔のランスロットだ。
「コラ!ジーク!!扉は優しく開けなさいっていつも言ってるでしょ!!!壊れたらどうするの!!」
「ガハハハハハ!すまんすまん!次から気をつける!ガハハハハハ!」
ものすごい剣幕で怒るジャンヌと何も気にしていないジークだ。
そんな2人のやり取りを他所にアーサーとランスロットが話を始める。
「それではランスロット。付近はどうだった?」
「ゴブリンの巣があったぐらいで、平和だったよぉ。師匠に振り回されて大変だったけど…。」
「あっ、あとそのゴブリンの巣にこれがあったよぉ。」
「トウカちゃんが必要なんでしょ?僕は興味無いからねぇ。はい。」
そう言ってトウカに渡されたのは碧玉のオーブ1つであった。
「あっ、ありがとう!」
「ここにあったのは5つ。ゴブリンの巣は1つ。一緒にいたパーティーメンバーの人数じゃないのか?ふむ…。」
アーサーは碧玉のオーブの個数に疑問を思ったらしく1人で考え込んでいる。
(そんなに気にする事かな?)
(トウカちゃんはかわいいなぁ)
そんな事はどうでもいいと脳天気なトウカとそれを見つめるランスロットであった。
_______________________
碧玉のオーブ 現在6個
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
癒し目的で始めたVRMMO、なぜか最強になっていた。
branche_noir
SF
<カクヨムSFジャンル週間1位>
<カクヨム週間総合ランキング最高3位>
<小説家になろうVRゲーム日間・週間1位>
現実に疲れたサラリーマン・ユウが始めたのは、超自由度の高いVRMMO《Everdawn Online》。
目的は“癒し”ただそれだけ。焚き火をし、魚を焼き、草の上で昼寝する。
モンスター討伐? レベル上げ? 知らん。俺はキャンプがしたいんだ。
ところが偶然懐いた“仔竜ルゥ”との出会いが、運命を変える。
テイムスキルなし、戦闘ログ0。それでもルゥは俺から離れない。
そして気づけば、森で焚き火してただけの俺が――
「魔物の軍勢を率いた魔王」と呼ばれていた……!?
癒し系VRMMO生活、誤認されながら進行中!
本人その気なし、でも周囲は大騒ぎ!
▶モフモフと焚き火と、ちょっとの冒険。
▶のんびり系異色VRMMOファンタジー、ここに開幕!
カクヨムで先行配信してます!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
家族と魔法と異世界ライフ!〜お父さん、転生したら無職だったよ〜
三瀬夕
ファンタジー
「俺は加藤陽介、36歳。普通のサラリーマンだ。日本のある町で、家族5人、慎ましく暮らしている。どこにでいる一般家庭…のはずだったんだけど……ある朝、玄関を開けたら、そこは異世界だった。一体、何が起きたんだ?転生?転移?てか、タイトル何これ?誰が考えたの?」
「えー、可愛いし、いいじゃん!ぴったりじゃない?私は楽しいし」
「あなたはね、魔導師だもん。異世界満喫できるじゃん。俺の職業が何か言える?」
「………無職」
「サブタイトルで傷、えぐらないでよ」
「だって、哀愁すごかったから。それに、私のことだけだと、寂しいし…」
「あれ?理沙が考えてくれたの?」
「そうだよ、一生懸命考えました」
「ありがとな……気持ちは嬉しいんだけど、タイトルで俺のキャリア終わっちゃってる気がするんだよな」
「陽介の分まで、私が頑張るね」
「いや、絶対、“職業”を手に入れてみせる」
突然、異世界に放り込まれた加藤家。
これから先、一体、何が待ち受けているのか。
無職になっちゃったお父さんとその家族が織りなす、異世界コメディー?
愛する妻、まだ幼い子どもたち…みんなの笑顔を守れるのは俺しかいない。
──家族は俺が、守る!
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる