婚約破棄をされてしまったので国を守る契約も当然破棄ですよね?

貴族が絶対の国、メロロ王国。ミラナリアは国防のために国一体に結界を張る仕事を行っており、日夜メロロ王国を魔物の被害から守っていた。

いや、正確には無理やりさせられていたのだ。もともと平民であった彼女の能力に目をつけたメロロ国王が無理やり彼女にこの仕事を任せていたのだ。貴族が絶対であったこの国で彼女が誘いを断る選択肢はなかった。そんな中、国王は考えついてしまったのだ。自身の息子と彼女の間に生まれた子供であれば同じ能力を引き継ぐのではないかと。

そこからは国王命令で王子の婚約者となったミラナリアであったが当然のこと平民の彼女を良く思う王子ではない。彼女は婚約者であるにも関わらず、いないものとして扱われたりと散々なものであった。

いないものとして扱われるだけなら直接の被害はないはずであったが、王子のことを狙っていた貴族の令嬢たちからしてみれば平民であるミラナリアが自分たちを出し抜き、婚約者となったのだ。彼女たちがそんなことを許せるわけがなく、ミラナリアは理不尽な扱いを受けることになる。

そんな日々に耐えている中、病気のせいで国王があっけなく崩御してしまったのだ。そのため、ミラナリアの婚約者であった王子が国王として即位することとなる。彼が国王となり、初めに行った仕事はミラナリアの追放だった。

「平民風情が、私の婚約者など片腹痛い。今すぐに我が国から出ていけ!次にお前を見つけたら粛清してやる。」

国王の命令で仕方なく婚約していた王子であったが、王子である自分の婚約者が平民のミラナリアというのが気に入らなかったのだ。

その日のうちに着の身、着のままでミラナリアは国を追放されてしまう。わずかばかりの財産もなく、追い出されてしまった彼女が生きていくのは絶望的だった。しかし、その瞬間に彼女は思い出したのだ、日本という国で暮らしていた前世の自分を。

「思い出したわ!ていうか、国から逃げ出せないなんてどれだけヤバい国なのよ!追い出されて正解だわ。頼まれてもあんな国に残らないわよ!さっさと別のまともな国に行きましょう!」

ミラナリアを追い出し、自分を慕う貴族令嬢たちと甘い夜を過ごす新たな国王、彼の気分は非常に良かった。しかし、彼は理解していなかったのだ。なぜ、自分の父であった国王がミラナリアと婚約させたのかを。

平民の彼女のことなど誰も気に留めようとしなかったため彼女が結界を国中に張っていたのは亡くなった国王しか知らないことだった。次第に、ミラナリアの結界が無くなったメロロ王国では今まで現れることのなかった魔物たちが出現し被害が出始める。

一方そのころ、ようやくメロロ王国から解放されたミラナリアは平民が暮らしやすいサクラ王国で自らの力を活かし、活躍していくのだった。


詳細は近況ボードをご確認ください。
24hポイント 553pt
小説 2,655 位 / 126,056件 恋愛 1,294 位 / 36,151件
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

愛され公爵令嬢は穏やかに微笑む

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:81857pt お気に入り:6260

余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:86309pt お気に入り:20144

家出した公爵家のお嬢様は錬金術で生計を立てる

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:98712pt お気に入り:2562

妹ざまぁ小説の主人公に転生した。徹底的にやって差し上げます。

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:180237pt お気に入り:5236