俺様王子から逃げられない

ダヨ

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13 嫌な予感

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「レイ、卵がきれてる」

「わかった。買いに行って来る。」

あの件からしばらくたったころ、今日もいつものようにフランと店番をしていた。

どうやら卵がきれているらしい。このままでは当店の人気商品のたまごパンが作れないので買い出しに行くことにした。

「じゃあ、フランよろしく頼む」

「あぁ。気をつけてこい」


卵をちょっと買い出しに行くだけなのに気をつけろなんてフランは過保護だとおもう。

いつも買い出しに行くところは色々な出店がでていて新鮮な野菜から珍しい野菜、他国の色々な食べ物まで売っていてとても便利なところだ。

店から出店がたくさんあるところまで向かった俺は歩きながらも歩く人々の世間話に耳を寄せていた。

それはそうとさっきから変な噂が聞こえるのだ。

「あんた聞いた?最近この街に王子がくるんだってぇ」
「あたしもそれきいたわ!それはもう美しい顔をしているらしいわ」一目みてみたいものだわ!などと話すいい年をしたお姉様方はそれはもう麗しき王子に夢中のようだ。


おかしい。なぜ王子と言った存在がこの街に入り浸っているのだろう。
少し嫌な予感がしたが、まさかそんなわけなどと思い。俺はさらに情報を集めることにした。

うわさが大好きなこの街のお姉様方は周りの人に聞こえまくりの声で話してくれるのでとても助かった、

「そのね、王子様っていうのは銀のサラサラな髪をもっていて、太陽に助けると輝く宝石のような青い瞳を持っているらしいのよ!」

「まあ!すてきねぇ!」

たった今俺が思い浮かべていたそいつも同じ特徴をもっている。、、、
だが、人違いだって可能性もまだ全然ある。たまたま銀の髪と青い瞳をもつ一般人のイケメンが王子だと勘違いされた可能性も否定できない。しかも、そいつが街にきているってだけで別に俺になんも関わりなんてない。
たまたまこの街で遊んでるだけだ。


「それで、それでね!その、王子様も素敵なんだけど、いつも一緒に引き連れてる黒髪をもった美丈夫もとっても素敵らしいのよ!」

「どういう関係かはしらないんだけど2人とも輝くように素敵なのよ!」

まわりのお姉様方からは黄色い歓声が上がった。
まあ、それも無理はない。こんな王都でもないごく普通の街で王子が入り浸っているとしればどこの女性も胸を高慣らすだろう。

というか、確定してしまった。完全にあいつだ。黒髪の美丈夫を引き連れてるなんて、、もう確定だ。


だが別に王子がきていたって別に俺に何かあるわけじゃない。無問題なのだ。たまたま遊びにきてるだけ。
そうだ、こないだ偶然色々あった一般人をやっぱり不敬罪にしようなんて、この街に探しにきたなんて可能性は全然ない。

少し胸に不安を抱えつつ俺は卵の売っているお店についた。


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