【R18】勇者の姉は究極のモブではなかったんですか?

七夜かなた

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第三章

③★

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 大きく空いた横穴から中に入ると、そこは想像とはまったく違った世界が広がっていた。
 
 薄暗くはあるが、所々から差し込む光のお陰で、中の様子が確認できる。
 広いぽっかりと空いた空間に、階段一段分の段差のついた岩場があった。

「ここに竜は寝ていた」
「うん…そうだろうけど」

 でも何故かそこにはベッドが置かれていて、それはどう見ても竜が寝ていたものじゃない。

「これ置いたの、ルウでしょ」
「バレた?」
「バレバレだよ…ちょ、ルウ、や」

 不意に背後から抱きつかれ、首筋を彼の舌がざらりと舐め上げた。

「デルフィーヌ…オレ、もう限界」

 そう言って身を寄せてきた。私のちょうどお尻の上辺りに硬いものが擦り付けられる。

 目の前にはベッド。そしてそこにいるのは、一度は体を重ねた男女。男の方は臨戦態勢なのは間違いない。

「あ…ル、ルウ、やだ、あ」

 後ろから抱きついたルウの腕が、胸を掴んで揉みしだく。 

 見せたいところがあると言っていたけど、ここはそういうことをため満々の舞台設定のことだった。

「み、見せたいところって…こんなこと…する、あん」

 服の上から、ぎゅっと胸の頂を摘まれて、甲高い声が漏れた。

 高い天井に声が響く。まるで劇場のように声が通る。すると、お尻に当たるルウのものが、更に硬くなったのがわかった。

「思ったとおりだ。ここはよく音が響く。デルフィーヌの気持ちいい声で増々興奮するよ」
「そ、そんな、あ、ああ」

 またもやぎゅっと摘まれて、仰け反らせた体をルウの体に沿わせる。

「デルフィーヌ」

 膝裏にルウが腕を差し込み、横抱きに抱き上げられ、そのまベッドへと歩いていく。 
 ドサリと意外に柔らかいベッドの上に降ろされると、すぐにルウの熱い唇に口を塞がれた。

「…ん…ル…」

 チュニックのベルトが外され、下から脱がされて、薄いシャツ一枚になる。中のシャツはピタリと体にフィットするサイズなので、体のラインが良く分かる。

「ま、待って…汗、掻いてる」

 旅装のままだし、戦闘の後で汗ばんでいる。そんな状態でこのまま抱かれるのかと思うと、躊躇われる。

 性急すぎるルウの愛撫、暇を与えようとしない攻めに、頭の芯が蕩けていくのを感じながら、それでも細やかな抵抗を試みた。
 現実的に考えて、ここには浴室もないのだけど。

「オレは気にしない。むしろデルフィーヌの匂いがして、こっちの方がいい。デルフィーヌは気になる? オレ、臭い?」
「わ、私が…恥ずかしい」

 ルウの汗の匂いなんて、何度も嗅いだことがあるし、その点では気にならないけど、自分が汗臭いと思われるのは嫌だ。

「わかった。そんなに気になるなら…」

 不満そうな声で言ってから、パチンとルウが指を鳴らすと、体が一気に清涼感に包まれた。

「え…、今の」
「洗浄魔法。旅の間に習得したんだ。水浴びできない時に重宝したよ」
「え、そ、そんな便利なものあるなら、最初から…」
「言っただろ? デルフィーヌの匂いがいいって。でも、デルフィーヌがそれで嫌と思うなら仕方がない。どうせ汗を掻くのに」
「お、女は…そういうわけにいかないわ。だって、その…どんなときも、綺麗だと…思われたいもの」

 要は見栄みたいなものだ。

「うわ…それって、オレにそう見られたいってことだよね。やばい、今ので更に三回はヤれそう」
「さ、三回…更にって…」

 一体何回するつもりだ。

「じゃあ、そういうことで、遠慮なくいただきます」
「ひゃあ」

 アンダーシャツも一気に剥がされ、上半身はブラもどきの胸当てだけになる。
 さっき触れられてツンと勃った部分が、薄い布地越しに目に止まる。
 
「かわいい。他は柔らかいのにここだけもう、硬くなってるんだ」
「だ、だって…ル、ルウが…触るから…」
「嬉しいよ。気持ちいいと思うのはオレだけじゃないんだ」 

 私の体が自分の与えた刺激で反応しているのを知り、ルウは至極ご満悦だ。
 
 上半身を折って胸の頂をルウが口に含む。温かくてねっとりとした唾液と、ざらりとした舌が絡みつき、刺激に背中が弓なりに反る。
 口に含んだ先端を、舌で押したり転がしたりされて、反対側も大きな手で揉まれる。
 
「あ・・・」

 歯で軽く噛まれて、私は簡単に達してしまった。
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