ただ愛されたかっただけなのに、許してと言うまで愛された

橘 葛葉

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16=数度目の頂へ=

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「美奈子ちゃん、リクエストが来たよ」
優斗が美奈子にそう囁いた。目隠しをされたまま顔を上げた美奈子。
「喘ぐ声が聞きたいって」
口枷が外された美奈子は、大きく呼吸をした。目隠しはそのままだったので、優斗が離れるとどこにいるのか分からない。
がちゃん、とチェーンが動く音がして、少し吊り上げられていた手の鎖が緩んだ。
床につくほどでは無いが、かなり余裕を持って膝を曲げられる。
ふいに感じる太腿への感触。つっと何かが伝っている。
足音から優斗が戻ってきた事を悟った美奈子は、思わず足を窄めてしまった。
それなのに、優斗は膝に手をかけて開かせた。
「あ……や……」
伝った液体を拭う優斗の舌。
「あぁ……」
羞恥と期待が胸中を渦巻く。
太腿を伝って上がってきた舌は、ちゅうぅと中心に吸い付くと、再び美奈子の小さな突起をもてあそび始める。
「あ……あ……」
舌を突起に残したまま、指が穴の中に入ってきて掻き回す。時々、奥を突いては、その周辺を刺激していく。
「あぁ!……あっ……あぁ……」
優斗の舌を感じていると、ふいに動きが止まって離れる。
「あ……」
余韻に足をもじもじさせていると、背後から腰を掴まれた。お尻の上部に硬くて熱いものが押し当てられている。
「あぁ……」
まだ一度も挿れていないそれを思い、美奈子はせつない程の痺れを感じた。
「どうされたい?まだ舐める?それとも機械が良いかな?」
囁くように言われ、唇をわななかせて声の方に顔を向ける。
触れるだけのキスをした優斗の顔が離れる。腰を持っていた手まで離れて、どこにいるのか分からなくなった。
「さあ、言わないとあげないよ」
挿れるつもりで鎖を緩めたのではないのかと思いながら、美奈子は顔を正面に戻して言う。
「挿れて……ください」
真っ赤になりながら言う美奈子の腰に、優斗の手が戻ってくる。
割れ目の終わりに熱い塊が押し当てられ、一呼吸の後、ずぷっと挿し込まれた。
「はぁあ!あっ……」
挿れたまま、優斗は動かない。
美奈子の様子でも伺っているのだろうか。
どうしたのだろうかと思っていると、優斗の手が前に伸びてきて、割れ目の上部に侵入してきた。そのままぬるぬると指が上下し始めると、美奈子の膝がガクガクと震える。
それが合図だったのか、優斗の腰が前に押し出される。
「はぁ、あっ……あぁ!」
ぬるぬる、ずぷっ、ぬるぬる、ずぷっと指と突きが交互に来て、腰がそり返るほどの快楽が美奈子を包む。
「あぁあ、あっ……あぁ!」
吊られている手首のチェーンを頼りに足の力を抜くと、優斗が両手で腰をがっしり掴み、強く突いてくる。
「あっ、いいっ……あぁ!」
強い刺激にもだえていると、さらに優斗の突くスピードが上がる。
「あっ……あっ……あっ……」
突かれるたびに刺激のせいで声が漏れる。
しかしふいにその動きが止まった。
何事だろうかと顔を上げた美奈子は、その直後、また腰を仰け反らせる事になった。
マッサージ機が再び押し当てられたからだ。
「あぁ!ダメ、あっ……あぁ!」
突きは緩やかだが、奥の方を刺激するように、ぐっ、ぐっと押しつけられている。
マッサージ機もぐいっと押し付けられ、背後からもぐっと押し込まれ、二重の刺激に美奈子は三度の絶頂を迎えた。










「あ……はぁ……はぁ……」
絶頂の痙攣が収まりかけた頃、再び優斗が突きを再開させた。今度は大きく打ち付けるように動いている。
立ったまま背後を攻められ、いったばかりのため誰も触れていないはずの小さな突起が、ひくひくして振動だけで感じている。
「あ……だめ、ちょっと……待って。お願い……ダメ……」
懇願するも優斗は無視して突きを続ける。
すぱん、すぱんと小気味良い音が耳に届く。奥への刺激も体表の刺激も、痺れるほど感じている自分に、美奈子は思考停止状態で譫言うわごとのように言った。
「だめ、またいっちゃう……これ以上ダメ……変に……なっちゃう……」
優斗からは何も言葉がない。ただ、苦しそうな息遣いが聞こえてくるだけだったのに、ふいに耳元で声がする。
「一緒にいこ?」
その言葉の直後、ぬるりと耳に舌の感触。それが離れると、強く打ち付けられる腰。
「あっ……あぁ!あっ、あっ、あっ……あぁあ!」
ガクガクと膝が鳴り、美奈子は四度目の絶頂と共に意識を手放した。










ぴちゃぴちゃと音が聞こえて意識が浮上する。
いつの間にか寝かされている事が分かったが、目隠しはそのままなのか視界は暗いままだ。
両腕は上から吊られたままのようだが、首枷は取れているようだ。それでも足の力が抜けきっていたので、先ほどよりは楽な体勢だ。
そこまで意識が戻ったからか、感覚が股間へ集中した。
誰かの舌が美奈子の敏感な突起を舐めている。優斗であって欲しいが、どれほど気を失っていたのか不明だし、見えないので確証が持てない。
それでも感じる自分に驚きつつ、思わず声を漏らしてしまった。
「あっ……」
そのせいか、ぬるりとした舌の動きが止まった。
「気がついた?」
下の方から優斗の声が聞こえ、安堵すると同時に舌の動きが再開された。
「あん……んん……あっ……」
指がぬるりと下腹部の奥を突き、中を確かめるように動くとすぐに抜かれる。
「あ……」
少し物足りなく思っていると、膣口にヒヤリと冷たいものが押し当てられる。
「な……に……」
「第三者の代わり。ただの模型だけど、俺のより小さいから大丈夫。男入れるのは嫌だから、これで我慢して」
優斗がそう言った直後、ググッと押し挿れられる感触。優斗の物より小さいと言ったが、指の後では大きく感じる。何回もいった後なのに、まだ感じるのかと自分でも不思議だった。
コリっと優斗の歯が突起を刺激し、ズブっと模型が出し入れされる。
「あぁ!」
「いい声……」
ちゅっと音を立てて離れた口は、すぐに戻ってきて強く吸い上げる。
「ん!……あぁ!」
ズブズブ出し入れされ、突起を弄ばれ、再び高まってきたのを感じた。
「だめ……また、きちゃう……」
「いいよ、気持ちよくなって」
「あっ……あっ……あっ……あぁ!」
ガクガクと腰が震え、五度目の絶頂を迎えた美奈子。
優斗はその痙攣が治るのをじっと待っていた。









「俺のも舐めて」
そう聞こえて、美奈子は息を震わせながら頷く。
すると、口元に温かいものが押し当てられた。
そっと口を開いて迎え入れる。
優斗のそれはすでに大きく硬い。
まだいってないのか、再度硬くなったのかは不明だ。
懸命に舌を動かし、時々吸い付きながら舐める。顔の両側に優斗の太腿を感じた。
「ん……」
優斗の声が耳に届き、感じてくれているのだと思いさらに舌を這わせる。
残念ながら手が使えないので、出来ることに限りがある。じれったく思っていると、優斗が動く気配がした。
美奈子のヘソを舐める優斗の舌。そのまま下降していく動きに、模型が刺さったままの下半身がキュッと窄まった。
「あぁ、押し出されそうになって」
そう呟く声が聞こえ、再びズブっと奥に挿れられる模型。
「んん……」
優斗の太いものを咥えながら、くぐもった声が出る。
ちゅっと吸い付く優斗の唇は、模型の近くを吸っている。陰唇が引っ張られ、その上の小さな突起がひくついているようだ。
模型を出し入れされながら、その周辺を執拗に責められて、美奈子は腰を仰け反らせて感じていた。それでも優斗を咥えたまま、懸命に頭を動かした。
グリッと奥を突く模型。
「ん!……あぁ!」
思わず口を開いて声を漏らした直後、優斗の唇は突起に移動して吸い始める。
ジュルジュルと音がして、模型の突きが早くなる。
もっと優斗を気持ちよくさせたいのに、思考が飛んで動きが止まる。それが分かったのか、優斗が腰を浮かせた。
「あぁ!だめ……あっ……あぁ!」
口が開放されて声が止められず、美奈子は腰を振るわせて感じる。
浮きそうになる腹を、ぐっと押さえつける優斗の手。ググッと力が入ると、いく前の感覚に近付いた。
六度目の絶頂はすぐにやってきた。
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