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第37話「春の嵐」
春の嵐(3)
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だが、有夏はケロリとした顔だ。
「もうすぐ?」なんて言ってのける。
語尾が上がっているので、これは疑問形なのだろう。
「何で俺に聞くの!? 電話してたの有夏でしょうが! もうすぐって…今日!? えっ、もうすぐ来るってこと!?」
「多分ね。なに? キャーキャー言うなよ」
「キャーキャーって何? 有夏、自分の事でしょうが!」
「幾ヶ瀬、すぐ怒るしぃ」
「いやいやいや、有夏サン? 自分の・ことで・しょうが!!」
ハァハァと息を切らしながら、幾ヶ瀬はもう一度「自分・の・せい・で・しょう・がぁぁ!」と叫んだ。
しかし言葉を区切ることで怒りを伝えようとしたって、この男に通じやしないのは分かっている。
案の定、有夏は口をとがらせて小首を傾げているだけだ。
心底、不思議そうな面をしている。
「もうすぐ?」なんて言ってのける。
語尾が上がっているので、これは疑問形なのだろう。
「何で俺に聞くの!? 電話してたの有夏でしょうが! もうすぐって…今日!? えっ、もうすぐ来るってこと!?」
「多分ね。なに? キャーキャー言うなよ」
「キャーキャーって何? 有夏、自分の事でしょうが!」
「幾ヶ瀬、すぐ怒るしぃ」
「いやいやいや、有夏サン? 自分の・ことで・しょうが!!」
ハァハァと息を切らしながら、幾ヶ瀬はもう一度「自分・の・せい・で・しょう・がぁぁ!」と叫んだ。
しかし言葉を区切ることで怒りを伝えようとしたって、この男に通じやしないのは分かっている。
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