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本編
3. キャンディスが先立ち
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キャンディスが先立ち、しんがりをサイラスが務め、アランを挟むようにして歩く。
予定通り、一時間ほどで名もなき集落に入った。
ここに小さな馬宿があり、あらかじめ用意しておいた移送用馬車が停めてある。
いったい築年数はどれぐらいなのか、今にも崩れ落ちそうな古い馬宿だ。
入口の錆びた扉を開けると、中は狭く薄暗い。ほこりっぽい石畳の上で、サイラスの従者が待ちくたびれた様子で木樽に座っていた。痩せた初老の寡黙な男である。
サイラスが奥の暗がりに向かって声を掛ける。
「主人。なにか食べるものはあるか?」
突然ぬっと人が出てきて、キャンディスは飛び上がった。
見ると、でっぷりと太り、口ひげをたくわえた宿の主人だ。三十代にも五十代にも見え、年齢不詳である。
「パンとシチューならあるよ」
主人が答えると、サイラスは「それで充分だ」とうなずく。
主人はアランを見ると、犬を追い払うみたくシッシッと手を振る。
「悪ぃんだけどさ、浮浪者入れないでくれる? お客さん怖がっちゃう」
浮浪者ではなく罪人だし、お客さんなんて一人もいないのでは?
キャンディスは突っ込みたかったけど、主人の言う通りアランを連れて外に出た。任務中は市民との無駄な揉め事は極力避けなければならない。
建物の裏に回ると、厩舎とは名ばかりの、屋根があるだけのほったて小屋がある。キャンディスとサイラスの馬、移送馬車の馬の計三頭が繋がれ、水を飲んでいた。
「ここで見張ってろ。交代で食事を取る」
サイラスが命じて去ろうとするので、キャンディスは慌てて呼びとめる。
「あっ、あのっ! この人の食事はどうしますか? ここまで運びましょうか?」
サイラスは振り向き、「は?」と眉をひそめる。
「こいつの食事? んなもんいらん。少しぐらい抜いても死にはせん」
サイラスはさっさと宿屋に入ってしまった。
えっ? チャリス教の教義は? オーデン騎士団の理念は? 身分を問わず人類は皆、等しく神の庇護下にあるのでは……?
と内心突っ込んでみたところで逆らう選択肢はない。騎士は上下関係が絶対だ。異論を唱えようものならボコボコにされて終わり。
仕方なく、その辺に転がっていた空の木箱を拾い、表面のホコリを払い、ひっくり返して地面に置いた。
「あまり座り心地がいいとは言えないけど、よかったら座って」
と、アランに声を掛ける。
「穏やかな気候でよかった。暑くもなく寒くもなく。これなら外でもくつろげるし」
日差しはポカポカと降り注ぎ、爽やかな風が麦畑を渡っていく。
なにを言っても、アランは無表情で黙りこんでいる。
あっ、そうだ。早めにこの人のケガの処置をしておかないと……
大事なことを思い出す。傷口からばい菌が入り、感染症にでもなられたら厄介だ。
キャンディスは薬草学、植物学を得意とする、衛生兵である。普段から騎士団において、負傷した騎士の救護と治療にあたっている。
アランに近づき、背負い袋から薬を取り出す。傷の具合をたしかめようとすると、彼は敏捷な動きで飛びすさった。
すごっ……。野生の狼より素早い……
感心していると、えらい剣幕で怒鳴られた。
「なにをするっ! 俺に触るな!」
「ただ傷の手当てをするだけです。なにを怯えてるの?」
呆れて言うと、アランは苛立ちを露わにした。
「誰が怯えてるって?」
初めて彼から感情らしきものが見え、なんとなく安堵する。安堵するのも変だけど。
「感染症にでもなられたら困るでしょ? 早めに消毒しておかないと」
アランは「はっ、どうだかな」とせせら笑う。
「流刑囚なぞ殺処分したほうが楽だろ? 病死か事故死したとでも言って、骨だけ送れば終わりだからな。毒でも盛るつもりか?」
「ええ? そんなこと……。うちの隊に限っては、絶対あり得ません!」
言い返したものの、アランの言ったことは一理ある。
幸い、キャンディスの所属するマグペリエ大司教区で目にしたことはないけど、別の管区では囚人に対して非人道的な行いがあると聞く。先の大戦前、領主による囚人の虐殺が横行していたのは有名な話だ。レーヴェは統一され、平和な世になったとはいえ、すべての権力者たちが善良な人格者になったわけではない。
だからこそ、チャリス教の教義が重要になってくる。『人類すべての魂と肉体は等しく神の庇護下にある』とし、誰もが健康かつ文化的に生きる権利を持つべきだ。
そのために、オーデン騎士団は率先して働かなければならない。少なくともキャンディスはそう考えている。
アランに凶悪な顔でジロリと睨まれ、キャンディスも負けじと睨み返す。
「あなたを生きたまま配流地に送り届けること。それが私たちの任務なんです。つまらないことで手間をかけさせないで。さっさとそこに座って!」
アランはしばらく睨んでいたが、最後は木箱にどっかり腰を下ろした。
よしよし、それでいいのよ……とか言ったら、噛みつかれるか頭突きでもされそう。とにかく、信用されていないことはわかった。
というわけで、黙って処置をする。アランの腕には刃物で刻まれたような切り傷があり、手の甲には殴るとできる打撲傷があった。転倒したのか両膝は擦りむき、血が滲んでいる。
腕は意図的に傷つけられたっぽい。それで抵抗して殴り返したとか……?
などと推理しながら、あちこちに刻まれた傷を消毒し、止血して包帯を巻く。移送前に入浴したのか、思いのほか体は清潔に保たれていた。手枷をはめられた手首が赤くなっているが、これは我慢してもらうしかない。
「顔も見せて」
と、強めに命じる。
アランは観念したのか、顎を上げてまぶたを閉じた。それをいいことに、彼の顔をつぶさに観察する。
見惚れてしまうほど整った美形だ。褐色の肌はシルクのように滑らかで、濃い眉と目頭の幅が狭く、鼻筋はすっと通り、薄めの唇はキリッと引き結ばれている。唇の端は切れて血が滲み、腫れた左まぶたや頬が気の毒だ。
取り出した軟膏は薬草を調合したもので、傷によく効く。これを指に載せ、アランの左まぶたと唇の端に塗った。
「腫れはもう引きかかってるから、あと少し我慢して。口の中は切れてない?」
そう聞くと、アランは小さくかぶりを振った。
ここでふと、あることに気づく。
なんかこの人って……妙な気品がありません?
そう、気品という言葉がぴったりだ。気高いというか、高潔というか、上品というか。顔も体も傷だらけだし、ボロボロのチュニックを着ているのに、なぜか高貴な雰囲気が漂っている。
なんなんだろ……。態度が偉そうだから? それとも、私の気のせいかなぁ……?
不思議に思いつつ、次は胴体をチェックする。うしろ手に拘束されているせいでやりづらかったけど、どうにか裾を捲り上げると、筋骨隆々とした立派な肉体があらわれた。
「うわっ、すごっ……」
思わず感嘆の声を上げてしまう。
三角筋が両肩を覆い、肩から背骨に沿って僧帽筋が高く隆起している。あばらから腰は引き締まり、ボディラインは緩やかな逆三角を形作っていた。
「あなた、とっても綺麗な体してるのね……」
さすが元竜騎士。相当鍛えないとここまでバッキバキにはならない。
あるものが目に入り、はっと息を呑む。
背中に無数に刻まれた、痛々しい生傷だった。
予定通り、一時間ほどで名もなき集落に入った。
ここに小さな馬宿があり、あらかじめ用意しておいた移送用馬車が停めてある。
いったい築年数はどれぐらいなのか、今にも崩れ落ちそうな古い馬宿だ。
入口の錆びた扉を開けると、中は狭く薄暗い。ほこりっぽい石畳の上で、サイラスの従者が待ちくたびれた様子で木樽に座っていた。痩せた初老の寡黙な男である。
サイラスが奥の暗がりに向かって声を掛ける。
「主人。なにか食べるものはあるか?」
突然ぬっと人が出てきて、キャンディスは飛び上がった。
見ると、でっぷりと太り、口ひげをたくわえた宿の主人だ。三十代にも五十代にも見え、年齢不詳である。
「パンとシチューならあるよ」
主人が答えると、サイラスは「それで充分だ」とうなずく。
主人はアランを見ると、犬を追い払うみたくシッシッと手を振る。
「悪ぃんだけどさ、浮浪者入れないでくれる? お客さん怖がっちゃう」
浮浪者ではなく罪人だし、お客さんなんて一人もいないのでは?
キャンディスは突っ込みたかったけど、主人の言う通りアランを連れて外に出た。任務中は市民との無駄な揉め事は極力避けなければならない。
建物の裏に回ると、厩舎とは名ばかりの、屋根があるだけのほったて小屋がある。キャンディスとサイラスの馬、移送馬車の馬の計三頭が繋がれ、水を飲んでいた。
「ここで見張ってろ。交代で食事を取る」
サイラスが命じて去ろうとするので、キャンディスは慌てて呼びとめる。
「あっ、あのっ! この人の食事はどうしますか? ここまで運びましょうか?」
サイラスは振り向き、「は?」と眉をひそめる。
「こいつの食事? んなもんいらん。少しぐらい抜いても死にはせん」
サイラスはさっさと宿屋に入ってしまった。
えっ? チャリス教の教義は? オーデン騎士団の理念は? 身分を問わず人類は皆、等しく神の庇護下にあるのでは……?
と内心突っ込んでみたところで逆らう選択肢はない。騎士は上下関係が絶対だ。異論を唱えようものならボコボコにされて終わり。
仕方なく、その辺に転がっていた空の木箱を拾い、表面のホコリを払い、ひっくり返して地面に置いた。
「あまり座り心地がいいとは言えないけど、よかったら座って」
と、アランに声を掛ける。
「穏やかな気候でよかった。暑くもなく寒くもなく。これなら外でもくつろげるし」
日差しはポカポカと降り注ぎ、爽やかな風が麦畑を渡っていく。
なにを言っても、アランは無表情で黙りこんでいる。
あっ、そうだ。早めにこの人のケガの処置をしておかないと……
大事なことを思い出す。傷口からばい菌が入り、感染症にでもなられたら厄介だ。
キャンディスは薬草学、植物学を得意とする、衛生兵である。普段から騎士団において、負傷した騎士の救護と治療にあたっている。
アランに近づき、背負い袋から薬を取り出す。傷の具合をたしかめようとすると、彼は敏捷な動きで飛びすさった。
すごっ……。野生の狼より素早い……
感心していると、えらい剣幕で怒鳴られた。
「なにをするっ! 俺に触るな!」
「ただ傷の手当てをするだけです。なにを怯えてるの?」
呆れて言うと、アランは苛立ちを露わにした。
「誰が怯えてるって?」
初めて彼から感情らしきものが見え、なんとなく安堵する。安堵するのも変だけど。
「感染症にでもなられたら困るでしょ? 早めに消毒しておかないと」
アランは「はっ、どうだかな」とせせら笑う。
「流刑囚なぞ殺処分したほうが楽だろ? 病死か事故死したとでも言って、骨だけ送れば終わりだからな。毒でも盛るつもりか?」
「ええ? そんなこと……。うちの隊に限っては、絶対あり得ません!」
言い返したものの、アランの言ったことは一理ある。
幸い、キャンディスの所属するマグペリエ大司教区で目にしたことはないけど、別の管区では囚人に対して非人道的な行いがあると聞く。先の大戦前、領主による囚人の虐殺が横行していたのは有名な話だ。レーヴェは統一され、平和な世になったとはいえ、すべての権力者たちが善良な人格者になったわけではない。
だからこそ、チャリス教の教義が重要になってくる。『人類すべての魂と肉体は等しく神の庇護下にある』とし、誰もが健康かつ文化的に生きる権利を持つべきだ。
そのために、オーデン騎士団は率先して働かなければならない。少なくともキャンディスはそう考えている。
アランに凶悪な顔でジロリと睨まれ、キャンディスも負けじと睨み返す。
「あなたを生きたまま配流地に送り届けること。それが私たちの任務なんです。つまらないことで手間をかけさせないで。さっさとそこに座って!」
アランはしばらく睨んでいたが、最後は木箱にどっかり腰を下ろした。
よしよし、それでいいのよ……とか言ったら、噛みつかれるか頭突きでもされそう。とにかく、信用されていないことはわかった。
というわけで、黙って処置をする。アランの腕には刃物で刻まれたような切り傷があり、手の甲には殴るとできる打撲傷があった。転倒したのか両膝は擦りむき、血が滲んでいる。
腕は意図的に傷つけられたっぽい。それで抵抗して殴り返したとか……?
などと推理しながら、あちこちに刻まれた傷を消毒し、止血して包帯を巻く。移送前に入浴したのか、思いのほか体は清潔に保たれていた。手枷をはめられた手首が赤くなっているが、これは我慢してもらうしかない。
「顔も見せて」
と、強めに命じる。
アランは観念したのか、顎を上げてまぶたを閉じた。それをいいことに、彼の顔をつぶさに観察する。
見惚れてしまうほど整った美形だ。褐色の肌はシルクのように滑らかで、濃い眉と目頭の幅が狭く、鼻筋はすっと通り、薄めの唇はキリッと引き結ばれている。唇の端は切れて血が滲み、腫れた左まぶたや頬が気の毒だ。
取り出した軟膏は薬草を調合したもので、傷によく効く。これを指に載せ、アランの左まぶたと唇の端に塗った。
「腫れはもう引きかかってるから、あと少し我慢して。口の中は切れてない?」
そう聞くと、アランは小さくかぶりを振った。
ここでふと、あることに気づく。
なんかこの人って……妙な気品がありません?
そう、気品という言葉がぴったりだ。気高いというか、高潔というか、上品というか。顔も体も傷だらけだし、ボロボロのチュニックを着ているのに、なぜか高貴な雰囲気が漂っている。
なんなんだろ……。態度が偉そうだから? それとも、私の気のせいかなぁ……?
不思議に思いつつ、次は胴体をチェックする。うしろ手に拘束されているせいでやりづらかったけど、どうにか裾を捲り上げると、筋骨隆々とした立派な肉体があらわれた。
「うわっ、すごっ……」
思わず感嘆の声を上げてしまう。
三角筋が両肩を覆い、肩から背骨に沿って僧帽筋が高く隆起している。あばらから腰は引き締まり、ボディラインは緩やかな逆三角を形作っていた。
「あなた、とっても綺麗な体してるのね……」
さすが元竜騎士。相当鍛えないとここまでバッキバキにはならない。
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