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58話 共に守っていた大切な物と新しい仲間たち5
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「少し前から、木々が伐採され始めてな。最初は少しだったのだが、後はもう止まらなかった」
「そうか。……人間がすまない」
『いや、これも時代の流れ、それに晴翔殿が謝ることではない』
鴉天狗が住んでいた山は、ここからかなり離れた場所にあり、来るまでに1週間くらいかかったらしい。
ただ、あやかしの移動だからな。どれだけのスピードで移動したのか、はっきり分からないから。もしかしたら俺がその山まで行ったら、もっと時間がかかる可能性がもある。
『開発か。この辺は少し山を削られたが、それ以降は何もないから、今のところは大丈夫だが。住めないほどやられては、そこに住んでいたあやかしも動物たちも、他の場所へ移動するしかないからな』
話していたら、シロタマが俺たちの話しに入ってきた。
「なんだ? お説教はもう終わりか?」
『いや、俺のお説教は終わって、これからはカエンの説教だ。その後はネズじいさんの説教で。それからリンが、たぶん結城と白火が来たら、2人からも説教されると思うと言っていた。交代制を取り入れてみた』
え? お説教の交代制? 初めて聞いたんだけど。そりゃあ、怒られることしたカオンたちがいけないけど。でも、そんなに長くお説教されて、カオンたち大丈夫なのか?
少し心配になって、チラッとカエンたちの方を見る。すると、衝撃の瞬間を見てしまった。お説教を受けているカオンたちは、3列に並んでいたんだけど。
先頭の子たちが後ろへ周り、2列めの子たちが先頭へ。そうして後ろに回った子たちは、かなり気を抜いてお説教を聞き始め、後ろ手でじゃんけんをし始める子たちまでいた。
おいおい、ちゃんとお説教聞いてるのか? 大事なことなんだぞ? てかカエン気づいてないのか?
なんて思いながら、今度はカエンたちお説教をしている方を見れば。こっちもこっちだった。カエンがお説教している後ろでネズじいちゃんが、昼寝用に持ってきていた、ネズじいちゃん専用枕を使い、ぐーぐー寝ていた。
『何だ、どうしたんだ?』
「いや、あのさ。あれってあの子たちはお説教されてて、カエンたちはお説教してるんだよな? どっちもその姿勢がさ」
『ん? ああ、毎回こんなもんだぞ。ずっと先頭に立って怒られたり、お説教されたりするのは嫌だと、先頭に立つのを交代するんだ。ネズじいさんは、自分のお説教時間まで、まだ時間があるからな。少し前から寝てる。これみいつも通りだ』
何その全部交代制のお説教。しかもみんなそれで納得してるし。俺、あやかしのことを、かなり分かってきたつもりだったけど、まだまだ全然だったらしい。
『それで話しを戻すが、これはどうしたんだ?』
『おお! 聞いてくれ。これは私の仲間との、大切なぬいぐるみなのだ。私たちで作ったのだぞ!』
『仲間ということは、鴉天狗たちで作ったということか』
『ああ、その時にはまだ存命していた、いつも私たちに供物を持ってきてくれていた老婆に習い、皆で協力して作ったのだ』
「へぇ、凄いな。とても丁寧に作ってあるし、この辺の縫い方なんて、俺より上手なんじゃ? 今確認した感じ、確かに古いものだから修復は必要だけど。でも大掛かりな修復は必要ないから、5日もあれば修復できるよ。俺が修復して良いんだな」
『よろしく頼む!!』
「分かった」
『丁寧に作れば作るほど、長くその状態を保つことができるからと。時間をかけて作った、私たちの大切なぬいぐるみだ』
『そうか。それで、その仲間はどうした? その様子だと、皆、この山の引っ越してきたんだろう?』
『……いや、それがな。他にも一緒に引っ越してきたあやかしはいるが、私の仲間は1人もな』
『どういうことだ?』
なぜ鴉天狗がこの山にやってきたのか。それは人間たちによる、山の開発と伐採が原因だった。
最初は少し木々が伐採されただけだったらしい。だけどそのうち、その範囲はどんどん広がり、山には道が通り、今ではさらにその範囲が広がって、半分以上山は潰されてしまったと。
そうなると、そこに住んでいた動物もあやかしたちも、山を離れるしかなく。慣れ親しんだ山を出て、他へ移って行った。
鴉天狗は最後まで残り、すべての動物とあやかしが、無事に山を出られるまで確認してから、こっちへ移動してきたそうだ。
『長年あの場所を守ってきた者として、最後まで守ることができずに、皆には大変辛い思いをさせてしまった。だが、全員山から出たのは確認したし、私が連れ出した最後の者たちも、他の山の者たちに頼んできたから大丈夫だろう』
『そうか……。それでお前の仲間も違う森へ行ったか?』
『いや、私の仲間は少し前に、先に山を出て行ってしまったのだ。嫌気がさしてな。もともとあの山には、鴉天狗は私ひとりしか住んでいなかった。それが月日が流れるうちに、他の鴉天狗たちもやってくるようになり、そうして私たちは仲間になった。しかし……』
『……しかし?』
『なぜ、私がいたあの山に皆が来たと思う? もちろん、気が向いて来た者もいた。だが、ほとんどは今回のように、山を追われてやって来たのだ』
土地の開発や、建材のための伐採など、人間はいろいろな理由で山を切り開き、木々を伐採していく。それは今やどこでも起きていて、鴉天狗の仲間たちは、何度もそうして山を追われてきたようだ。
鴉天狗たちは、森で暮らす人々や動物、そしてあやかしを守ってくれる存在だ。だけど、山の開発から山を守ることだけは、どうしてもできなかった。そして……、みんなやめてしまったらしい。もう、守るのは終わりだと。
『皆、これ以上、山が壊されるのを見ていたくないと。そして、人間の晴翔がいる前で言うのもなんだが。今まで守ってきた人間たちが、自分たちの手で山を壊していく姿を見たくなかったし、もう、守る意味はないと。……見限ったのだ。だから私よりも先に、山を出て行ってしまった』
『……そしてお前は最後まで残ったか』
『最後まで皆を守りたかったのだ。それに、あの山には私の思い出がたくさんあったからな。……だが、仲間や他のあやかし、動物たちの言う通りだった。さっさと山を出ろ。もうこの場所には何も残らない。思い出も、大切な記憶も、いずれ消えてしまう、とな』
『……』
『本当に、皆の言う通りだったよ。今の私には、大切だったものはすべてなくなり、仲間もバラバラになって、ひとりになってしまった……。まぁ、それでだ! あやかしたちが、この森は良い場所だと、話を聞いていたらしくてな。最後に連れ出したあやかしと動物たちを、とりあえずここまで送り届けたのだ』
『……なるほど、そうか』
『さてと、私の話はこんなところだが。晴翔にぬいぐるみを修復してもらったら、その後どうするか決めなければな。どこか別の山に行って、仲間のように静かに暮らすか。それとも、他に何か考えるか。今まで皆で山を守ってきたから、今さら一人でどこかの山を守る、というのもどうにもな』
『ん? なんだ、そんなことか。というかな、さっきから話を聞いていて思ったんだが。お前は何もなくしていないし、これからのことも、ここでちゃっちゃっと決めれば良いんじゃないか?』
『……どういうことだ?』
「そうか。……人間がすまない」
『いや、これも時代の流れ、それに晴翔殿が謝ることではない』
鴉天狗が住んでいた山は、ここからかなり離れた場所にあり、来るまでに1週間くらいかかったらしい。
ただ、あやかしの移動だからな。どれだけのスピードで移動したのか、はっきり分からないから。もしかしたら俺がその山まで行ったら、もっと時間がかかる可能性がもある。
『開発か。この辺は少し山を削られたが、それ以降は何もないから、今のところは大丈夫だが。住めないほどやられては、そこに住んでいたあやかしも動物たちも、他の場所へ移動するしかないからな』
話していたら、シロタマが俺たちの話しに入ってきた。
「なんだ? お説教はもう終わりか?」
『いや、俺のお説教は終わって、これからはカエンの説教だ。その後はネズじいさんの説教で。それからリンが、たぶん結城と白火が来たら、2人からも説教されると思うと言っていた。交代制を取り入れてみた』
え? お説教の交代制? 初めて聞いたんだけど。そりゃあ、怒られることしたカオンたちがいけないけど。でも、そんなに長くお説教されて、カオンたち大丈夫なのか?
少し心配になって、チラッとカエンたちの方を見る。すると、衝撃の瞬間を見てしまった。お説教を受けているカオンたちは、3列に並んでいたんだけど。
先頭の子たちが後ろへ周り、2列めの子たちが先頭へ。そうして後ろに回った子たちは、かなり気を抜いてお説教を聞き始め、後ろ手でじゃんけんをし始める子たちまでいた。
おいおい、ちゃんとお説教聞いてるのか? 大事なことなんだぞ? てかカエン気づいてないのか?
なんて思いながら、今度はカエンたちお説教をしている方を見れば。こっちもこっちだった。カエンがお説教している後ろでネズじいちゃんが、昼寝用に持ってきていた、ネズじいちゃん専用枕を使い、ぐーぐー寝ていた。
『何だ、どうしたんだ?』
「いや、あのさ。あれってあの子たちはお説教されてて、カエンたちはお説教してるんだよな? どっちもその姿勢がさ」
『ん? ああ、毎回こんなもんだぞ。ずっと先頭に立って怒られたり、お説教されたりするのは嫌だと、先頭に立つのを交代するんだ。ネズじいさんは、自分のお説教時間まで、まだ時間があるからな。少し前から寝てる。これみいつも通りだ』
何その全部交代制のお説教。しかもみんなそれで納得してるし。俺、あやかしのことを、かなり分かってきたつもりだったけど、まだまだ全然だったらしい。
『それで話しを戻すが、これはどうしたんだ?』
『おお! 聞いてくれ。これは私の仲間との、大切なぬいぐるみなのだ。私たちで作ったのだぞ!』
『仲間ということは、鴉天狗たちで作ったということか』
『ああ、その時にはまだ存命していた、いつも私たちに供物を持ってきてくれていた老婆に習い、皆で協力して作ったのだ』
「へぇ、凄いな。とても丁寧に作ってあるし、この辺の縫い方なんて、俺より上手なんじゃ? 今確認した感じ、確かに古いものだから修復は必要だけど。でも大掛かりな修復は必要ないから、5日もあれば修復できるよ。俺が修復して良いんだな」
『よろしく頼む!!』
「分かった」
『丁寧に作れば作るほど、長くその状態を保つことができるからと。時間をかけて作った、私たちの大切なぬいぐるみだ』
『そうか。それで、その仲間はどうした? その様子だと、皆、この山の引っ越してきたんだろう?』
『……いや、それがな。他にも一緒に引っ越してきたあやかしはいるが、私の仲間は1人もな』
『どういうことだ?』
なぜ鴉天狗がこの山にやってきたのか。それは人間たちによる、山の開発と伐採が原因だった。
最初は少し木々が伐採されただけだったらしい。だけどそのうち、その範囲はどんどん広がり、山には道が通り、今ではさらにその範囲が広がって、半分以上山は潰されてしまったと。
そうなると、そこに住んでいた動物もあやかしたちも、山を離れるしかなく。慣れ親しんだ山を出て、他へ移って行った。
鴉天狗は最後まで残り、すべての動物とあやかしが、無事に山を出られるまで確認してから、こっちへ移動してきたそうだ。
『長年あの場所を守ってきた者として、最後まで守ることができずに、皆には大変辛い思いをさせてしまった。だが、全員山から出たのは確認したし、私が連れ出した最後の者たちも、他の山の者たちに頼んできたから大丈夫だろう』
『そうか……。それでお前の仲間も違う森へ行ったか?』
『いや、私の仲間は少し前に、先に山を出て行ってしまったのだ。嫌気がさしてな。もともとあの山には、鴉天狗は私ひとりしか住んでいなかった。それが月日が流れるうちに、他の鴉天狗たちもやってくるようになり、そうして私たちは仲間になった。しかし……』
『……しかし?』
『なぜ、私がいたあの山に皆が来たと思う? もちろん、気が向いて来た者もいた。だが、ほとんどは今回のように、山を追われてやって来たのだ』
土地の開発や、建材のための伐採など、人間はいろいろな理由で山を切り開き、木々を伐採していく。それは今やどこでも起きていて、鴉天狗の仲間たちは、何度もそうして山を追われてきたようだ。
鴉天狗たちは、森で暮らす人々や動物、そしてあやかしを守ってくれる存在だ。だけど、山の開発から山を守ることだけは、どうしてもできなかった。そして……、みんなやめてしまったらしい。もう、守るのは終わりだと。
『皆、これ以上、山が壊されるのを見ていたくないと。そして、人間の晴翔がいる前で言うのもなんだが。今まで守ってきた人間たちが、自分たちの手で山を壊していく姿を見たくなかったし、もう、守る意味はないと。……見限ったのだ。だから私よりも先に、山を出て行ってしまった』
『……そしてお前は最後まで残ったか』
『最後まで皆を守りたかったのだ。それに、あの山には私の思い出がたくさんあったからな。……だが、仲間や他のあやかし、動物たちの言う通りだった。さっさと山を出ろ。もうこの場所には何も残らない。思い出も、大切な記憶も、いずれ消えてしまう、とな』
『……』
『本当に、皆の言う通りだったよ。今の私には、大切だったものはすべてなくなり、仲間もバラバラになって、ひとりになってしまった……。まぁ、それでだ! あやかしたちが、この森は良い場所だと、話を聞いていたらしくてな。最後に連れ出したあやかしと動物たちを、とりあえずここまで送り届けたのだ』
『……なるほど、そうか』
『さてと、私の話はこんなところだが。晴翔にぬいぐるみを修復してもらったら、その後どうするか決めなければな。どこか別の山に行って、仲間のように静かに暮らすか。それとも、他に何か考えるか。今まで皆で山を守ってきたから、今さら一人でどこかの山を守る、というのもどうにもな』
『ん? なんだ、そんなことか。というかな、さっきから話を聞いていて思ったんだが。お前は何もなくしていないし、これからのことも、ここでちゃっちゃっと決めれば良いんじゃないか?』
『……どういうことだ?』
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