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4話 賑やかな家族と、あやかしと家族になるには 1
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『優希、お帰りなんだな!!』
『おかえりなの!!』
『クンクン、この匂いはどら焼きなんだな!!』
「ただいま、はいこれお土産。ちゃんと全員分あるから、喧嘩するんじゃないぞ。それと夕飯前だから、どら焼きをみんなで半分こだ。後はデザートや明日のおやつにとっておけ」
『『『わあぁぁぁ!!』』』
みんなが和菓子の入っている紙袋を持って走って行く。俺は靴を脱ぎ、先に洗面所へ行って手を洗ってからダイニングへ行った。そうしてキッチンでご飯を作ってくれている母さんに声をかける。
「母さん、ただいま」
「お帰りなさい。今日はどうだった? 怪我はいなかった?」
「大丈夫だよ。予定よりも早く終わったし。ただユキが突っ込んで飛ばされて、ちょっとぐったりしてるから、カーピに治してもらうよ」
「そう? それならまだもう少しご飯ができるまで時間があるから、今のうちに治してもらいなさい。それと勝三さんから電話があったわ」
「ああ、いつもみたいに、たくさんお土産を貰ったよ」
「いつも貰ってばかりで、今度何かお礼を持っていかないと。来週にでもデパートに行って……」
何かブツブツ言っている母さんに。母さんの買い物長いんだよなぁ。目的以外の物に時間を使いすぎるんだよ。買い物、父さんとだけ行ってくれないかな? いや、みんなも絶対に行きたいって言うだろうしなぁ。
なんて思いながら俺は、ユキを治療してもらうために、どら焼きを頬張っているカーピを呼んだ。
「カーピ!」
『もぐもぐ、なぁにぃ?』
「悪いんだけど温泉を出してくれるか? ええと、この桶に頼む。ユキを治療したいんだ」
俺は近くに置いてあった桶を持ってきて床に置く。これは小さい子たちようの、お風呂用桶で、家のいろいろな場所に、3つほど置いてある。
『ああ、飛ばされたんでしょうぉ? もぐもぐ、すぐに出すねぇ』
そうカーピは言い、片手にどら焼きを持ったまま、桶の中に温泉を出してくれた。
『いいよぉ。ユキ用にぬるくしといたぁ。もぐもぐ』
「ありがとう」
俺はそっとおけの中にユキを入れてやる。
『あぁぁぁ~……、しみるのねぇ』
「しみるのねぇって、父さんの真似するなよ。じじくさい」
『優希、ユキくんどら焼き食べる』
「まずはしっかり治療しろ。ちゃんとどら焼きはとっておいてやるから」
『うえぇぇぇ~い』
そう言いながら、俺が用意してやった、ユキ用の小さなタオルを頭に乗せる。そしてまたうえぇぇぇ~いと言い。だからお前はおやじか!
俺はユキを桶に残し、みんなの所へ。どら焼きを半分ずつと言っておいたけど、それ以上食べてるといけないからな。と、思って行ってみれば、やっぱり他のどら焼きを食べようとしていたり、他の和菓子も食べようとしていたりで、ゴウカたちに怒られているところだった。
『お前たち優希に言われただろう。それ以上は食べるな』
『まったく油断の隙もない』
『ああ~、僕の和菓子が~』
『ちょっと、やっぱりそっちのどら焼きの方が大きかったんじゃない? それ、よこしなさいよ!』
『ちゃんと半分にしただろう!!』
『喧嘩はやめなさい!』
「おい、約束しただろう! 半分以上食べたやつは、デザートも明日のおやつもなしだぞ!」
『でも優希、ハルは私より、大きいどら焼きを食べたのよ!!』
『だからちゃんと半分にしたって言っただろう!!』
『あっ!? ぶつかるなんだな!? あんこ落ちたなんだな!?』
『これはぼくのぷー!!』
『今のうちに……』
「だから、大人しく、どら焼きを半分だけ食べろって!!」
『お前たち、言うことを聞かんと、本当に全て取り上げるぞ』
『それだけじゃありませんよ。お菓子の部屋に置いてあるお菓子も全て、取り上げますよ』
お菓子の部屋とは、みんなのお菓子がおいてある部屋で、戦闘の後にお菓子をくれる人たちがいて、そのお菓子を保存してあるんだ。
ゴウカたちの言葉に、クルルたちはサッと座り直し、大人しくどら焼きの続きを食べ始める。
***************************
お読みいただきありがとうございます。ありぽんです。
1話が長くなってしまったため、2つに分けさせていただきました。
今後も1つの話が長いものは、このように前後編に分けてお届けします。
よろしくお願いいたします。
最後21時に更新予定です。
『おかえりなの!!』
『クンクン、この匂いはどら焼きなんだな!!』
「ただいま、はいこれお土産。ちゃんと全員分あるから、喧嘩するんじゃないぞ。それと夕飯前だから、どら焼きをみんなで半分こだ。後はデザートや明日のおやつにとっておけ」
『『『わあぁぁぁ!!』』』
みんなが和菓子の入っている紙袋を持って走って行く。俺は靴を脱ぎ、先に洗面所へ行って手を洗ってからダイニングへ行った。そうしてキッチンでご飯を作ってくれている母さんに声をかける。
「母さん、ただいま」
「お帰りなさい。今日はどうだった? 怪我はいなかった?」
「大丈夫だよ。予定よりも早く終わったし。ただユキが突っ込んで飛ばされて、ちょっとぐったりしてるから、カーピに治してもらうよ」
「そう? それならまだもう少しご飯ができるまで時間があるから、今のうちに治してもらいなさい。それと勝三さんから電話があったわ」
「ああ、いつもみたいに、たくさんお土産を貰ったよ」
「いつも貰ってばかりで、今度何かお礼を持っていかないと。来週にでもデパートに行って……」
何かブツブツ言っている母さんに。母さんの買い物長いんだよなぁ。目的以外の物に時間を使いすぎるんだよ。買い物、父さんとだけ行ってくれないかな? いや、みんなも絶対に行きたいって言うだろうしなぁ。
なんて思いながら俺は、ユキを治療してもらうために、どら焼きを頬張っているカーピを呼んだ。
「カーピ!」
『もぐもぐ、なぁにぃ?』
「悪いんだけど温泉を出してくれるか? ええと、この桶に頼む。ユキを治療したいんだ」
俺は近くに置いてあった桶を持ってきて床に置く。これは小さい子たちようの、お風呂用桶で、家のいろいろな場所に、3つほど置いてある。
『ああ、飛ばされたんでしょうぉ? もぐもぐ、すぐに出すねぇ』
そうカーピは言い、片手にどら焼きを持ったまま、桶の中に温泉を出してくれた。
『いいよぉ。ユキ用にぬるくしといたぁ。もぐもぐ』
「ありがとう」
俺はそっとおけの中にユキを入れてやる。
『あぁぁぁ~……、しみるのねぇ』
「しみるのねぇって、父さんの真似するなよ。じじくさい」
『優希、ユキくんどら焼き食べる』
「まずはしっかり治療しろ。ちゃんとどら焼きはとっておいてやるから」
『うえぇぇぇ~い』
そう言いながら、俺が用意してやった、ユキ用の小さなタオルを頭に乗せる。そしてまたうえぇぇぇ~いと言い。だからお前はおやじか!
俺はユキを桶に残し、みんなの所へ。どら焼きを半分ずつと言っておいたけど、それ以上食べてるといけないからな。と、思って行ってみれば、やっぱり他のどら焼きを食べようとしていたり、他の和菓子も食べようとしていたりで、ゴウカたちに怒られているところだった。
『お前たち優希に言われただろう。それ以上は食べるな』
『まったく油断の隙もない』
『ああ~、僕の和菓子が~』
『ちょっと、やっぱりそっちのどら焼きの方が大きかったんじゃない? それ、よこしなさいよ!』
『ちゃんと半分にしただろう!!』
『喧嘩はやめなさい!』
「おい、約束しただろう! 半分以上食べたやつは、デザートも明日のおやつもなしだぞ!」
『でも優希、ハルは私より、大きいどら焼きを食べたのよ!!』
『だからちゃんと半分にしたって言っただろう!!』
『あっ!? ぶつかるなんだな!? あんこ落ちたなんだな!?』
『これはぼくのぷー!!』
『今のうちに……』
「だから、大人しく、どら焼きを半分だけ食べろって!!」
『お前たち、言うことを聞かんと、本当に全て取り上げるぞ』
『それだけじゃありませんよ。お菓子の部屋に置いてあるお菓子も全て、取り上げますよ』
お菓子の部屋とは、みんなのお菓子がおいてある部屋で、戦闘の後にお菓子をくれる人たちがいて、そのお菓子を保存してあるんだ。
ゴウカたちの言葉に、クルルたちはサッと座り直し、大人しくどら焼きの続きを食べ始める。
***************************
お読みいただきありがとうございます。ありぽんです。
1話が長くなってしまったため、2つに分けさせていただきました。
今後も1つの話が長いものは、このように前後編に分けてお届けします。
よろしくお願いいたします。
最後21時に更新予定です。
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