現代のモフかわあやかしVS 異世界の強面魔獣の大激突!!

ありぽん

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5話 賑やかな家族と、あやかしと家族になるには 2

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「まったく、どら焼きくらい大人しく食べられないのかよ」

 はぁ、せっかく異世界人と魔獣たちとの戦闘が終わって帰ってきたっていうのに。家の中はいつも通りの大騒ぎだ。

『優希、お帰り。今日もしっかりやってきたか?』

『馬鹿にされなかったでしょうね』

『強い敵はいたか!?』

『ちょっとガッツ、あなたも煩いわよ! 私の耳元で叫ばないで。この子たちじゃないんだから』

『だって気になるじゃねぇか。最近俺たちの出番が少ないしよ』

『それと私の横で大声を出すのは関係ないでしょう、静かに話しなさいよ!』

 はぁ、お前たちも注意してくれたのは良いけど、静かにしろよ。まぁ、これだけたくさんのあやかしの家族がいれば、煩くなるのは当たり前なのかもしれないけどさ……。

 俺の家族は全員が結び手をしているから、たくさんのあやかしと一緒に暮らしているんだ。父さんが5匹のあやかしと、母さんが6匹のあやかし。俺が今のところ15匹のあやかし。だから合計26匹のあやかしと暮らしていることになる。

 3年前までは、今は家を出て、他の地域の担当をしている姉さんのあやかしもいたから、30匹のあやかしと暮らしていたぞ。

 そんなにたくさんのあやかしと、家で暮らすことができるのか? 俺たち結び手には、協会が特別に家を用意してくれて、ちょっと大きめの家で暮らすことができるから大丈夫なんだ。

 魔獣には子犬サイズの魔獣から、それこそ2階建ての家よりも大きな魔獣まで、たくさんのサイズの魔獣がいるけれど。こちらのあやかしや妖精や精霊も、手のひらサイズから、2階建ての家よりも大きな子たちまでたくさんいる。

 父さんと母さんも、ゾウサイズのあやかしと家族になっているし。だけど俺は、大きくてもカピパラくらいの大きさまでのあやかしたちしか、家族になっていないから。今のところみんな家で暮らせているよ。

 それにあやかしによっては、体の大きさを変えられたり、人型に変身したりすることができるから問題ない。ちなみにうちのあやかしたちは、半分が人型に変身できるぞ。

 まぁ、俺があやかしと家族になったら、新しい俺だけの家を用意するって、和也さんは言ってくれたけど。どうかな? 時々あやかしの視線は感じるけど……。

 俺たち結び手が、どうやってあやかしと契約し家族になるのか。それは、もちろんあやかしが見えることは大前提だけど。あやかしに自分の力を、どれだけ与えられるかもとても大事で。

 異世界人は、魔力というものを持っており、それによって魔法を放つことができる。そう、あの物語に出てくるような魔法だ。火の魔法だったり、水の魔法だったりと、それはもういろいろな魔法を使ってくる。

 そしてその魔力を使って、異世界人も俺たちのように魔獣と契約し、魔獣の力を借りることができるんだ。

 一方、俺たち地球の人間は、魔力を持っていない。だけど、あやかしや妖精、精霊たちと共に生きる人々は、魔力に似た別の力を持っていて。それを俺たちは『霊力』と呼んでおり。
 この霊力を使うことで、あやかしと契約し、家族になることができるし、他の力も使えるようになるんだ。

 ただ、家族になるだけなら、霊力がそれほど強くなくても構わない。だけど、異世界人や魔獣と戦うとなると……。

 あやかしはもともと強い存在だけど、俺たちの霊力が強ければ強いほど、あやかしたちはさらに強い力を使えるようになるんだ。だから俺たちはいつも、戦闘訓練以外に霊力を上げる訓練も欠かさない。

 と、まぁ、ここまで家族になるための、大切な話しをしてきたけれど。実は、1番大事なことがまだ残っている。それは……。
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