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15話 戦闘開始! 可愛さ炸裂?2
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「さて、向こうは始めたみたいだし、こっちも始めるか」
「そうね、悠馬は右を、私は左、優希は真ん中よ、良いわね」
「ああ」
ちなみに悠馬の家族あやかしは、筋肉質で毛並みに光沢のあるオオカミ系の 月下狼(げっかろう) と言うあやかしで、名前はルフ。
それに、オオカミと同じくらいの大きさのネズミ系あやかし 影鼠(かげねずみ) と言うあやかしで、名前はチュリ。
楓の家族あやかしは、熊ほどの大きさがあるリス系の 風尾栗鼠(かぜおぐりねずみ) と言うあやかしで、名前はリリィ。
さらに、普通の馬よりひとまわり大きく、たてがみが雷のように光る馬系あやかし 雷蹄馬(らいていば) と言うあやかしで、名前はカリム。それぞれ2匹ずつの、家族あやかしがいるぞ。
「ほら、優希から行ってよ。そうしないとこっちの魔獣が来て、見られなくなるじゃない」
「はぁ、分かったよ。みんな、誰から行く?」
『もちろんぼくぷー!!』
『一生懸命ポーズ考えたもんね。僕はそれで良いよ』
『それに、この前は俺たちが先だったしな』
『クルルで問題ないです』
『クルル、頑張る』
『しっかりやるのよ!!』
僕って言ったのがヒナタで、俺って言ったのがソラ、丁寧言葉がハルで、ぶっきらぼうに答えたのがキララ、最後の元気な女の子がモモだ。な、みんな同じハムスターあやかしに見えるけど、話すと誰が誰か分かるだろう?
『ボクも良いくま!!』
『クルル、頑張るんですわ!!』
誰が先陣を切るかが決まり、クルルが屋上の端ぎりぎりに立って、俺たちはすぐ後ろに立った。
すると俺たちの姿が見えたからか、下に集まっていた魔獣たちが、ギャアギャア、ギャオォォォッ!! と騒ぎ始め。魔獣たちに指示を出す異世界人たちも、俺たちの方を睨みつけてきたぞ。
ただ、うん。きっとこの後、何とも言えない表情になるんだろうな。さて今回は、クルルたちはどんなことをするのか。異世界人と魔獣たちがこちらを見たところで、クルルが動いたよ。
右手と左足を上げ、左手と右足は下ろした状態で、胸を張り、リボンをたなびかせながら。
『ふわふわカールで魅せてやるぷーっ☆ クルル、おしゃれに登場だぷー!』
と、叫んだんだ。うん、言葉の中に星が見えた気がする。そして一瞬静まり返る異世界人と魔獣たち。魔獣たちなんて、あれだけ声をあげていて、強面のところがもっと強面に見えていたのに。今はポカンと口を開けているよ。
そんな静まり返った中、喜んでいるのは楓だ。きゃー!! 可愛いぃぃぃ!! と大喜びだ。
「今の可愛い姿と叫びで元気が出たわ!! リリィ、カリム、行くわよ!!」
「ルフ、チュリ、俺たちも行くぞ。クルル、可愛かったぜ!!」
悠馬と楓たちが、左右に分かれ攻撃を始めた。
『決まったぷー?』
『うん!! なかなか良いと思うよ!!』
『この前より、ぜんぜん良かったわ!!』
「ほら、その話しは後でだ。魔獣たちが復活して、ビルを登ってこようとしてるぞ」
クルルの行動に、一瞬動きを止めていた異世界人と魔獣たちだったが、悠馬たちの攻撃で我に返り動き始めた。
そんな奴らに、 クルルが攻撃を仕掛ける。
『クルル、行くぷー!! くるくる回ってすぱっとねぇ、ぷー!!』
そう叫び飛び出した後、回転しながら下へ降りていき敵に突撃。魔獣たちを切り刻みながら、回転で生じる風で敵の視界を乱し。そして回転の勢いはそのままに、ビルの壁を登りクルルが俺たちの戻ってきて、パッ!! と回転を止めると、シュタッ!! とポーズをとった。
俺は下を確認。うん、今のクルルの攻撃で、3分の1の魔獣が倒れたな。
「クルル良いぞ。予定通りだ」
『今日はどっちも決まったと思うぷー。後で確認するぷー』
「ぷっ!」
右で戦っている悠馬が噴き出す。
「おい」
「いや、あいかわらずだと思ってさ」
「こっち気にしてないで、きちんと自分の方に集中しろよ」
「いや、あれが聞こえたんじゃな。ほら、楓なんて、さっきよりも攻撃の威力が上がったぜ」
左の方、楓たちの攻撃で、異世界人も魔獣たちも、あちこちに吹き飛ばされている。……ニコニコ過ぎるだろう、うちのクルルたちのことも言えないけどさ。
『優希、次行かないと!』
ヒナタに呼ばれて視線を戻す。クルルの攻撃で視線を遮られていた異世界人と魔獣たちが、少しだがまた、ビルを登ってこようとしていた。
「そうね、悠馬は右を、私は左、優希は真ん中よ、良いわね」
「ああ」
ちなみに悠馬の家族あやかしは、筋肉質で毛並みに光沢のあるオオカミ系の 月下狼(げっかろう) と言うあやかしで、名前はルフ。
それに、オオカミと同じくらいの大きさのネズミ系あやかし 影鼠(かげねずみ) と言うあやかしで、名前はチュリ。
楓の家族あやかしは、熊ほどの大きさがあるリス系の 風尾栗鼠(かぜおぐりねずみ) と言うあやかしで、名前はリリィ。
さらに、普通の馬よりひとまわり大きく、たてがみが雷のように光る馬系あやかし 雷蹄馬(らいていば) と言うあやかしで、名前はカリム。それぞれ2匹ずつの、家族あやかしがいるぞ。
「ほら、優希から行ってよ。そうしないとこっちの魔獣が来て、見られなくなるじゃない」
「はぁ、分かったよ。みんな、誰から行く?」
『もちろんぼくぷー!!』
『一生懸命ポーズ考えたもんね。僕はそれで良いよ』
『それに、この前は俺たちが先だったしな』
『クルルで問題ないです』
『クルル、頑張る』
『しっかりやるのよ!!』
僕って言ったのがヒナタで、俺って言ったのがソラ、丁寧言葉がハルで、ぶっきらぼうに答えたのがキララ、最後の元気な女の子がモモだ。な、みんな同じハムスターあやかしに見えるけど、話すと誰が誰か分かるだろう?
『ボクも良いくま!!』
『クルル、頑張るんですわ!!』
誰が先陣を切るかが決まり、クルルが屋上の端ぎりぎりに立って、俺たちはすぐ後ろに立った。
すると俺たちの姿が見えたからか、下に集まっていた魔獣たちが、ギャアギャア、ギャオォォォッ!! と騒ぎ始め。魔獣たちに指示を出す異世界人たちも、俺たちの方を睨みつけてきたぞ。
ただ、うん。きっとこの後、何とも言えない表情になるんだろうな。さて今回は、クルルたちはどんなことをするのか。異世界人と魔獣たちがこちらを見たところで、クルルが動いたよ。
右手と左足を上げ、左手と右足は下ろした状態で、胸を張り、リボンをたなびかせながら。
『ふわふわカールで魅せてやるぷーっ☆ クルル、おしゃれに登場だぷー!』
と、叫んだんだ。うん、言葉の中に星が見えた気がする。そして一瞬静まり返る異世界人と魔獣たち。魔獣たちなんて、あれだけ声をあげていて、強面のところがもっと強面に見えていたのに。今はポカンと口を開けているよ。
そんな静まり返った中、喜んでいるのは楓だ。きゃー!! 可愛いぃぃぃ!! と大喜びだ。
「今の可愛い姿と叫びで元気が出たわ!! リリィ、カリム、行くわよ!!」
「ルフ、チュリ、俺たちも行くぞ。クルル、可愛かったぜ!!」
悠馬と楓たちが、左右に分かれ攻撃を始めた。
『決まったぷー?』
『うん!! なかなか良いと思うよ!!』
『この前より、ぜんぜん良かったわ!!』
「ほら、その話しは後でだ。魔獣たちが復活して、ビルを登ってこようとしてるぞ」
クルルの行動に、一瞬動きを止めていた異世界人と魔獣たちだったが、悠馬たちの攻撃で我に返り動き始めた。
そんな奴らに、 クルルが攻撃を仕掛ける。
『クルル、行くぷー!! くるくる回ってすぱっとねぇ、ぷー!!』
そう叫び飛び出した後、回転しながら下へ降りていき敵に突撃。魔獣たちを切り刻みながら、回転で生じる風で敵の視界を乱し。そして回転の勢いはそのままに、ビルの壁を登りクルルが俺たちの戻ってきて、パッ!! と回転を止めると、シュタッ!! とポーズをとった。
俺は下を確認。うん、今のクルルの攻撃で、3分の1の魔獣が倒れたな。
「クルル良いぞ。予定通りだ」
『今日はどっちも決まったと思うぷー。後で確認するぷー』
「ぷっ!」
右で戦っている悠馬が噴き出す。
「おい」
「いや、あいかわらずだと思ってさ」
「こっち気にしてないで、きちんと自分の方に集中しろよ」
「いや、あれが聞こえたんじゃな。ほら、楓なんて、さっきよりも攻撃の威力が上がったぜ」
左の方、楓たちの攻撃で、異世界人も魔獣たちも、あちこちに吹き飛ばされている。……ニコニコ過ぎるだろう、うちのクルルたちのことも言えないけどさ。
『優希、次行かないと!』
ヒナタに呼ばれて視線を戻す。クルルの攻撃で視線を遮られていた異世界人と魔獣たちが、少しだがまた、ビルを登ってこようとしていた。
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