リクエスト作品etc.

まこ

文字の大きさ
99 / 104
Special ② (聖奈さん♡)

綺麗な花には棘がある②

しおりを挟む
「君は思ってる以上に懲りない子だね。何回もこんな事していいと思ってるの」

「さっきまでグズグズに泣かされてたのにちょっと休憩させたらこの強気の態度と馬鹿力ですもんね。回復早すぎでしょうよ」

ハァハァと互いに息を切らしながらベッドの上に居るのは、そこそこ弱らせたと思っていたにも関わらずかなりの力で抵抗され格闘しながら服をひっぺがし仰向けに拘束し直した俺と、今度は万歳の状態で手錠をベッドの枠に引っ掛けられM字開脚を晒されている桜花センパイ。今回脚を拘束してるのはテープではなく、これまた訓練部屋から拝借してきた太腿と足首を繋ぐ専用の枷。前回テープを巻く時暴れるセンパイにかなり苦労したのでこれを試しに持ってきたのだが、便利なだけでなく太腿と足首に巻かれたベルトとそれを短く繋ぐチェーンが映えて中々良い見た目になった。

「あはは、やっぱその格好似合ってますよセンパイ。すっげーエロいっすもん」

その言葉を聞いて、はあ…と心底呆れたような大きな溜息が部屋に響く。何度かこの体勢は俺に見せてる筈なのだがやはり色々丸出しは誰であっても恥ずかしいのだろうか、嫌そうに目線を逸らし顔全体を赤く染めているセンパイは何よりも可愛らしく更にいじめたくなる。

「さっきお尻でかなり感じてたように見えたし、せっかく仰向けになったんだから今度は恥ずかしい所を擽りまくってあげましょうかね~。センパイこことかも大好きそうですもん」

「!やっ、もう触んないで…っ!」

そう言うが早いか俺はセンパイのふっくらした二つの玉をこちょこちょと擽るように弄んだ。途端にガチャガチャと大きく鳴る手錠と太腿枷の鎖。イヤイヤと抵抗しながらも完全に萎えていて柔らかくなっていた急所は、俺の手の中で少しずつ硬さが分かるように膨らんでいく。

「やっぱ桜花センパイはここ擽られんの大好きなんですね~。前からまぁまぁ気づいてたんですけど他のどこ触るよりも一番大きく反応しちゃってますよ?かーわいー」

「煩い!そんなの好きなわけないでしょ!…っほんといい加減にしないと後で…んぁっ!?」

言葉責めされてカッとなったのか、また命令口調で怒鳴ってきたセンパイを咎めるように不意打ちで先端をカリッと引っ掻いてやった。筆や羽根で刺激した時もここは少し触れるだけでかなり大きな反応を示してくれたので分かりやすい弱点なんだろう。まぁ俺も男だから分かるけどここを集中的に責められたら結構キツい。

「ひっ…!や、めて、駄目…!~~ッッ、そこばっかり、触らない、で…!」

反応が良いので続けてグリグリと先端ばかりを刺激してやると身体が仰け反り太腿がぷるぷると震えだした。既に先走りが出始めている為どんどん滑りが良くなっていく先っぽはピンク色で温かく、ずっとぷにぷにと弄っていたくなるが…。

「あっ、あ…!亜蘭くん、もう、止め…!」
「ハイ。そーゆーならやめてあげます」

明らかに溶けていく顔をしたセンパイはいいところで急に刺激を止められ現実に戻ったのか、えっ…と一瞬戸惑った後、いつものように寸止めでまた弄ぶつもりかと歯を食いしばって俺を睨んできた。この状況で目線だけ怖いというのも滑稽で、そういや渚が書いてくれた小説の反応そっくりだなと思い出しふっと吹き出しそうになった。

「あれぇ?言われた通りやめてあげたのに何なんですかその目は?もしかしてホントはもっとして下さいっていうおねだりのつもりだったんですかぁ?」

「…はぁ。君、こういう時は本当に腹が立つ程ペラペラ喋るね。朝みたいに照れて口下手になっていれば可愛げもあるものだけど?」

確かに何だか今日はノッているのかスラスラといつも以上に煽りの言葉が出てくる。どうやら桜花センパイが焦れば焦るほど、俺の調子も上がるみたいだ。じゃあ最初上手くセンパイと話せなかったのも落ち着いた態度を取られていたからなのか?と言われれば別にそんな訳でもねーような…。

「だーから俺に可愛さなんて要らないって言ってるじゃないすか。つーかセンパイ俺に対して敏感過ぎません?そんなんじゃ上に立つ幹部として後輩達も不安だと思うんで、俺もセンパイに再訓練させて貰って良いですかぁ?」

「…君や柚木くんは大切な教え子として接してるから少し特別なだけ。普段知らない奴に触られたとしても俺は何も感じないよ。君に訓練なんてされなくても任務で失敗する事は無いし」

俺の事をサラリと特別と言ってくれたことに若干調子を狂わされそうになるも、だから早く解放しなさいと鎖の音を立ててジトッと見つめてくるセンパイがさらに愛おしく見える。…でも、やっぱ長い付き合いで優等生の柚木さんが一番なんだろうか。褒められる時にもよくセットで名前出されるしさ。
ほんの少し口を尖らせて、むぅ…と膨れるとまた更にセンパイに俺のテクニックをいっぱい披露してやりたくなり、再び弱点の睾丸を全部の指でわしゃわしゃと責め立てた。

「だっ、からぁ…!んんっ、そんなとこ…触るのは…止めなさい…っ!くくっ…あ、あははは…!」

「人間ってさぁ、無意識に自分がされて気持ちいいことを相手にもすると思うんすよ。もしかして後輩の訓練でもこういうよく事してませんでしたぁ?」

ニヤリと笑って玉を擽る手を強くし、時折揉むように触ってやると面白いぐらいに反応した。

「ほら、すっげービクビクしてんじゃないですかぁ。こういう責め方をセンパイも他の人にしてるんですね?」

単純に柚木さん含め訓練で他の奴らにどういうコトしてきてんだろうと気になってさっきからちょいちょい質問を混ぜてはいるんだが一向に教えてくれない…ただ耐えるのに必死すぎるだけか?でも俺以外にどんな拷問訓練のやり方してんのかはちょっと知りたい。

「や…めっ…んあっ!く…訓練なんだから…仕方ない、でしょ…っ!いい加減離しなさ…っ!」

「へー、認めるんだ。当ったり~。じゃあ…教えてくれたご褒美にまたこっちもしてあげますね?」

お堅いセンパイから上手く情報を聞き出せた気がして気分が更に良くなった俺は、ふにふにと玉を弄っていた両手をお尻の肉に移動させるとこちょこちょと激しめに擽った。

「~~~ぃぃ”ッ…!くっ…ふふふふっ…!ゃ…っ…んんん”~~~っ!!」

センパイは今度こそ我慢しようとしているのか必死に押し殺した声を上げながら太腿をガクガクと震わせ、お尻の刺激からなんとか逃れようと臀部に力を入れ一番恥ずかしい箇所を上に突き出すような反った体勢になっている。その逆に恥ずかしくなってしまっている状態がやけに唆り、ぎゅっと目を瞑った隙を狙い耳元にぐっと顔を近づけ、フッと息を吹きかけてやった。

「ひゃあぁっ…!?」

ゾワッと一気に鳥肌を立て目を見開いたセンパイはここで集中が途切れてしまったのか、もう声を抑えられないまま涙を流し俺の擽り回す手に翻弄されてしまうようになった。正直、媚薬も玩具も使わないでここまで乱れてくれるとは予想外だったが、確実に半年前より俺の手に感じてくれているみたいで凄く嬉しい。俺が敵のままだったらこの人のこんな姿一生見られなかっただろうと思うと本当にIrisに誘ってくれたことには感謝しかないな。

「あ、あははははっ…!も、お尻っ、やめなさいっ、ぁははははははっ…!」

見惚れるほど綺麗で吸い付くようにスベスベしたお尻をひとしきり堪能させてもらった俺はそろそろ次のお楽しみに移ってやろうと、先走りをトロトロとベッドにまでこぼしている陰茎をからかうように突っついた。

「あれ~ここ直接触ってないのにもうドロドロで苦しそうじゃないですかぁ。擽ってるだけなのにどうしたんですかぁ?あーあ、涎も垂らしちゃって上からも下からも俺のシーツぐっちょり濡らして汚しちゃう悪い子にはお仕置きが必要ですかね~?」

そう言いながら俺は、訓練部屋を漁っていた時に棚の奥から見つけてきたとっておきのアイテムをいざ使ってやろうと取り出した。ーーその玩具を見せつけた途端、疲弊しきっていたセンパイの顔がサァッと一気に青ざめるのが分かった。

「えー?その反応はこれが何だか知ってんすか?あはは、サプライズで付けてあげようと思ってたんだけどそんなゾッとした顔見せてくれたんなら逆にラッキーだったなぁ。随分使われてなかったみたいだけどこーんな悪趣味なオモチャ誰がどこで買ってきたんでしょうねぇ、動かしてみてびっくりしましたよ~。先っぽだけこちょこちょ擽ってくれるオナホなんて先端よわよわなセンパイにピッタリじゃないですかぁ」

「ーー許可無く訓練部屋に立ち入るだけじゃなく勝手に物を持ち出していいと思ってるの。…これが最後の忠告だから俺を解放しなさい。この手錠も枷もそこから取ってきたんでしょ、本来なら報告して罰を与えるべきだけど特別に今君が反省するなら全部見逃してあげる」

さっきまでの笑い声とはうってかわって怯えを隠すようにグッと低い声で、圧をかけるように真面目なトーンで迫ってきた。おそらくここで止めれば全部見逃してくれるってのは本当だろうし止めなかったらセンパイは後々死ぬほど反撃してくるだろう。でも今はその恐怖以上に…ここまで来たんならセンパイの乱れに乱れまくった姿を全部堪能したくて仕方ない。

「そんなにこれ使われるのが嫌なんですか?強がって脅してもバレバレですよ。こんな絶好のチャンス俺が見逃すと思います?」

「…あっそう。せっかく俺が最後の慈悲をかけてあげてるのに君の答えはノーなんだね。軽々しく君の誘いに乗った俺もどうかしてたけど、この事は絶対に忘れないからね。この間の再訓練が生ぬるいと感じる位には徹底的に教育してあげる。後で後悔したってもう遅いよ」

使われる覚悟を決めたのかグッと唇を噛み締め睨んできたセンパイにゾクッとしながらも俺は手に持った玩具をしっかり亀頭に取り付けた。その刺激にも少し反応を示してしまう敏感さと可愛さに思わずウットリとし、頬をそっと撫で上げ顎を優しくクイッと持ち上げてしっかりとセンパイの目を見つめる。…今、俺の眼にはこの人が、この人の眼には俺しか映っていない。

「センパイの素敵な姿を独占出来るのに後悔なんてするわけないじゃないですか」

カチッと玩具のスタートボタンを押した瞬間、俺の飢えていた何かが最高潮に満たされるのを感じた。

「あ”あ”ああああアッッ!!!!」

ビクンと電流を流されたように大きく跳ねた身体とガッシャンと激しく鳴る拘束具がいかにこの玩具が効いているかを物語っている。笑い声と悲鳴が合わさった叫びを発しながら首を横に振り少しでも刺激を紛らわそうと暴れるセンパイは、いつものクールで感情を表に出さない澄ました雰囲気とは真逆の姿を晒している。

(…ああ、たまんねぇな。ゾクゾクする)

他の何にも代えられない不思議な感覚が俺を支配する。今、俺の指先一つであの桜のように本当に綺麗なセンパイを自由に泣かせも笑わせも出来る。他の人間は知らない、俺だけが知ってる秘密の桜。

「んああああああ!止めなさい”っ、止めてぇっ!!」

「やです。俺今お花見中なんで」

センパイにとっては何言ってんだコイツと意味がわからない返答をしたと思うが、いつまで見ていても飽きない光景は俺のあらゆる欲求を満たしてくれる。暫く俺は手を出さず泣き叫ぶセンパイを色々な方向から眺めていたのだが、やはり直接手でも責めてあげたい。

「玩具だけじゃ淋しいでしょ?桜花センパイはお耳も弱いでちゅもんね~。ほ~ら、泣かないでぇ?俺が言葉責めしながら手でも擽ってあげるからね?」

「ひぅッ!…だ、から…っ耳元で喋らないで…んっ…って、言っ…んああぁっ!!」

ペロっと耳たぶを舐めてから意地悪に小さな子をあやすような声で耳元で囁くと甘い音色が強くなり、余裕が無いとこんな簡単な言葉責めにも反応してくれるのかと面白くてそのままペロペロと優しく耳を舐め回したりわざと水音を立てながら浅い所を焦らすように責めてやる。

「ひゃあああっ、いっ、やぁ!あはははは、も、嫌っ、おかしくっ、な、やははははは…!」

「あはは、全身ビクビクしっぱなしでかわい~。んー?先っぽだけの刺激だったらイクにイけなくてずーっと辛いでしょ?助けてほしい?おねだりしちゃう?」

自分でも分かるぐらい意地悪な声で呟いてやると、早めに強請った方が楽だろうに何故か今日はまだしっかり反抗するつもりなのか潤んだ目で睨み頑なにおねだりしてこない。へぇ、それはそれで長く楽しめて好都合なんだけど…と俺はニヤリとして更に意地悪を続けることにした。

「それじゃあセンパイが素直になるまでもう少し鑑賞しときますかね」

「ひゃはははっ!あっ、あとで、どうなるかっ…んぐっ?!」

そこまで言いかけた瞬間、俺は素早く右手の指をセンパイの口にガボッと突っ込んだ。いきなり堰き止められた言葉と侵入してきた指にくぐもった声と驚きの反応を上げ、苦しそうにうぐうぐと唸っている。しかし今日は後戻りができない位に俺のS心も爆発しているので、それに追撃するように左手は首元を優しく擽り、先端を擽っている玩具の強さも引き上げてやった。

「ん”ん”んん~~~~ッッ”!!」

目を見開いて悶え、歯型が付くぐらいに俺の指を噛み締めたセンパイの口を開けさせるように今度は突っ込んだ指で舌を軽く引っ張りぐにぐにと揉んでみた。歯の力は抜けたがもはや声にならない声を上げ、流石に観念の色が見えてくる。

「~~あ、らっ、ああっ、も…や、えてっ、あはははは、やえ、てっ」

先程よりも声が小さくなり、睨みを含んでいた目は懇願するように垂れて弱々しくこちらを見てきた。…あぁ、やっぱり弱った目で縋るセンパイは魅力的すぎる。まだまだ遊びたいんだけどやっぱりおねだりするセンパイも早く見たいしちょっと助け舟を出してやるか。

「セーンパイ。俺にイカせてほしいの?」

「ちがっ、あ!はははぁっ、やえてぇ、やえてほしぃっ、はなひてぇへへへっ!!」

うーん…俺の欲しいおねだりはもう少しなんというか、イきたいって欲望が混じったものなんだけど。はっきりとしたセンパイの声が聞きたくて俺は指を抜いてやり、擽っていた左手と玩具を一旦止めてやった。

「舌足らずでやめてやめて言うセンパイが可愛くてつい止めてあげましたけど、こっちビンビンに勃ったままですよ?俺のシーツに大きなシミ付けちゃって。本当はさっきから溜まりに溜まってるのを出したくて出したくて仕方ないんじゃないですか?」

「はあ、はぁ…そ、んなの…っ、ない…から…これ…外しなさ…」

「嘘言う子はまたずーっと放置してあげようかな」
「…ッ!!」

耳元で脅すような声で呟いてやると、ビクッと大きく身体が反応し、怯えに染まった目を泳がせた。自分と葛藤しているのだろうか、ゆっくりセンパイの口から言葉が出るまで待つことにする。

「……」

暫く経ったあと、センパイの口がぼそぼそと動く。

「…ぃか、せて、下さ…ぃ」

俺と目は合わせず俯き加減で、ほんの小さな声が聞こえた。ボロボロのM字開脚で何を今更恥ずかしがるのかとも思ったが、そういう恥ずかしがり屋さんな所もすげーグッとくるな。

「あ、らんくん…いかせて、下さい…お願い…します」

今日はまだそれほど溶けるような責めではなかったからか、ムスッとしたような表情で辿々しく前に俺が伝えたおねだりの言葉を放ってくれた。こんな時でも前の事をしっかり覚えていてくれたのが嬉しくて、俺は心からの笑顔でよしよしとセンパイの頭を撫でてやった。

「センパイ、俺が言ったおねだりの仕方覚えててくれたんだ。すっげー嬉しい」

「…だって言わないと終わってくれないでしょ」

相変わらず不満そうに顔を赤くして答えるセンパイだったが、どこか期待したようにモゾモゾと腰を動かしている。よし、ご褒美に思いっきり気持ちよくさせていただくとするか。

「…で、どうやってイかされたい?」

「何で君は時々タメ口なの…」

「答えてくれないんで引き続き俺の好きなようにさせてもらいますね?」

センパイの反論を待たずまだ一度も射精していない先端から悪趣味オナホを外すと、うまく流れ出ていなかった先走りがトロっと溢れ出た。それを見てしまいサッと恥ずかしそうに顔を背けるセンパイと、クスクスと笑いながらソコをちょんとつついてやる俺。

「よくここまで我慢出来ましたねー。じゃあ今からこの中にあるのをぜーんぶ抜いてあげますからね」

「ちょ、ちょっと一回でいいから…っあああああ!?」

ローション無しでも十分すぎるほど滑りの良い竿を左手で追い込むように上下し、右手で亀頭を包むようにグリグリ滑らせると部屋に大きな嬌声が響き渡る。かなり溜め込んでいたのか素早く何度か扱くだけで勢いよく一度目の白濁液が飛び出し俺の手にかかった。

「も、もういい!もういいからああああ!!嫌!やああああ”っ!!」

「止めません。どうやってイかせて欲しいか答えなかったセンパイが悪いんじゃないですか?ーーねぇ、それよりイくときはどうするんだっけセンパイ?思い出せない?」

天を仰ぎながら勝手に何も言わずイったセンパイをお仕置きするように、俺は達したばかりで敏感な先っぽに集中して両手の速度を速めた。

「や”っ、ああっ、言う!言うからっ、亜蘭くん!い”っ、今はそこ止めてえええええ!!」

グチュグチュと弄る手の中で卑猥な水音が立ち出し、サラサラの髪を振り乱しながら静止を求めるセンパイの全てを目に焼き付けることが出来るこのポジションからの眺めは絶景だ。綺麗な蕾も連動するようにヒクヒクと収縮を繰り返しており、俺もかなり興奮しながら今度は竿にあった手を会陰へ持っていく。

「ひっ…そこだめっ…~~ッぁああああ!!」

苦手な亀頭と会陰を強く刺激され、ガクガクと全身が震えだしたかと思えばピンっと足首が伸びる。ほんと、センパイは絶頂の時が分かりやすくて面白い。

「ーーイクっ、あ、らんくん、イク…っ!!」

「よくできました。どうぞ。」

折りたたまれた脚全体にギュッと力が込められ、今度はきっちり俺の目を見ながら二度目の欲が吐き出された。開いた口からは涎が垂れ、惚けた表情になるも当然それで終わりにはしてやらない。先程とは違い長くビクビクと続く余韻を堪能させてあげると、絶頂の終わりを見計らって左手は引き続き会陰をグリグリと心地よく押し込み、右手は竿に移動させ、指で輪っかを作り根本をクチュクチュと細かく扱いてやった。

「あ、ああああぁっ…!いつまでやんのっ、もっ、無理だってぇぇ…!ぁぁぁっ…!!」

「俺が満足するまで続けさせてもらうんでまだまだ頑張って下さいね?もうここまできたらとことんベッドシーツ汚しちゃいましょうよ。ほら、センパイの大好きなトコ弄ってあげるんで」

左の親指で会陰を押しながら残りの四本の指でサワサワと睾丸を擽ってやると、若干弱くなっていた声に声量が戻る。今度からもここは弱点として重点的に責めてやることにしようかなどと、ノリノリの俺は既に先の予定まで思い浮かばせていた。

「ひゃはははは!んぁぁ!イ…っ!あははは…」

擽る刺激の方が強いと中々イくのが難しくなるようで、汗と涙と涎でべとべとになってもなお綺麗に見えるセンパイの顔を見ながら右手と左手の強弱に変化をつけてやる。根本ばかりを扱いていた輪っかを一旦解くと、裏筋を爪でカリカリと何度も往復して引っ掻く動きに変えてみた。すると効果てきめんだったらしく腰をガクガクと突き出すような動きになり、溶けて潤む目で必死にこちらを向いてきた。

「は、ははっ…い、く、…ぁ、らんくん、…イ、きそ、」

「うん。桜花センパイ。イっていいよ」

優しい音色で労るように声をかけ、裏筋とカリ首の裏を親指で撫で上げながら竿も扱いてやると力が抜けたのか、苦しさは無さそうに三度目の吐精をした。それからはもう止めろとか嫌だとかの言葉は出てこず、今までぎゅっと入っていた力を抜いて身を任せるように気持ちよさを感じてくれていた。

「…ね、気持ち良いですかセンパイ?…俺の成長したテクニックを順番に見せたいから、今日は前だけで気持ちよくなって下さいね。後ろはまた今度いーっぱい悦ばせてあげますから」

「…ん、…ん」

センパイは肯定か否定か判らない返事を目を閉じて呟き、そのまま小さく喘ぎ声だけを上げ続け俺の両手を感じてくれていた。


◇ ◆


「君ねぇ…毎回限度ってものを学ばないのかな」

その後も前だけで数度イかせ続け、トロトロに溶けきって流石にもう反撃される気力は無いだろうと判断できたところで漸く俺は手を止めて頭上の手錠と太腿枷を外してやった。そうは言っても解放した一言目が説教というセンパイの異常な体力と復活力は危険だが、ぐったりしながらも少し満足そうな顔をしたセンパイを見ていると、もうこの後俺に対して何もしてこないのだろうとなんとなく察することが出来た。

「あー今日は付き合ってくれてどうもありがとうございました。おかげでめちゃくちゃ楽しかったっす!…でも今更だけどやっぱりどうして俺にあっさり騙されてくれたのか謎なんですよねー。単純についていったらどうなるか気になったからなんて嘘でしょ。やろうと思えば逆に俺を押し倒すことも出来たのに」

達成感でホクホクしている俺が明るくそう言うと、少しの間を置きセンパイが口を開く。

「…分からないけど、今までさ」

(…?)

こんな俺の疑問に答えてくれるどころか今からめちゃくちゃ怒られあーだこーだ説教されることを覚悟していたのだが、なんと意外にもセンパイは怒ることなく仰向けでベッドに寝たままゆっくり話し始めた。

「今まで…Irisに入ってから俺は出来るだけ努力してきたつもり。座学は得意だったけどいざ実戦となると思うようにできない事が多くて、体力も技術も全く足りてないことに気付かされた。俺は元々天才タイプじゃないからなんとか人一倍頑張って他の人達に負けないよう上に登ってきたけど、結果自分にも他人にも厳しくなってしまって…気付いたら皆腫れ物に触るように俺に気を遣っていて、誰とも本音を交わせなくなってた。…あ、今はそうでもないんだけどね」

「……」

完璧超人に見えるようで色々内に秘めてるものがあるのだろう。そんな桜花センパイは、懐かしむような目で天井を眺めながら続ける。

「同期の風見くんはああいう性格だし、誰とでもすぐに仲良くなっていつも皆と楽しそうに喋ってる輪の中にいた。…変態さんも変態さんで誰に何と言われようと最初からブレずにあんなのだったし、俺も気にしないよう自分の仕事や任務に没頭してたんだけど柚木くんや七彩くんといった後輩が出来るまでは一人で居る事が多かったな。…今も本当はもっと組織の仲間達と喋ったり食事したり関わらないといけないなと思ってはいるんだけど、どうしても俺が居るとピリッとなってしまう空気があるから…」

センパイの少し淋しそうな顔を見ると俺まで淋しくなりそうで、俺は出来るだけ元気な声で勇気づけるよう答えた。

「そんなこと無いっすよセンパイ、自分で思い過ぎですって!俺ぜーんぜんそんな気遣ってませんし、むしろ桜花センパイが一番尊敬してる先輩なんですけど…あっ、いや、いじめたくなるのと尊敬すんのは表裏一体ってゆーか!単純にセンパイがクソ可愛いからとかゴニョゴニョ…」

「…うん、だから君が特別なの。今まで誰も俺になんて手を出してこなかったし、厳しい訓練をした後はむしろビビッて俺を怖がる子ばっかりだったから。平気で俺にタメ口を使ったり何回もちょっかいを出してくる不思議な君が来てから俺も変わったみたいで、風見くんにも『亜蘭が来てからお前、何か人間味溢れるようになったなー!』なんて言われたよ。あはは、今までどう見られてたんだろう。…だから今朝避けられちゃったと思った時はちょっと淋しい気持ちになったし、その後君の方からニコニコしながら声をかけてくれたのが単純に嬉しく思っちゃったのかな。…これがこんなとんでもない誘いに乗ってしまった理由らしい理由になる?」

そこでこちらを向き、フッと優しく笑うセンパイの顔を見てブワッと心に熱い何かがこみ上げた。どんなにぐちゃぐちゃな姿を見せても何でいつも最後はそんなにカッコいいんだろう。

「…ん、話してくれて…ありがとう…ございます。な、なんか…あれ?俺、上手く喋れな…」
「また口下手な可愛らしい君に戻ったね。暫くはそうやって大人しくしておいてもらえると助かるよ。でも勝手に訓練部屋に立ち入った事と器具の無断持ち出しとその他諸々の罰はしっかり受けてもらうから覚悟するようにね?…ま、特別に報告はせず黙っておいてあげようかな。でもその分俺がみっっちり次同じことをしないよう一対一で教え込んであげるから反省しておいて?」

うぐぐ…と苦虫を噛み潰したような顔になる俺を見て何やら満足そうなセンパイ。今度また想像を絶する鬼畜責めをされるんだろーかとげんなりするが、自分から蒔いた種なので仕方ない。

「はーいすみませんでしたぁ。次から気をつけまぁす。多分…」

「そんな感じならメンタルは十分そうだね。俺の事避けられたら困るんだからしっかりしてよ亜蘭くん?はい、じゃあまずはこの汚れたシーツをすぐに洗濯すること。変態さんに知られる前にさっさとやりなさい。あと道具もちゃんと洗って消毒して元の場所に返すこと。あと…」

もうすっかり回復してきたのかと思うぐらいにいつも通りテキパキと指示を飛ばしてくる凄いセンパイ。さっきまでM字開脚でアンアン泣きまくってたとは誰が想像できるだろうか。

「そ、そんな寝たままあれやこれや言わないで下さいよ!つーかこれ全部桜花センパイの溢したヤツじゃないですか!なんかいつも俺だけ綺麗に後片付けさせられてんすけど!?」

「当然でしょう、毎回君のせいなんだから。どうして被害者の俺が手伝わないといけないの。はいはい口動かしてないでさっさと手を動かしなさい」

あーもう頑張りまぁす…とぶつくさ言いながらもなんだかんだこのセンパイとうだうだ喋ってる時間はアフタートークのようで楽しい。今朝感じてたモヤモヤもすっかり無くなり、全部が満たされている気持ち。…食事の時センパイの顔を見て俺の顔が赤くなって焦った理由はまだ分からないが、これもいずれ分かる時が来るかもしれないから今はそれで良いや。でもどんなに食っても次の日また腹が減るように、今いっぱいになった飢えもまたすぐ減ってセンパイをいじめたくなるんだろうなぁ。…こういうのをなんて言うんだろうか。

「またいくらでも欲しくなる無限のサイクル…中毒…?いや違うな…」

「どうしたの?」

ジャーッと洗面台でオナホを洗いながら本当に聞こえないような声でボソッと独り言を呟いただけなのにセンパイには聞こえてたようで、誤魔化すのも面倒だし簡単に精神的な渇望のサイクルみたいなのがあるんですよーこれ何て言うんですかねーと説明したら、ドン引きされるかと思いきやセンパイらしくない遊び半分の面白い答えが返ってきた。

「…桜にも蘭にも毒はないけれど、そもそもアイリスの花には毒性があるから…ここへ来たからには皆その中毒にあてられちゃうのかもね。後輩達もよく仲間同士でイタズラしたりし返したりを繰り返したりするみたいだし」

…へぇ。そうなのか。…なんか良いじゃん。

「さーっすが賢いだけあって上手い例え思いつきますねー。うん、でもいかにもピッタリな名前じゃないですか?この組織に居る人達はみんな、綺麗だけど食べたらもっと欲しくなる中毒起こすっていうね。ははっ、そんな人ばっかじゃないですかここ。あはは、やっぱ皆そーゆーのあるんだなぁ!」

「いやそんな怪しいキノコじゃないんだから…。あのね、由来となったアイリスの花言葉には希望、知恵、吉報とか良い意味がたくさん込められているの。でも、まぁ…、ふふっ…。君の言うことも一理あるかもね」

顔にかかっていた横髪を耳にかけながら、全裸なのにいつも通り澄まして横たわり微笑む桜花センパイの背景には本当に桜が舞っているように見えた。そんなフィルターがかかる位には俺もどうかしてんだろなと思う。前の組織は抜けたくて仕方なかったが、ここに来てからは俺も知らず知らずの内に心地良い毒に侵されているんだろう。…もう少し、浸っていたい。

「そういや、綺麗な花には棘があるって言葉もありますしねぇ。…じゃあ桜花センパイは儚いふりしてトゲットゲの桜じゃないですか。俺もトゲトゲの蘭っぽいのでお揃いっすね!あー色々腑に落ちてスッキリしました!さぁシーツ取るんでそこ退いて下さいよセンパイ。え、もしかしてまだ遊び足りないから寝たまま誘ってるとかぁ?」

「うーん、俺は棘だらけの危なすぎる花を呼び込んじゃったかな…」

ぎゃあぎゃあと華やかで騒がしい蘭と美しく凛とした桜が舞う部屋の窓からは、夕方の光が差し込んでいた。

end.
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

上司と俺のSM関係

雫@不定期更新
BL
タイトルの通りです。

処理中です...