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[番外編]間宮さんはヒロインにはならない(間宮視点、SS)
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いよいよ、高校入試当日になって私は受験会場の私立彩色学園に向かっている。場所も何度も確認したし、準備はばっちりだ。早めに出たからか学生らしき人はあまり見かけなかった。
だけど行く途中で前方から私と同じ位の年の学ランの男の子とすれ違う。小さい子を肩車して急いでるようでその子を落とさないようにゆっくりめで走っていた。
(どうしたんだろう? その子って……親戚の子かな。凄く慌ててるようだから、ひょっとして迷子?)
疑問に思いながら、気にせずに歩いて会場に向かった。
まだ時間があったので開始時間まで受験会場である私立彩色学園の教室で予習をした。そして開始時間になって受験生達が席に座って担当の先生が教壇で受験についての説明をしている。
その時だった。
──ガラガラ……。
と教室の扉が勢いよく開いた。急足で荒い呼吸をした男の子が入って来た。よく見たら、さっきの学ランの子だ。
「はぁはぁ……受験番号──の一之瀬弥太郎ですっ! すみません、遅れました!」
その学ランの子は先生に謝って席にとぼとぼ歩いて行った。
(一之瀬くんっていうんだ……)
さっきの小さな子は迷子だったのかな。受験当日で遅刻をしてまで迷子の子を助けるなんて心優しいんだね。そういうのは何か心が熱くなるよ。情が凄くあるんだね。
それが私の一之瀬くんへの印象。合格して入学したら、声をかけてみようかな。それまで楽しみだなぁ。私はそう思い受験に挑んだ。
だけど行く途中で前方から私と同じ位の年の学ランの男の子とすれ違う。小さい子を肩車して急いでるようでその子を落とさないようにゆっくりめで走っていた。
(どうしたんだろう? その子って……親戚の子かな。凄く慌ててるようだから、ひょっとして迷子?)
疑問に思いながら、気にせずに歩いて会場に向かった。
まだ時間があったので開始時間まで受験会場である私立彩色学園の教室で予習をした。そして開始時間になって受験生達が席に座って担当の先生が教壇で受験についての説明をしている。
その時だった。
──ガラガラ……。
と教室の扉が勢いよく開いた。急足で荒い呼吸をした男の子が入って来た。よく見たら、さっきの学ランの子だ。
「はぁはぁ……受験番号──の一之瀬弥太郎ですっ! すみません、遅れました!」
その学ランの子は先生に謝って席にとぼとぼ歩いて行った。
(一之瀬くんっていうんだ……)
さっきの小さな子は迷子だったのかな。受験当日で遅刻をしてまで迷子の子を助けるなんて心優しいんだね。そういうのは何か心が熱くなるよ。情が凄くあるんだね。
それが私の一之瀬くんへの印象。合格して入学したら、声をかけてみようかな。それまで楽しみだなぁ。私はそう思い受験に挑んだ。
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