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こわがりなおばけ
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ここは、おばけの世界。
おばけの仕事は、人間を怖がらせること。
おばけたちは毎晩、人間を怖がらせるために人間界へ行きます。
おばけにも、色んなおばけがいます。
大きな声で驚かせるのが得意なおばけ。
こっそり隠れて近づき、びっくりさせるのが好きなおばけ。
人間に触れて、ヒヤッとさせるおばけ。
おばけたちは、人間を怖がらせるのが大好き。
でも、おばけなのにこわがりなおばけもいます。
鏡に映る自分を見て、わあっ!と驚いてしまうほど、とても怖がり。
人間の子供たちを怖がらせに行っても、
「怖くなーい!」
と、全く怖がりません。
逆に、人間の子供たちが
「わあっ!」
と大きな声を出すと、泣いて帰るほどこわがり。
こわがりなおばけは、仲間たちからバカにされて、1人になりました。
こわがりなおばけは、毎日こわがらせる練習をしました。
こわーいかおをしてみたり、大きな声を出してみたり、ゆっくり近づいて触ってみたり。
練習を重ねると、だんだん自信がついてきました。
夜になると、おばけたちは人間界に遊びに行きました。
こわがりなおばけも、遊びに行きました。
「きゃー!!」
「おばけがきたー!」
「ごめんなさーい!」
人間界の子供たちは大騒ぎ。
夜の街は賑やかになりました。
「今日こそ、絶対に怖がらせてみせるぞ~」
こわがりなおばけは、さっそく子供を探してあちこち飛び回りました。
そして、子供部屋の電気がついてた、水色の屋根の家に入りました。
子供部屋には、寝る準備をしていた男の子がいました。
「よ~し。お、おばけだぞぉ~」
こわがりなおばけは、練習した通りに驚かせてみました。
「わ、わぁ~!おばけだ~!」
男の子はびっくり。泣き出してしまいました。
「ご、ご、ごめんねぇ~。」
おばけはついつい、謝ってしまいました。
それでも、男の子は泣きやみません。
「どうしよう…」
困ったおばけは、男の子を笑わせようとしました。
「べろべろばぁ~!びよよ~ん!」
顔を引っ張って伸ばしたり、しわくちゃにしたり、
変な顔をして笑わせようとしました。
「ふ、ふふふ…」
すると男の子は泣き止んで、だんだん笑い始めました。
「へんなかおー!」
さっきまで泣いていた男の子は、今度はお腹を抱えて笑いだしました。
「それそれー!こんな顔もできるよ~!」
おばけも調子に乗って、どんどん変な顔を披露しました。
しばらくすると、男の子もこわがりなおばけも落ち着いてきました。
「ぼくのこと、そんなに怖かった?」
こわがりなおばけは、初めて怖がらせることに成功したので、不思議に思いました。
「うん、僕とっても怖がりだから、おばけとかが苦手なんだ…」
男の子は少し恥ずかしそうに言いました。
「でも、君みたいなおばけなら怖くない!」
男の子は続けて言いました。
「そっかぁ…ぼくは、怖がらせたいんだけどなぁ…」
こわがりなおばけは少し落ち込みました。
「でもね、君はとっても面白かったから、こわがらせるより笑わせる方が向いてると思うな!」
こわがりなおばけは考えました。
怖がらせるのがおばけの仕事だとしても、笑わせてはいけないなんてルールはありません。
「たしかに!ぼくはこわがらせるより、笑わせる方が好き。ぼくの力で、みんなを笑わせればいいんだ!」
こわがりなおばけは、新しい自分を見つけました。
その日から、夜の街は笑い声で溢れかえっていました。
おばけたちをこわがって泣いてる子供がいると、
こわがりだったおばけがすかさず飛んできて、
色んな芸をして笑わせます。
こわがりなおばけは、おもしろおばけとして有名になりました。
おばけの仕事は、人間を怖がらせること。
おばけたちは毎晩、人間を怖がらせるために人間界へ行きます。
おばけにも、色んなおばけがいます。
大きな声で驚かせるのが得意なおばけ。
こっそり隠れて近づき、びっくりさせるのが好きなおばけ。
人間に触れて、ヒヤッとさせるおばけ。
おばけたちは、人間を怖がらせるのが大好き。
でも、おばけなのにこわがりなおばけもいます。
鏡に映る自分を見て、わあっ!と驚いてしまうほど、とても怖がり。
人間の子供たちを怖がらせに行っても、
「怖くなーい!」
と、全く怖がりません。
逆に、人間の子供たちが
「わあっ!」
と大きな声を出すと、泣いて帰るほどこわがり。
こわがりなおばけは、仲間たちからバカにされて、1人になりました。
こわがりなおばけは、毎日こわがらせる練習をしました。
こわーいかおをしてみたり、大きな声を出してみたり、ゆっくり近づいて触ってみたり。
練習を重ねると、だんだん自信がついてきました。
夜になると、おばけたちは人間界に遊びに行きました。
こわがりなおばけも、遊びに行きました。
「きゃー!!」
「おばけがきたー!」
「ごめんなさーい!」
人間界の子供たちは大騒ぎ。
夜の街は賑やかになりました。
「今日こそ、絶対に怖がらせてみせるぞ~」
こわがりなおばけは、さっそく子供を探してあちこち飛び回りました。
そして、子供部屋の電気がついてた、水色の屋根の家に入りました。
子供部屋には、寝る準備をしていた男の子がいました。
「よ~し。お、おばけだぞぉ~」
こわがりなおばけは、練習した通りに驚かせてみました。
「わ、わぁ~!おばけだ~!」
男の子はびっくり。泣き出してしまいました。
「ご、ご、ごめんねぇ~。」
おばけはついつい、謝ってしまいました。
それでも、男の子は泣きやみません。
「どうしよう…」
困ったおばけは、男の子を笑わせようとしました。
「べろべろばぁ~!びよよ~ん!」
顔を引っ張って伸ばしたり、しわくちゃにしたり、
変な顔をして笑わせようとしました。
「ふ、ふふふ…」
すると男の子は泣き止んで、だんだん笑い始めました。
「へんなかおー!」
さっきまで泣いていた男の子は、今度はお腹を抱えて笑いだしました。
「それそれー!こんな顔もできるよ~!」
おばけも調子に乗って、どんどん変な顔を披露しました。
しばらくすると、男の子もこわがりなおばけも落ち着いてきました。
「ぼくのこと、そんなに怖かった?」
こわがりなおばけは、初めて怖がらせることに成功したので、不思議に思いました。
「うん、僕とっても怖がりだから、おばけとかが苦手なんだ…」
男の子は少し恥ずかしそうに言いました。
「でも、君みたいなおばけなら怖くない!」
男の子は続けて言いました。
「そっかぁ…ぼくは、怖がらせたいんだけどなぁ…」
こわがりなおばけは少し落ち込みました。
「でもね、君はとっても面白かったから、こわがらせるより笑わせる方が向いてると思うな!」
こわがりなおばけは考えました。
怖がらせるのがおばけの仕事だとしても、笑わせてはいけないなんてルールはありません。
「たしかに!ぼくはこわがらせるより、笑わせる方が好き。ぼくの力で、みんなを笑わせればいいんだ!」
こわがりなおばけは、新しい自分を見つけました。
その日から、夜の街は笑い声で溢れかえっていました。
おばけたちをこわがって泣いてる子供がいると、
こわがりだったおばけがすかさず飛んできて、
色んな芸をして笑わせます。
こわがりなおばけは、おもしろおばけとして有名になりました。
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