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席次
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「最初に酒は多めに用意して運んであるけど、足りなかったとき用に、厨の棚脇に
置いてあるから、よろしく。」
左京は、誰でも補充出来るように確認した。
「分かりました。」
柚子と鴉山椒は、場所を一瞥して返事をした。
「前菜、簡単な和え物、お浸し…は、拝殿に運びましたよね。後は煮物と煮付け、
肉料理でしたよね…。」
夕霧が、下拵えしている物や煮込み中の物などを確認していた。
「大丈夫ですよ。お時間なら余裕があります。」
柚子は夕霧の様子から、お狐様のお戻りの事を案じていると察して声を掛けた。
「全部の料理が並ばなくても、後からお出しすれば問題ないだろう。先に出来ているものを運び、倉稲様がお出ましになられたところで始めて頂こう。厨へ行き来したところで、そもそも急な宴席なのだから不自然ではなかろう。返って全員が席に揃っているほうが不自然だ。」
左京の言葉に皆が同意したところで、
「先程、左京さんと大まかに決めた席次で、よろしいでしょうか?」
そういってザックリとした走り書きを見せて貰った。
「拝殿の祭壇前の中央に、倉稲様。東側に大神様。西側にお狐様。両主祭神は中央に
向かい合う形でお座り頂く。東西に分かれて神主、巫女と並び、それぞれの式神が
並ぶように致しましたが、篠辺は多いので出自順という事で如何でしょう?
ただ女と言うだけで、杏と私が夕霧さんの並びというのは…ちょっと…。」
鴉山椒は、良い淀んだ。
「言いたい事は何となく分かります。木通対策ですよね。お二人が前列なら確実に、木通のターゲットになって、折角の再会の宴を、邪魔してしまうかも知れませんね。夕霧さんの並びは私と鬼縛りに致しましょう。如何でしょうか?」
柚子は嬉しそうに提案した。
「良いの?左京さんの後ろは、猿豆さんがついてるのよ…。私の後ろは柚子でしょ?私の並びは、犬枇杷さんと鬼縛りに頼んでも一緒でしょ?」
夕霧は、柚子を見ながら言った。
「そうでしょうが、東雲は少ないので横並びです。先ほども言ったように、木通対策ですから、ひと席は私が。後ひと席は、犬枇杷さんか鬼縛りでしょう。…ですが、犬枇杷さんには酷だと思いますが…。」
「柚子さんの仰る通りかも知れませんね。鬼縛りさんには、私からもお願いしてみます。でも柚子さんは良いのですか?」
鴉山椒は、いつも式神として後ろに控える事が多い柚子さんが、席を代わってくれた事を気にしていた。
「対策ねぇ。夕霧さんが良ければ、オレは良いですよ。」
珍しく左京さんが、奥歯に物が挟まったような言い方をした。
「何か気になる事がありますか?」
夕霧は心配そうに聞いた。
「細かい事ですが、夕霧さんの並びに猿豆、柚子さん。後列に杏と鴉山椒、犬枇杷と鬼縛りさんという順でも、良いんですけどね。」
左京は、何故か夕霧にではなく、柚子に向かって話していた。
「そうですね。…出過ぎた事を言いました。申し訳ありません。」
柚子は肩を落とした様子で、左京に謝った。
置いてあるから、よろしく。」
左京は、誰でも補充出来るように確認した。
「分かりました。」
柚子と鴉山椒は、場所を一瞥して返事をした。
「前菜、簡単な和え物、お浸し…は、拝殿に運びましたよね。後は煮物と煮付け、
肉料理でしたよね…。」
夕霧が、下拵えしている物や煮込み中の物などを確認していた。
「大丈夫ですよ。お時間なら余裕があります。」
柚子は夕霧の様子から、お狐様のお戻りの事を案じていると察して声を掛けた。
「全部の料理が並ばなくても、後からお出しすれば問題ないだろう。先に出来ているものを運び、倉稲様がお出ましになられたところで始めて頂こう。厨へ行き来したところで、そもそも急な宴席なのだから不自然ではなかろう。返って全員が席に揃っているほうが不自然だ。」
左京の言葉に皆が同意したところで、
「先程、左京さんと大まかに決めた席次で、よろしいでしょうか?」
そういってザックリとした走り書きを見せて貰った。
「拝殿の祭壇前の中央に、倉稲様。東側に大神様。西側にお狐様。両主祭神は中央に
向かい合う形でお座り頂く。東西に分かれて神主、巫女と並び、それぞれの式神が
並ぶように致しましたが、篠辺は多いので出自順という事で如何でしょう?
ただ女と言うだけで、杏と私が夕霧さんの並びというのは…ちょっと…。」
鴉山椒は、良い淀んだ。
「言いたい事は何となく分かります。木通対策ですよね。お二人が前列なら確実に、木通のターゲットになって、折角の再会の宴を、邪魔してしまうかも知れませんね。夕霧さんの並びは私と鬼縛りに致しましょう。如何でしょうか?」
柚子は嬉しそうに提案した。
「良いの?左京さんの後ろは、猿豆さんがついてるのよ…。私の後ろは柚子でしょ?私の並びは、犬枇杷さんと鬼縛りに頼んでも一緒でしょ?」
夕霧は、柚子を見ながら言った。
「そうでしょうが、東雲は少ないので横並びです。先ほども言ったように、木通対策ですから、ひと席は私が。後ひと席は、犬枇杷さんか鬼縛りでしょう。…ですが、犬枇杷さんには酷だと思いますが…。」
「柚子さんの仰る通りかも知れませんね。鬼縛りさんには、私からもお願いしてみます。でも柚子さんは良いのですか?」
鴉山椒は、いつも式神として後ろに控える事が多い柚子さんが、席を代わってくれた事を気にしていた。
「対策ねぇ。夕霧さんが良ければ、オレは良いですよ。」
珍しく左京さんが、奥歯に物が挟まったような言い方をした。
「何か気になる事がありますか?」
夕霧は心配そうに聞いた。
「細かい事ですが、夕霧さんの並びに猿豆、柚子さん。後列に杏と鴉山椒、犬枇杷と鬼縛りさんという順でも、良いんですけどね。」
左京は、何故か夕霧にではなく、柚子に向かって話していた。
「そうですね。…出過ぎた事を言いました。申し訳ありません。」
柚子は肩を落とした様子で、左京に謝った。
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