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25 アルバートさんと、リードのもごもごシール
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アルバートさんの部屋の前で深呼吸を繰り返す。アルバートさんの部屋は一種のシェルターになっているそうだ。外に女性いても影響が少なくなるように匂いすら伝わらない構造になっていた。
「アルバートさん、サヤです。少しだけ、ここでお話ししてもいいですか?」
「……ええよ」
ドア越しの少しくぐもった声はいつもと変わらなくて、少し泣きそうになる。
「エウディから、軽くやけど話聞いとる。体調大丈夫か?立っとったらあかんで。座りや」
「大丈夫、です。それより、アルバートさんのお加減は?」
「俺のはまぁ、いつものやつや。ちょっと はよーに来てもうたけど、酷うはない」
いつもの、なら充分辛いはずだ。彼が発作以外で部屋から出られないなんて状態は見たことが無い。
「ごめん、なさい。私、女性になってしまいました。謝って許される事では無いですけど、本当にごめんなさいっ」
「……謝らんでええよ。エウディに聞いた。俺が変なプレッシャーかけたから、男になろうとしたんやろ?ほんで、効果のある香水使こてて、事故があって……たまたまクロノが側におってそうなったんやん?とーまわしに俺のせいやろ」
「そんな!違います!」
「ほなら、誰のせいでも無い。誰も悪うない。あえて言うなら運が悪かった」
「運が……?」
「サヤ、座り」
少し興奮してしまって、目眩がしたタイミングだった。
「不思議、です。アルバートさんはいつも千里眼持ってるみたい」
「おお、サヤの事やったら何でも分かるで。顔に書いてあるし、今でもドアに字ぃ書いてある」
「文字ですか?」
しゃがんでそっとドアに触れると、ほんのり温かい気がした。そこにそっと手を当てると、何となくドアの向こう側のアルバートさんに触れている気がした。
「……アルバートさん。私、船を降ります。宿では半人前以下ですけど、名前も知らない私の婚約者の人が何かマーキングをしているそうなので、あの宿でも多少は役に立てるはずですから」
嘘では無い。レヴィさんがそんな事を言っていたから。でも、実際にどこまで通用するかは分からない。分からないけど、それを悟られてはいけない。
だから、穏やかに、冷静にそうアルバートさんに伝えた。種族の特性で女性を忌避するなら、いくらアルバートさんでも、いつかは私の事もダメになるだろう。例えアルバートさんが、その責任感で私を船にと言ってくれたとしても、私にはその選択肢は無い事を自覚した。
彼が辛いと言う事も、彼に嫌われる事も、私は耐えられない。船を降りても宿にいられ無いかもしれない。上手くどこかで働けるとは限らなくて、また奴隷に堕ちるかもしれない。次は、以前の様なホワイトな主人では無いかもしれない。
それでも、アルバートさんに嫌われるよりずっとマシだ。優しい眼差しの記憶だけは残したい。
「サヤ、俺な、ほんまにサヤの事何でも分かってんねん」
「じゃあ、私の新たなる決意も知ってますよね?すごく寂しいですけど、上手く行けば番が見つかってまた、女性じゃなくなるかもしれない。皆さんのためにお食事だって作れる。私、頑張ります」
「……あんな、右肘のとこ見てみ?」
「右肘?」
無意識に左手で強く握ってた右肘にはくっきりと指の跡が付いていた。
「まだ、痣にはなっとらへんと思うけど、かなり赤いんとちゃう?」
「え?どうして?本当に見えてるんですか?」
見回したけれど、それらしいものは見当たらない。不審なものがあれば、私の目は取りこぼさない。
「俺の目は観察力や。ほんまの千里眼ちゃうから、今サヤが多分周りを見回してんのとか分かる程度やで」
「充分千里眼です……」
豪快ないつもの笑い声が聞こえて、思わず私も少し笑ってしまう。
「あんな、サヤは本心押し潰してへっきなフリする時にそこ抑える癖あんねん。初めに気ぃついた時、おんなじ事する奴知っとったから、難儀な性格やろなーって思とった。まぁ、クロノなんやけど」
「クロノさん?まさか……」
クロノさんにそんな癖が?いつも飄々としていて、動じる事があるなんて気がつかなかった。
「あいつめっちゃ短気で嫉妬深こーて感情豊かやで。まぁ、クロノの話はええわ。そんな訳でサヤが俺に気ぃ遣こてそんなん言うやろなってのもお見通しやねん」
「アルバートさん……」
ドアに額をつけてもたれると、なんだかよく分からない涙が出て出た。悲しいとは違う涙だ。
「で、な。俺にも分からん事はある。……一回俺の発作を見て欲しい。それで、やっぱりヤサが無理やーって思たら降りたらええ。でも、そうやなかったら……俺はサヤに船に乗っててもらいたい」
「……私も、ここにいたい、です」
アルバートさんの声が少し緊張していて、こんな状態なのに側に居たいと思った。ドア越しに彼も触れてくれている事を感じながら。
――――――――――――――――――――――――――
今日の深夜あたりに本格的な発作が来る、とクロノさんは言った。アルバートさんはまずは状態を見て欲しい、それから知りたい事は全て話すと言っていた。
「それ、何ですか?」
「おしゃべり禁止シールよ」
「もごもご」
食欲は無いけれど、身体が急変しているから食事は摂らなくてはいけない。エウディさんは私の分の食事を用意してくれた。アルバートさんを除く残りの人達はみなリードさんのお菓子が夕食だった。が、当のリードさんは大きなバッテンのシールを口に貼られていて、食べるどころか喋りすらできない。
「しかし、それでは何も食べられないのでは?」
「いいのよ、この子はさっきまで馬鹿みたいに食べてたし」
「もごもご」
「この状態でも食事をご一緒したいとリードが言ったので、大丈夫ですよ」
夕食のテーブルで、私の真向かいには口に大きなバッテンのシールを貼られたリードさんが座っていて……
エウディさんとクロノさんは気にすることもなく、お茶をすすっている。
「あの、リードさん、苦しく無いですか?本当にすみません」
「もごー」
リードさんは嬉しそうに顔を見て縦に振った。多分、大丈夫そう。
準神族の女性化は通常でも心や体が馴染むまでにひと月はかかるそうだ。躁鬱や突然の脱力、疲労、火照り等、体が女性となり、心ももそれに伴い変化していく。
リードさんにとってはまだ、私の変化がアップデートされていないので、私を傷つける可能性が高いらしい。
下手に探究心のスイッチが入ってしまったら、好奇心にに負けて私を壊してしまう可能性もあるそうだ。
そんな、と思だだけれど、それはクロノさんとエウディさんの一致した見解なだけでなく、アルバートさんやリードさん本人も危惧している事らしく、
しかし何よりリードさんは何も不満は無さそうだった。
「もごもご」
「え?ドーナツは後4個しか無いって?知ってるわよ。一人1つったって、サヤは今食べられないんだってば」
「もごもご」
「分かりました。では、一口だけサヤどうぞ」
「ありがとう、ございます?」
どうしてこの三人は会話が成立しているんだろう……。分からない私には彼らの決定に従う事にした。
――――――――――――――――――――――――――
深夜、指定されていた時間にアルバートさんの部屋をノックする。緊張する自分の心臓の音しか聞こえないほど静かな夜だ。
「どうぞお入りください」
予定通りクロノさんが部屋を開けてくれた。ガシャンガシャンと内側からの鍵が開く音が響く。
部屋は小さな光りが灯っていて、アルバートさんは、いない?
「こちらです」
指し示された先のカーペットの下に、隠し扉があった。船底に向かう階段があり、クロノさんについて降りる。その先には見るからに頑丈な扉があった。
少し錆びているのか、相当に重いのか、扉が開く時に大きく軋む音がした。そんな音聞いた覚えは無い。波の音にいつもは紛れていたのか。
扉が開くと同時に、血生臭さと腐敗臭が立ち込めた。
「……っ」
「しばらくすると鼻は慣れますが、近づくほど臭いは強くなる。ここでしばらく慣れますか?」
「いえ、大丈夫です」
奴隷時代の夏場の汚物処理で多少は慣れていた。それより、アルバートさんの状態の方が気になる。
「では、参りましょう」
薄明かりがついたついた廊下の向こうに鉄格子が見えた。
「アルバートさん、サヤです。少しだけ、ここでお話ししてもいいですか?」
「……ええよ」
ドア越しの少しくぐもった声はいつもと変わらなくて、少し泣きそうになる。
「エウディから、軽くやけど話聞いとる。体調大丈夫か?立っとったらあかんで。座りや」
「大丈夫、です。それより、アルバートさんのお加減は?」
「俺のはまぁ、いつものやつや。ちょっと はよーに来てもうたけど、酷うはない」
いつもの、なら充分辛いはずだ。彼が発作以外で部屋から出られないなんて状態は見たことが無い。
「ごめん、なさい。私、女性になってしまいました。謝って許される事では無いですけど、本当にごめんなさいっ」
「……謝らんでええよ。エウディに聞いた。俺が変なプレッシャーかけたから、男になろうとしたんやろ?ほんで、効果のある香水使こてて、事故があって……たまたまクロノが側におってそうなったんやん?とーまわしに俺のせいやろ」
「そんな!違います!」
「ほなら、誰のせいでも無い。誰も悪うない。あえて言うなら運が悪かった」
「運が……?」
「サヤ、座り」
少し興奮してしまって、目眩がしたタイミングだった。
「不思議、です。アルバートさんはいつも千里眼持ってるみたい」
「おお、サヤの事やったら何でも分かるで。顔に書いてあるし、今でもドアに字ぃ書いてある」
「文字ですか?」
しゃがんでそっとドアに触れると、ほんのり温かい気がした。そこにそっと手を当てると、何となくドアの向こう側のアルバートさんに触れている気がした。
「……アルバートさん。私、船を降ります。宿では半人前以下ですけど、名前も知らない私の婚約者の人が何かマーキングをしているそうなので、あの宿でも多少は役に立てるはずですから」
嘘では無い。レヴィさんがそんな事を言っていたから。でも、実際にどこまで通用するかは分からない。分からないけど、それを悟られてはいけない。
だから、穏やかに、冷静にそうアルバートさんに伝えた。種族の特性で女性を忌避するなら、いくらアルバートさんでも、いつかは私の事もダメになるだろう。例えアルバートさんが、その責任感で私を船にと言ってくれたとしても、私にはその選択肢は無い事を自覚した。
彼が辛いと言う事も、彼に嫌われる事も、私は耐えられない。船を降りても宿にいられ無いかもしれない。上手くどこかで働けるとは限らなくて、また奴隷に堕ちるかもしれない。次は、以前の様なホワイトな主人では無いかもしれない。
それでも、アルバートさんに嫌われるよりずっとマシだ。優しい眼差しの記憶だけは残したい。
「サヤ、俺な、ほんまにサヤの事何でも分かってんねん」
「じゃあ、私の新たなる決意も知ってますよね?すごく寂しいですけど、上手く行けば番が見つかってまた、女性じゃなくなるかもしれない。皆さんのためにお食事だって作れる。私、頑張ります」
「……あんな、右肘のとこ見てみ?」
「右肘?」
無意識に左手で強く握ってた右肘にはくっきりと指の跡が付いていた。
「まだ、痣にはなっとらへんと思うけど、かなり赤いんとちゃう?」
「え?どうして?本当に見えてるんですか?」
見回したけれど、それらしいものは見当たらない。不審なものがあれば、私の目は取りこぼさない。
「俺の目は観察力や。ほんまの千里眼ちゃうから、今サヤが多分周りを見回してんのとか分かる程度やで」
「充分千里眼です……」
豪快ないつもの笑い声が聞こえて、思わず私も少し笑ってしまう。
「あんな、サヤは本心押し潰してへっきなフリする時にそこ抑える癖あんねん。初めに気ぃついた時、おんなじ事する奴知っとったから、難儀な性格やろなーって思とった。まぁ、クロノなんやけど」
「クロノさん?まさか……」
クロノさんにそんな癖が?いつも飄々としていて、動じる事があるなんて気がつかなかった。
「あいつめっちゃ短気で嫉妬深こーて感情豊かやで。まぁ、クロノの話はええわ。そんな訳でサヤが俺に気ぃ遣こてそんなん言うやろなってのもお見通しやねん」
「アルバートさん……」
ドアに額をつけてもたれると、なんだかよく分からない涙が出て出た。悲しいとは違う涙だ。
「で、な。俺にも分からん事はある。……一回俺の発作を見て欲しい。それで、やっぱりヤサが無理やーって思たら降りたらええ。でも、そうやなかったら……俺はサヤに船に乗っててもらいたい」
「……私も、ここにいたい、です」
アルバートさんの声が少し緊張していて、こんな状態なのに側に居たいと思った。ドア越しに彼も触れてくれている事を感じながら。
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今日の深夜あたりに本格的な発作が来る、とクロノさんは言った。アルバートさんはまずは状態を見て欲しい、それから知りたい事は全て話すと言っていた。
「それ、何ですか?」
「おしゃべり禁止シールよ」
「もごもご」
食欲は無いけれど、身体が急変しているから食事は摂らなくてはいけない。エウディさんは私の分の食事を用意してくれた。アルバートさんを除く残りの人達はみなリードさんのお菓子が夕食だった。が、当のリードさんは大きなバッテンのシールを口に貼られていて、食べるどころか喋りすらできない。
「しかし、それでは何も食べられないのでは?」
「いいのよ、この子はさっきまで馬鹿みたいに食べてたし」
「もごもご」
「この状態でも食事をご一緒したいとリードが言ったので、大丈夫ですよ」
夕食のテーブルで、私の真向かいには口に大きなバッテンのシールを貼られたリードさんが座っていて……
エウディさんとクロノさんは気にすることもなく、お茶をすすっている。
「あの、リードさん、苦しく無いですか?本当にすみません」
「もごー」
リードさんは嬉しそうに顔を見て縦に振った。多分、大丈夫そう。
準神族の女性化は通常でも心や体が馴染むまでにひと月はかかるそうだ。躁鬱や突然の脱力、疲労、火照り等、体が女性となり、心ももそれに伴い変化していく。
リードさんにとってはまだ、私の変化がアップデートされていないので、私を傷つける可能性が高いらしい。
下手に探究心のスイッチが入ってしまったら、好奇心にに負けて私を壊してしまう可能性もあるそうだ。
そんな、と思だだけれど、それはクロノさんとエウディさんの一致した見解なだけでなく、アルバートさんやリードさん本人も危惧している事らしく、
しかし何よりリードさんは何も不満は無さそうだった。
「もごもご」
「え?ドーナツは後4個しか無いって?知ってるわよ。一人1つったって、サヤは今食べられないんだってば」
「もごもご」
「分かりました。では、一口だけサヤどうぞ」
「ありがとう、ございます?」
どうしてこの三人は会話が成立しているんだろう……。分からない私には彼らの決定に従う事にした。
――――――――――――――――――――――――――
深夜、指定されていた時間にアルバートさんの部屋をノックする。緊張する自分の心臓の音しか聞こえないほど静かな夜だ。
「どうぞお入りください」
予定通りクロノさんが部屋を開けてくれた。ガシャンガシャンと内側からの鍵が開く音が響く。
部屋は小さな光りが灯っていて、アルバートさんは、いない?
「こちらです」
指し示された先のカーペットの下に、隠し扉があった。船底に向かう階段があり、クロノさんについて降りる。その先には見るからに頑丈な扉があった。
少し錆びているのか、相当に重いのか、扉が開く時に大きく軋む音がした。そんな音聞いた覚えは無い。波の音にいつもは紛れていたのか。
扉が開くと同時に、血生臭さと腐敗臭が立ち込めた。
「……っ」
「しばらくすると鼻は慣れますが、近づくほど臭いは強くなる。ここでしばらく慣れますか?」
「いえ、大丈夫です」
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