私の理想の異世界チート

６８．冷気

遂に！いよいよ！エドのご両親と兄達と兄達の家族との初対面ですっ！
さてどうなるのか！〔何処の馬の骨か分からない娘など認めないっ！〕的な何かがあるのかっ！


エドが一歩を踏み出し(勿論 お姫様抱っこのままですよ！)部屋の中に入ります。

大きな部屋の中に入ると、エドのご家族と思われる方達が、部屋の中央で立ち話していたのを止め、こちらに注目されました。

皆様とてつもなく美形揃いで、目の保養になりますね！

でも ご家族の皆様は、こちらを見て 口をぽかーん と開け、目を見開き…(子供達なんて 大きな目玉が飛び出そうですね！)
美形でもマヌケな表情に、親近感が湧きます。

勿論 皆様が驚かれて居るのは、エドが お姫様抱っこする私に微笑んで居るので、この城に着いてからの皆様の反応と同じなのでしょう。

『この城に住んでいた エドは、私に向ける態度とは、そんなに違ったんでしょうか？？！』

１番に気を取り戻したのは、３０歳になるか ならないかという見た目の・サラサラストレートな黒髪が肩口で切り揃えられ・角は金色・少し尖った耳・太い眉・サファイアのような碧眼・目は少し垂れ目気味・すっと通った鼻筋に小さな鼻・唇は厚め・輪郭はシャープで、色白なエドよりは線の細い男性・エドより少し高い身長の美青年でした。

「おっ！おいっ！皆の者…
あやつは誰ぞっ……？？！！」

「あなた。呆けましたの？！
ちょっと失礼……」

次に話だしたのが、先程の男性の隣に居られた女性で、２０歳 前半に見える、緩いウェーブの紺色の髪がお尻の下辺りまであり・角が銀色・少し尖った耳・細い眉・エメラルドグリーン色の眼・目はエドにそっくりな少しつり目・鼻筋はスッと通り、小さな鼻・唇は上唇が薄くて下唇がぷりっっと厚め・顎のラインは女性らしい・身長は私の頭１つ分高いくらい・色白で細身だけど 出るとこは出ている ボンッキュッボンッな妖艶な美女 様でしたが……

その方は 始めに発言した男性の、頬っぺたを つねり上げました！

「いぃででででっ！！
止めぬかっ メルっ！！」

摘ままれたままの男性は、女性の手から逃れ 頬を擦る。
つまみ上げられた頬っぺたが、真っ赤になっていた。

「おほほほほほっ。
夢ではありませんでしたのね…」

そんなやり取りを見せられ、私の方もぽかーんっとしてしまって居たら…

真横から冷気が…！！

ソロリッっとエドを伺うと、真顔になって 冷やかな眼差しをその方達に向けている。

『ひぇぇーー！あんなの私に向けられたら、視線で殺されるわっ！
今後…エドを怒らさないようにしよっとっ！
くわばら くわばら…』

エドが私の感情が伝わったのか、こちらを見て、優しくニッコリ笑ってくれて、ホッとした 所で…

「やはりあやつも竜人族だったのだな…」

エドのご家族の皆様(美女を除く)が、うんうん 頷いているが…

「陛下！ 馬鹿 丸出しはそのくらいになさいませ！
 そろそろ自己紹介して下さいませっ！ 貴方から名のらねば、皆 挨拶が出来ぬのですよ！

しかも…フェイが物凄く睨んでますわっ！」

陛下と呼ばれた男性の脇腹を、隣の美女が肘でつつく。