恋を諦めた私の前に突然痛いイケメン王子様が現れましたっ!!

杏仁豆腐

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出会い

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はぁ~?
何言ってんのよ、そんな事しても余計あの人たちが本気で私たちの事を恋人同士だって思いこんで余計ややこしくなるじゃない。
ホントにこんなことであの人たちを騙せると思ってるの、この人は……。
もう一層の事全部嘘でしたって言ってやろうかしら……。


「三橋さん……?」
「あ、ああ、すみません。ちょっと考え事をしてて……」
「あの、話ってこれだけですか?」
「そうですけど」
「なら、僕はそろそろお暇します。会社に行かないといけないので」
「あの、でも、同棲の件は……?」
「問題ないでしょ? それとも嫌ですか? 僕と住むことが」
「そうじゃない、ですけど……ってか、そういう問題じゃないです。あの、こんなことしても余計私たちの関係がおかしくなると思います。もう、バラしちゃった方がいいのではないですか?」
「ダメです……そうなると面倒くさいことになります。ことが落ち着くまでの辛抱と言うことで…」



彼はそう言って腕時計を見ると慌てた様子で部屋を後にした。
1人自分の部屋に取り残された感の私は彼の出た玄関の扉をじーっと見つめていた。


「どうすんのよ……同棲って……はぁ……最悪だわ……」


自分の独り言が何だか凄く悲しくなってしまった。
それにしてもあのイケメン…童貞だったのか。
てか、女性と恋愛したことがないって言ってたけど、まさか……ホモなの?
ああ、でもああいうイケメンって結構ホモっぽいよなぁ……ああ、そうだ、この間買った同人誌見読まないと……。



取り敢えず現実逃避する為に先週ネットで買ったBL同人誌を読むことにした。
ああ、こういう世界にずっと入り浸っていた……現実の恋愛なんてもう卒業なんだ……。

本を読みながら心の中でそう叫んだ。


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