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ホントの婚約者!?
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彼の提案を呑んだ私。
業者が次の日の朝に来て私のベッドと彼のベッドを空き部屋に移動。
全く手際のいいことで。
それにしても彼の行動力は凄まじいものだと感心してしまう。
昨日の夜に提案して次の日には業者が朝に到着するとか。
まさか、既に私の意思を確認しないで業者に依頼してたのか?
だけどもし私が断ったとしたらどうするつもりだったんだろう。
まぁ、拒否る理由はないけど、さっ!
「しっかし、なんだか広くなったなぁ~。この部屋」
自分の使っている部屋にベッドがなくなったことでより広々となってしまった。
別に家具を置きたいとかは思ってない。
ああ、でも出来れば鍵付きの書棚が欲しいなぁ~って思っている程度。
クローゼットの奥にしまってある秘蔵本を整理したいっていうだけなのだ。
「あ、ネットでBL本検索しなくっちゃ」
業者が帰った後暇になった私は誰も居ない家、自分の部屋でネットでBL作品を漁っていた。
暫くネット検索しているといきなり家の電話が鳴り出した。
滅多に鳴らない家電。
何だろう。
誰から?
そう思いながら部屋を出て電話の受話器を取った。
「はい。もしもし」
『あ、もしもしっ!! すみません突然。あれ、この電話番号は清水社長のご自宅、ですよね?』
「はい。そうですけど……」
『あの、貴女はハウスキーパーの方……でしょうか?』
何っ!
失礼だなこいつ。
いきなり私に向かって言ってはいけないことを言いやがって。
こうなったら私が彼の婚約者だってこと言ってビビらせてやるんだから。
「いえ。私は清水涼太さんの婚約者ですけど」
『ええっ!! そ、それは失礼いたしましたぁ~!! わ、私は社長室室長の間島と申します。すみません、失礼なことを申しまして』
社長室室長?
何でそんな人がここに電話してくるのだろう?
彼は今仕事中じゃ……。
『あの。もしもし。聞こえますでしょうか?』
「あ、はい。大丈夫です。それでご用は……?」
『あ、はい。実は社長の携帯が繋がらずどこに行っていらっしゃるのか分からなかったものですから、てっきりご自宅へお戻りかと思いまして』
は……?
会社にいない?
それに携帯が繋がらない?
私はリビングにある時計を見た。
まだ11時過ぎ。
この時間は絶対仕事中だと思っていた。
「ここには戻ってませんが。何かあったのでしょうか?」
『い、いえ。大したことでは。ですが本日の外出予定はないものですので気になってしまって。あ、もし社長がそちらにいらっしゃった際には一度会社へご連絡を入れて欲しい、と伝えて貰えませんでしょうか』
「はい……分かりました」
間島と言う人は礼を言って電話を切った。
何処に行ったんだろう、彼。
仕事ほっぱらかしにする性格じゃないと思うんだけれど……。
業者が次の日の朝に来て私のベッドと彼のベッドを空き部屋に移動。
全く手際のいいことで。
それにしても彼の行動力は凄まじいものだと感心してしまう。
昨日の夜に提案して次の日には業者が朝に到着するとか。
まさか、既に私の意思を確認しないで業者に依頼してたのか?
だけどもし私が断ったとしたらどうするつもりだったんだろう。
まぁ、拒否る理由はないけど、さっ!
「しっかし、なんだか広くなったなぁ~。この部屋」
自分の使っている部屋にベッドがなくなったことでより広々となってしまった。
別に家具を置きたいとかは思ってない。
ああ、でも出来れば鍵付きの書棚が欲しいなぁ~って思っている程度。
クローゼットの奥にしまってある秘蔵本を整理したいっていうだけなのだ。
「あ、ネットでBL本検索しなくっちゃ」
業者が帰った後暇になった私は誰も居ない家、自分の部屋でネットでBL作品を漁っていた。
暫くネット検索しているといきなり家の電話が鳴り出した。
滅多に鳴らない家電。
何だろう。
誰から?
そう思いながら部屋を出て電話の受話器を取った。
「はい。もしもし」
『あ、もしもしっ!! すみません突然。あれ、この電話番号は清水社長のご自宅、ですよね?』
「はい。そうですけど……」
『あの、貴女はハウスキーパーの方……でしょうか?』
何っ!
失礼だなこいつ。
いきなり私に向かって言ってはいけないことを言いやがって。
こうなったら私が彼の婚約者だってこと言ってビビらせてやるんだから。
「いえ。私は清水涼太さんの婚約者ですけど」
『ええっ!! そ、それは失礼いたしましたぁ~!! わ、私は社長室室長の間島と申します。すみません、失礼なことを申しまして』
社長室室長?
何でそんな人がここに電話してくるのだろう?
彼は今仕事中じゃ……。
『あの。もしもし。聞こえますでしょうか?』
「あ、はい。大丈夫です。それでご用は……?」
『あ、はい。実は社長の携帯が繋がらずどこに行っていらっしゃるのか分からなかったものですから、てっきりご自宅へお戻りかと思いまして』
は……?
会社にいない?
それに携帯が繋がらない?
私はリビングにある時計を見た。
まだ11時過ぎ。
この時間は絶対仕事中だと思っていた。
「ここには戻ってませんが。何かあったのでしょうか?」
『い、いえ。大したことでは。ですが本日の外出予定はないものですので気になってしまって。あ、もし社長がそちらにいらっしゃった際には一度会社へご連絡を入れて欲しい、と伝えて貰えませんでしょうか』
「はい……分かりました」
間島と言う人は礼を言って電話を切った。
何処に行ったんだろう、彼。
仕事ほっぱらかしにする性格じゃないと思うんだけれど……。
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