恋を諦めた私の前に突然痛いイケメン王子様が現れましたっ!!

杏仁豆腐

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結婚式

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彼がホテルのロビーに着いたのは電話を切ってから30分ぐらい後の事だった。
私は荷物を持って部屋を出て一階ロビーに行くと笑顔で彼が私を待っていた。



「大丈夫ですか。色々大変でしたね」
「大丈夫です。それより無理に来なくてもよかったのに……」
「いえ。もし何かあってからでは遅いと思いますし、まだ婚姻関係ではないので義理の父ではありませんが……心配だったので、つい……」
「有難う御座います。お部屋ってどこですか? 疲れたでしょう。休みましょう」
「あ、今鍵を取ってきます」
「私も一緒に行きます」



彼の後ろに歩いて受付に行き鍵を貰い部屋に向かった。
彼が父の容体について詳しく質問があって私自身よく分かってない状態で母から聞いたことだけを伝えた。
部屋に着くとさっきいたところよりも広い部屋にまず驚いた。



「凄く広いですね……」
「これくらいの部屋は広いとは言いませんよ」



くっ……。
ったくよー、金持ちが言いそうな台詞言いやがってよぉ~。
私なんていくら頑張ってもこんないいお部屋なんて泊まれませんよーだ。


「茜さん。荷物ここにおいて下さいね。僕ちょっと顔洗ってきます」
「はい。いってらっしゃい」



彼が上着を脱いで備え付けのバスルームに向かい、私は荷物を置いてベッドの上に座った。
なんだか疲れがまたどっときちゃったし。
明日帰るって言っちゃったけどもしかしたらお父さん所に行くって言いそう……。

てか間違いなく行く言うだろうなぁ。
お母さん1人置いて来ちゃったけど大丈夫かなぁ。
なんだか色々心配になってきちゃったよぉ。
それに結婚式の打ち合わせって確か明日あるんじゃなかったっけ? 


もうどうしたらいいんだろう……。


「茜さん。どうかしました?」
「ああ、ちょっと考え事を……」
「そうですか。あ、それより明日の事なんですけど」



やっぱりその話ですよね。
どうせ行くって言うんでしょ。
分かってる。
ま、私も朝ちょっと寄るつもりでいたから良いけどさぁ。


「はい。明日がどうかしましたか?」
「一応お見舞いをしたいのですが。いいでしょうか」
「構いませんよ。私も朝寄るつもりでしたし」
「そうですか。あと……明日の式の打ち合わせを違う日に変えておきました」
「あ、有難う御座います。大丈夫でしたか? もう3か月後ですよね。それに招待状ってどうしましたか?」
「招待状は既に終わってます。僕が手配しておきました。あと茜さんのご親戚にも発送済みです。あとは茜さんのご友人ですが」
「ああ、それは大丈夫です。私がメールしておきましたので。発送はいつでも」
「そうですか。ならご住所とお名前のリストアップだけお願いできますか」
「分かりました。帰ったら作ります」



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