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第14話 兄の無意識※
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「灯、お風呂出たよ」
「うん、ありがとう。夜……今日も夜の部屋行っていい?」
「うん、待ってるからはやく入ってきて」
部屋の入り口で寄りかかる夜を部屋に引き込み、戸を閉める。俺を見上げる夜の綺麗な瞳をしばらく見つめた後、唇にキスを落とす。
「灯、はやく」
「うん……待っててね……」
夜の肩を撫でて俺は風呂に向かう。あれから俺と夜はこうして親の目を盗み、夜中2人で体を重ねるようになった。毎日といっても遜色ないほどだったが、疲れている時にも夜は俺を部屋に呼び一緒の布団で寝ることだけは欠かさなかった。これだけでも十分に幸せなのに、毎日抱いても飽き足らず、もっと兄を悦ばせたいと俺は欲張りになっていた。
風呂から上がり夜の部屋にひっそりと入る。兄はラップトップで何かを打ち込んでいた。そっと背後に近づくが、フラッシュバックのようにタオルを打ち捨てられたことを思い出し、抱きつくことは憚られ、肩を叩いて風呂を出たことを伝える。
「灯にひどいこと言ったのちゃんと覚えてるよ」
夜がこちらに振り向きもせず、手を引き寄せた。
「ずっと家族って思って接してるとさ……その時間の分だけ恥ずかしさとか、嫌悪が酷くて……あんな拒絶の仕方しちゃって……本当に後悔してるよ」
「夜、そんなこと思わないで……」
「思うよ、だって僕が兄弟だと思っていた間、灯はずっと好きでいてくれたんでしょ?」
夜は振り向かなかった。自分を罰するようにただ前を見て、この沈黙に耐えていた。俺はゆっくり夜の後ろから抱きつき、首に唇を当てた。
「灯……ありがとうね……」
寝よっか? 夜はそう言って立ち上がり、俺の手を引きベッドに誘う。俺が布団に入って夜をそっと抱くと、夜は反対側を向いた。
「灯は明日説明会で早いんでしょ? 今日はこのまま寝よう?」
「うん……」
てっきり今日もするんだと思っていたから少し残念に思い、その虚しさを埋めるように夜を抱いた。
「灯……さっきみたいに……して……」
そう言い夜は顔をベッドに傾け、うなじを晒した。その白い首筋を短い音を立てて吸い、筋にそって舌を這わせて、耳の裏から耳を喰んだ。夜の匂いがしたら我慢ができずに、服の上から夜の胸を両手で弄る。胸の突起を指の腹で撫で、引っ掻いて摘み、離せない唇をもっと押し付けた。
「夜……したい……」
夜の前のボタンを一個ずつ外しながら何度も懇願する。前が開いたら襟から服を少し下ろして、首の付け根から背中に唇を這わす。
「灯……すごく……きもちいい……」
「もっと言って、夜」
口を開け舌で背中に触れ、夜の両手をそっと握る。指を絡ませて掌の温度を確かめたら、一緒に夜の中心まで手を伸ばす。夜の指の隙間から固くなった中心の温度を確かめる。夜は俺の手を上から一度逃れて上から被せて、もっと触って欲しいと柔らかく押す。
「腰少し上げられる?」
夜は腰を浮かせてされるがまま下を半分だけ脱がされる。夜を再び抱きしめて両手と唇で、夜が悦いと言った場所を全て触れた。片足を夜の間に入れて夜の体温を余すことなく確かめる。
背中が悦いのか前屈みになる夜を胸を撫でる手で何度も戻し、夜の体温と息が上がるまで丁寧に愛撫する。
「夜、今日はこのまま、いこ?」
その言葉に夜は少し肩を揺らし、今まで投げ出されていた手をゆっくり後ろに回す。俺の腰を確かめたら綺麗な指がハラリと俺の中心をかすめた。
「今日も……入れて欲しい……準備もしてきたから……」
俺は少し頭を上げ、少しだけ見える夜の顔を窺った。
「なんでさっき早く寝るなんて言ったの?」
「忘れてたんだ……明日灯が早く出ること……」
「そういうこと、我慢しないで言って」
「我慢できると……思ったんだ……」
夜が肩を竦めたから、腹あたりを掴んで自分に引き寄せた。
「足りないんだ……灯ともっとしたい……」
俺はベッドの隙間に隠してある潤滑剤を片手を突っ込み引き抜いた。中身を取り出し夜の後ろの入り口を指の腹で擦る。爪ほどの深さまで差し込んでは拭いて硬い蕾を解していく。さっき気持ちいいと言ってくれた背中や首筋に近づき息をかけ時々唇をつける。そして夜の肩にそっと歯を立てる。歯が肌に触れた瞬間夜の息が弾んだから、そのままゆっくり吸うように噛む。噛み込むと同時に指をゆっくり夜の中へ挿入する。途中の抵抗を通過したらツッと指は中に吸い込まれていく。
「灯……きもちいいよ……」
涙声で夜が俺を急かすから、もう片方の手で夜の前を包み摩って宥める。口を開いて耳の下の首筋を吸って、もう一本の指を夜の中に割り入れた。
「うん、ありがとう。夜……今日も夜の部屋行っていい?」
「うん、待ってるからはやく入ってきて」
部屋の入り口で寄りかかる夜を部屋に引き込み、戸を閉める。俺を見上げる夜の綺麗な瞳をしばらく見つめた後、唇にキスを落とす。
「灯、はやく」
「うん……待っててね……」
夜の肩を撫でて俺は風呂に向かう。あれから俺と夜はこうして親の目を盗み、夜中2人で体を重ねるようになった。毎日といっても遜色ないほどだったが、疲れている時にも夜は俺を部屋に呼び一緒の布団で寝ることだけは欠かさなかった。これだけでも十分に幸せなのに、毎日抱いても飽き足らず、もっと兄を悦ばせたいと俺は欲張りになっていた。
風呂から上がり夜の部屋にひっそりと入る。兄はラップトップで何かを打ち込んでいた。そっと背後に近づくが、フラッシュバックのようにタオルを打ち捨てられたことを思い出し、抱きつくことは憚られ、肩を叩いて風呂を出たことを伝える。
「灯にひどいこと言ったのちゃんと覚えてるよ」
夜がこちらに振り向きもせず、手を引き寄せた。
「ずっと家族って思って接してるとさ……その時間の分だけ恥ずかしさとか、嫌悪が酷くて……あんな拒絶の仕方しちゃって……本当に後悔してるよ」
「夜、そんなこと思わないで……」
「思うよ、だって僕が兄弟だと思っていた間、灯はずっと好きでいてくれたんでしょ?」
夜は振り向かなかった。自分を罰するようにただ前を見て、この沈黙に耐えていた。俺はゆっくり夜の後ろから抱きつき、首に唇を当てた。
「灯……ありがとうね……」
寝よっか? 夜はそう言って立ち上がり、俺の手を引きベッドに誘う。俺が布団に入って夜をそっと抱くと、夜は反対側を向いた。
「灯は明日説明会で早いんでしょ? 今日はこのまま寝よう?」
「うん……」
てっきり今日もするんだと思っていたから少し残念に思い、その虚しさを埋めるように夜を抱いた。
「灯……さっきみたいに……して……」
そう言い夜は顔をベッドに傾け、うなじを晒した。その白い首筋を短い音を立てて吸い、筋にそって舌を這わせて、耳の裏から耳を喰んだ。夜の匂いがしたら我慢ができずに、服の上から夜の胸を両手で弄る。胸の突起を指の腹で撫で、引っ掻いて摘み、離せない唇をもっと押し付けた。
「夜……したい……」
夜の前のボタンを一個ずつ外しながら何度も懇願する。前が開いたら襟から服を少し下ろして、首の付け根から背中に唇を這わす。
「灯……すごく……きもちいい……」
「もっと言って、夜」
口を開け舌で背中に触れ、夜の両手をそっと握る。指を絡ませて掌の温度を確かめたら、一緒に夜の中心まで手を伸ばす。夜の指の隙間から固くなった中心の温度を確かめる。夜は俺の手を上から一度逃れて上から被せて、もっと触って欲しいと柔らかく押す。
「腰少し上げられる?」
夜は腰を浮かせてされるがまま下を半分だけ脱がされる。夜を再び抱きしめて両手と唇で、夜が悦いと言った場所を全て触れた。片足を夜の間に入れて夜の体温を余すことなく確かめる。
背中が悦いのか前屈みになる夜を胸を撫でる手で何度も戻し、夜の体温と息が上がるまで丁寧に愛撫する。
「夜、今日はこのまま、いこ?」
その言葉に夜は少し肩を揺らし、今まで投げ出されていた手をゆっくり後ろに回す。俺の腰を確かめたら綺麗な指がハラリと俺の中心をかすめた。
「今日も……入れて欲しい……準備もしてきたから……」
俺は少し頭を上げ、少しだけ見える夜の顔を窺った。
「なんでさっき早く寝るなんて言ったの?」
「忘れてたんだ……明日灯が早く出ること……」
「そういうこと、我慢しないで言って」
「我慢できると……思ったんだ……」
夜が肩を竦めたから、腹あたりを掴んで自分に引き寄せた。
「足りないんだ……灯ともっとしたい……」
俺はベッドの隙間に隠してある潤滑剤を片手を突っ込み引き抜いた。中身を取り出し夜の後ろの入り口を指の腹で擦る。爪ほどの深さまで差し込んでは拭いて硬い蕾を解していく。さっき気持ちいいと言ってくれた背中や首筋に近づき息をかけ時々唇をつける。そして夜の肩にそっと歯を立てる。歯が肌に触れた瞬間夜の息が弾んだから、そのままゆっくり吸うように噛む。噛み込むと同時に指をゆっくり夜の中へ挿入する。途中の抵抗を通過したらツッと指は中に吸い込まれていく。
「灯……きもちいいよ……」
涙声で夜が俺を急かすから、もう片方の手で夜の前を包み摩って宥める。口を開いて耳の下の首筋を吸って、もう一本の指を夜の中に割り入れた。
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