17 / 25
第17話 弟の愛※
しおりを挟む
「ああぁっ……!」
激しい射精感があるのと同時にそれが逆流しているのも感じる。もどかしさに内腿を閉めたら、灯が足でそれをこじ開けた。
「俺がどれだけ好きかわかる?」
そう言ってまた僕の弱点をすべて攫って突き上げる。快感が体中を走り抜け、自分の主張しかできない。
「灯が……すきっ……すきぃ……!」
その言葉に灯は腰を突き上げまた僕を追い詰める。前を握る灯の手が一層強くなり、もどかしさと快感で涙が溢れる。
「俺がどれだけ好きか……わかるでしょ?」
その悲しい声に耐えきれず、わかる、と何度も頷き涙を溢す。
「夜をこんな風にできるのは俺だけでしょ?」
「あかる……あかるだけ……!」
灯はきつく握った手をそっと離し、胸と腹を押さえ僕を固定する。そしてさっきよりも深く僕を突き上げる。
「ぃやああぁーーっ!」
僕は性液を勢いよく飛ばす。それを見た灯の息遣いが変わって、さらに激しく体を揺すられたら、僕の性液が出る代わりに灯の性液が注ぎ込まれた。灯は注ぎ込んでいる間に僕の首を吸ってから、吐き出すように言う。
「嫌なことなんて……考えないで……俺には夜しかいないんだから……」
灯が僕にもたれかかり、シャワーの蛇口を捻る。灯は自身のそれをゆっくり引き抜いて、代わりに指を差し入れる。
「んっ……あかるっ……もう少し……待って……」
僕の言葉など無視して灯は中をかき出すついでに、感じる場所を押す。
「こうしたら今日一日夜は俺のこと考えてくれるでしょ?」
そう言いながら背中を滑るように舌を這わす。もう片方の手で少し起き上がった僕の陰茎を摩った。
「だ……ダメ……!」
「ダメじゃないよ、夜が俺のこと好きだってところ、ちゃんと見せて」
灯が指で耐え難い場所を撫でたり押したりする。押されるといったばかりの前が立ち上がり、射精感とは別の感覚がせり上がってくる。
「あかる……嫌いに……ならないで……!」
「こんなにかわいいのに、嫌いになるはずないでしょ」
そう言いながら一気に前を摩る手をはやめる。何度目かに後ろの弱点を押された時に一気に決壊する。
「あっ、あっ、あかる……! も……あああっ!」
その言葉よりも前に勢いよく潮を噴いて前の壁にもたれかかる。噴いている間も灯は絞り出すように前を握り込み、僕が恐ろしく前屈みになった時にはじめて手を離してくれた。
「今日の夜はこんなんじゃ済まないからね。夜がわかるまで何度もするよ」
僕を抱き込み、灯はそんなことを呟く。僕が振り向きキスをねだると、灯は眉を下げてそれに応えてくれる。
「灯が好きなの……わかって……くれた?」
灯はゆっくり微笑んで僕を抱きしめながらキスをしてくれる。シャワーの雨に打たれて僕たちはあきれるほど何度でもキスをした。
「忘れ物ない?」
玄関を出る時に灯に声をかける。今日ははやく帰ってくると言っているのに、毎日の習慣でつい呼び止めてしまった。
「いつものしてもいい?」
灯は恥ずかしそうに言うから、僕は両手を広げてそれが何でもないことだと安心させる。灯は僕の胸に飛び込み、何度か深呼吸する。
「なんでこんなのがいいの?」
「お兄ちゃんの匂いがするんだ……すごく幸せになるんだよ……」
唐突にお兄ちゃんと言われ、昔同じように玄関先でそう呼ばれたことを思い出す。
「お兄ちゃんにこうしてもらうのがすごく幸せなんだ」
灯の髪の毛を撫でて頭のてっぺんにキスをする。弟の愛は激しく燃え盛る炎のようだ。その中心で抱かれる時は熱く焼かれるようだが、少し離れればこんなにも優しく温かい。
「はやく帰ってきて……」
「うん、そうやって言ってもらえるのすごく嬉しい」
じゃあ行ってくるね、そう小さく言って灯の唇が僕の唇をかすめる。名残惜しそうに僕の髪の毛を撫でたら、灯は玄関を開けた。
「夜、大好き」
灯は微笑んで玄関を閉める。見送った後自分の出社準備をする。僕の方が仕事場が近い。だからいつも玄関を出るのは僕の方が後だ。
兄弟だった2人がその役割のまま恋人になるというのは不思議なものだ。甘え、甘えられてバランスを上手く保っている。弟にこんなにも恋い焦がれるとは思いもよらなかった。
風呂の出がけに落としてしまったタオルを拾う。それを洗濯機に入れて、出社の準備を始めた。
<END>
激しい射精感があるのと同時にそれが逆流しているのも感じる。もどかしさに内腿を閉めたら、灯が足でそれをこじ開けた。
「俺がどれだけ好きかわかる?」
そう言ってまた僕の弱点をすべて攫って突き上げる。快感が体中を走り抜け、自分の主張しかできない。
「灯が……すきっ……すきぃ……!」
その言葉に灯は腰を突き上げまた僕を追い詰める。前を握る灯の手が一層強くなり、もどかしさと快感で涙が溢れる。
「俺がどれだけ好きか……わかるでしょ?」
その悲しい声に耐えきれず、わかる、と何度も頷き涙を溢す。
「夜をこんな風にできるのは俺だけでしょ?」
「あかる……あかるだけ……!」
灯はきつく握った手をそっと離し、胸と腹を押さえ僕を固定する。そしてさっきよりも深く僕を突き上げる。
「ぃやああぁーーっ!」
僕は性液を勢いよく飛ばす。それを見た灯の息遣いが変わって、さらに激しく体を揺すられたら、僕の性液が出る代わりに灯の性液が注ぎ込まれた。灯は注ぎ込んでいる間に僕の首を吸ってから、吐き出すように言う。
「嫌なことなんて……考えないで……俺には夜しかいないんだから……」
灯が僕にもたれかかり、シャワーの蛇口を捻る。灯は自身のそれをゆっくり引き抜いて、代わりに指を差し入れる。
「んっ……あかるっ……もう少し……待って……」
僕の言葉など無視して灯は中をかき出すついでに、感じる場所を押す。
「こうしたら今日一日夜は俺のこと考えてくれるでしょ?」
そう言いながら背中を滑るように舌を這わす。もう片方の手で少し起き上がった僕の陰茎を摩った。
「だ……ダメ……!」
「ダメじゃないよ、夜が俺のこと好きだってところ、ちゃんと見せて」
灯が指で耐え難い場所を撫でたり押したりする。押されるといったばかりの前が立ち上がり、射精感とは別の感覚がせり上がってくる。
「あかる……嫌いに……ならないで……!」
「こんなにかわいいのに、嫌いになるはずないでしょ」
そう言いながら一気に前を摩る手をはやめる。何度目かに後ろの弱点を押された時に一気に決壊する。
「あっ、あっ、あかる……! も……あああっ!」
その言葉よりも前に勢いよく潮を噴いて前の壁にもたれかかる。噴いている間も灯は絞り出すように前を握り込み、僕が恐ろしく前屈みになった時にはじめて手を離してくれた。
「今日の夜はこんなんじゃ済まないからね。夜がわかるまで何度もするよ」
僕を抱き込み、灯はそんなことを呟く。僕が振り向きキスをねだると、灯は眉を下げてそれに応えてくれる。
「灯が好きなの……わかって……くれた?」
灯はゆっくり微笑んで僕を抱きしめながらキスをしてくれる。シャワーの雨に打たれて僕たちはあきれるほど何度でもキスをした。
「忘れ物ない?」
玄関を出る時に灯に声をかける。今日ははやく帰ってくると言っているのに、毎日の習慣でつい呼び止めてしまった。
「いつものしてもいい?」
灯は恥ずかしそうに言うから、僕は両手を広げてそれが何でもないことだと安心させる。灯は僕の胸に飛び込み、何度か深呼吸する。
「なんでこんなのがいいの?」
「お兄ちゃんの匂いがするんだ……すごく幸せになるんだよ……」
唐突にお兄ちゃんと言われ、昔同じように玄関先でそう呼ばれたことを思い出す。
「お兄ちゃんにこうしてもらうのがすごく幸せなんだ」
灯の髪の毛を撫でて頭のてっぺんにキスをする。弟の愛は激しく燃え盛る炎のようだ。その中心で抱かれる時は熱く焼かれるようだが、少し離れればこんなにも優しく温かい。
「はやく帰ってきて……」
「うん、そうやって言ってもらえるのすごく嬉しい」
じゃあ行ってくるね、そう小さく言って灯の唇が僕の唇をかすめる。名残惜しそうに僕の髪の毛を撫でたら、灯は玄関を開けた。
「夜、大好き」
灯は微笑んで玄関を閉める。見送った後自分の出社準備をする。僕の方が仕事場が近い。だからいつも玄関を出るのは僕の方が後だ。
兄弟だった2人がその役割のまま恋人になるというのは不思議なものだ。甘え、甘えられてバランスを上手く保っている。弟にこんなにも恋い焦がれるとは思いもよらなかった。
風呂の出がけに落としてしまったタオルを拾う。それを洗濯機に入れて、出社の準備を始めた。
<END>
10
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
【完結】弟を幸せにする唯一のルートを探すため、兄は何度も『やり直す』
バナナ男さん
BL
優秀な騎士の家系である伯爵家の【クレパス家】に生まれた<グレイ>は、容姿、実力、共に恵まれず、常に平均以上が取れない事から両親に冷たく扱われて育った。 そんなある日、父が気まぐれに手を出した娼婦が生んだ子供、腹違いの弟<ルーカス>が家にやってくる。 その生まれから弟は自分以上に両親にも使用人達にも冷たく扱われ、グレイは初めて『褒められる』という行為を知る。 それに恐怖を感じつつ、グレイはルーカスに接触を試みるも「金に困った事がないお坊ちゃんが!」と手酷く拒絶されてしまい……。 最初ツンツン、のちヤンデレ執着に変化する美形の弟✕平凡な兄です。兄弟、ヤンデレなので、地雷の方はご注意下さいm(__)m
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる